鈴麻呂日記

50代サラリーマンのつぶやき

マブリー、強すぎw:映画評「バッドランド・ハンターズ」

まあ、そう言う映画なんで、それはそれでいいんですが、「ワンパンマン」並みのマ・ドンソクの拳が振り回され、その鉄拳で全ての片が付いていく…と言う映画です。いや、いいんですよ、それで。 人体実験を行い、死んだ娘を蘇らせようとする医師ヤン・ギスが…

さすがに「成瀬ふたたび」じゃなかったw:読書録「成瀬は信じた道をいく」

・成瀬は信じた道をいく著者:宮島未奈出版:新潮社 大津から天下を狙う「成瀬あかり」の奇妙な日々を描く第二弾。今回は高3から京大1回生の期間が描かれています。 小学生を弟子に迎え入れ(ときめっ子タイム)、京都で一人暮らしをすると父に誤解され(成…

千年も前から「自分探し」はあるんやなぁ、と:読書録「紫式部ひとり語り」

・紫式部ひとり語り著者:山本淳子出版:角川ソフィア文庫(Kindle版) 「光る君へ」関連本シリーズ。…って、本書は便乗本じゃなくて、結構前に書かれたものですけどね。(2011年刊行)「道長ものがたり」から<紫式部>本人のものがたりに踏み込んでみた…っ…

雰囲気はこの3作目が一番好きかも:映画評「名探偵ポアロ ベネチアの亡霊」

ケネス・ブラナー主演・監督の<エルキュール・ポアロ>シリーズ第3作。前作(ナイル殺人事件)でポアロ個人の物語として区切りをつけていたので、続編が作られたのには驚きました。 ベネチアで引退生活を送るポアロ。ある日、友人のミステリー作家アリアド…

ヒュー・グラントがさらって行きます:映画評「オペレーション・フォーチュン」

ガイ・リッチー監督、ジェイソン・ステイサム主演のスパイアクション。敵役をヒュー・グラントが演じます。最近、こう言う役回りが多いですな。ヒュー・グラントw。 英国諜報局MI6御用達の敏腕エージェント、オーソン・フォーチュンは100億ドルで闇取引され…

リスベットの復讐譚の終着としては悪くないかな?:読書録「ミレニアム6 死すべき女」

・ミレニアム6 死すべき女<上・下>著者:ダヴィド・ラーゲルクランツ 訳:ヘレンハルメ美穂出版:ハヤカワ・ミステリ文庫(audible版) スティーグ・ラーソンが最初の三部作を書き、彼の死を受けてラーゲンクランツが書いた新しい三部作の最終巻。リスベッ…

この作家のモデルは…:読書録「一夜 隠蔽捜査10」

・一夜 隠蔽捜査10著者:今野敏出版:新潮社 待望の「隠蔽捜査」シリーズ長編10作目。神奈川県警刑事部長となってからは長編3作目(本作の前に短編集があります)になります。 有名作家・北上輝記が誘拐されたとの一報が竜崎の元に入る。しかし誘拐犯からの…

AI時代におけるアクティブ・ファンドの生き残り戦略…みたいなものかな?:読書録「『日経平均10万円』時代が来る!」

・「日経平均10万円」時代が来る!著者:藤野英人出版:日本経済新聞出版(Kindle版) 「ひふみ」の藤野英人さんの新刊。僕は FBで割と藤野さんの発言はフォローしてて、ちょっとファンみたいなところもあるので(「ひふみ投信」もちょっとだけ持ってますw)…

惜しげなくモンスターたちが登場するのは楽しめます:ドラマ評「モナーク:レガシー・オブ・モンスターズ」

「ゴジラ」や「ゴジラvsコング」等の一連の<モンスターズバース>作品に登場する謎の組織<モナーク>の誕生秘話と、サンフランシスコを壊滅させた以降の世界を描いた作品。 <モンスターズバース>はまあ、パラレルワールドみたいなもので、ゴジラがサンフ…

紫式部をどう絡めてくるのかな?:読書録「道長ものがたり」

・道長ものがたり 「我が世の望月」とは何だったのかー著者:山本淳子出版:朝日選書 今年の大河ドラマ(「光る君へ」)のアンチョコ本としてw。「便乗本」…ですが、作者は「源氏物語」の研究者で、本書も「大鏡」「栄花物語」のほか、一級資料にも多く言及…

このシリーズはaudibleでフォローします:読書録「確証」

・確証著者:今野敏 ナレーター:水越健出版:双葉文庫(audible版) 今、今野さんの作品は「隠蔽捜査」を中心にフォローしてます。安積班も読んでたんですが、出版社が変わったりもしてて、どれがどれだか分かんなくなって、いつの間にか…w。ポロポロ他のシ…

この作者さんって…(と今頃気づく):読書録「新!店長がバカすぎて」

・新!店長がバカすぎて著者:早見和真 ナレーター:知愛出版:角川春樹事務所(audible版) 前作をaudibleで楽しませてもらって、さほど間が開かずに続編もaudible化。「ええんやろか?」と勝手に躊躇してw、少し経ってから聞きました。聞き始めたら一気で…

いやぁ、沁みました…:映画評「PERFECT DAYS」

妻を誘って観に行きました。小さめの会場でしたが、結構お客さんは入ってました。年齢層もバラバラでしたね。 僕は気が付かなかったんですが、妻によると前半で途中退席したお客さんが1人いたそうです。まあ、分からなくもない。前半は、ただただ主人公(役…

固定観念は意識的に崩していかないとね:読書録「これまでの経済で無視されてきた数々のアイデアの話」

・これまでの経済で無視されてきた数々のアイデアの話 イノベーションとジェンダー著者:カトリーン・キラス=マルサル 訳:山本真麻出版:河出書房新社(Kindle版) 「アダム・スミスの夕食を作ったのは誰か?」を書いたフェミニスト経済学者カトリーン・マ…

手堅くまとまってる。…良くも悪くも:映画評「クレイジークルーズ」

「怪物」「カルテット」の脚本家・坂元裕二さんがNetflixと契約して発表した作品。主演:吉沢亮、宮崎あおい共演:吉田羊、高岡早紀、安田顕、菊地凛子、永山絢斗、長谷川初範…と豪華役者陣でのミステリー・ロマンティック・コメディです。 まあ、「そのまん…

どんどん面白くなる:ドラマ評「窓際のスパイseason3」

ゲイリー・オールドマン主演のAppleTVオリジナル・ドラマシリーズのシーズン3。ゲイシー・オールドマンはこの作品での俳優引退を口にしてますが、ドラマシリーズですからねw。評判が良ければどこまでも続くし、実際本作もすでにシーズン4の制作が始まってい…

少年ジャンプ・マインドやなぁw:映画評「ワイルド・スピード ファイヤーブースト」

ワイルドスピード・シリーズ10作目。「こう言うのは劇場で見んと!」と思ってたんですが、いつの間にやら公開が終わってましたw。で、Amazonプライムで。 まあ、「劇場で見んと!」ですね。物語的にはシリーズ5作目(メガマックス)に繋がってて、悪役だった…

予定調和だけど、コメディだからね:映画評「ファミリー・プラン」

マーク・ウォールバーク主演のAppleTVオリジナル映画。 美しい妻と3人の子どもを持つダンは優秀な中古車の販売員。だがかつて彼は政府の依頼を受けて暗殺を請け負う殺し屋だった。その過去を知る者からの襲撃を受け、彼は家族を連れてラスベガスに逃避行に出…

戸愚呂兄弟、最高w:ドラマ評「幽☆遊☆白書」

Netflixオリジナルドラマ「幽☆遊☆白書」。Netflixでのジャンプ実写化は「ワンピース」に続いてですが、アチラが米国主体での製作だったのに対して、本作は日本製作。ま、お金はかかってますがw。 「幽☆遊☆白書」の原作は多分全部読んでる…んですが、あんまり…

恵まれなかった者たちの支えが…:読書録「木挽町のあだ討ち」

・木挽町のあだ討ち著者:永井紗耶子 ナレーター:関智一、安元洋貴、野島健児、三石琴乃、小西克幸、小林千晃出版:新潮社(audible版) 直木賞受賞作。受賞前に、「面白そうだな」と思ったんですが、受賞が決まると手が遠退くという天邪鬼w。audibleにアッ…

正当に評価されなかった者のリベンジ:映画評「ロスト・キング 500年越しの運命」

リチャード3世の遺骨が駐車場の下から発見された…というニュースには覚えがありました。その実話を映画化した作品。妻の希望で観に行きました。 フィリッパ・ラングレーは2人の息子を持つ主婦。別れた夫と協力して子育てをしているが、「筋痛性脳脊髄炎(ME…

視点が色々あるのは良いんですけどね:読書録「「今どきの若者」のリアル」

・「今どきの若者」のリアル編著:山口昌弘出版:PHP新書 竹田ダニエルさんの「#Z世代的価値観」は興味深く読めたんですが、基本的にアメリカの話なのと、ダニエルさん自身がZ世代に近い年齢だけに、基本的な価値観やスタンスがZ世代のリベラル寄りっぽいと…

これはシリーズになるかな?:読書録「藩邸差配役日日控」

・藩邸差配役日日控著者:砂原浩太朗出版:文藝春秋(audible版) 時代小説の新しい書き手として最近評価されている砂原さんがちょっと前に発表された作品。audibleになってたので、聴いてみました。 「高瀬庄右衛門御留書」「黛家の兄弟」と、砂原さんの作…

「小ネタ」満載。…ま、「それだけ」とも言えますw:映画評「翔んで埼玉〜琵琶湖より愛をこめて〜」

「まさか」の続編w。まあ、ノリは一緒です。笑えるけど、残るもんは何にもない。 前作は「埼玉」を中心とした関東圏の地域ネタ・オンパレードでしたが、今回は関西圏の地域ネタづくし。大阪・京都・神戸(「兵庫」じゃないw)の微妙な関係性に、滋賀・奈良・…

振り返って考えてみると、あれってどういうことだっけ?ってのも多いんだけど、見てる間は楽しかったです。:ドラマ評「BODIES/ボディーズ」

イギリス制作のNetflixオリジナルドラマシリーズ。イギリスっぽい重厚な作りで、渋い警察ドラマ風でスタートしながら、SFドラマになると言う、なかなか凝った作品です。 1890年、1941年、2023年、2053年という4つの異なる時代を生きる4人の刑事が、ロングハ…

リベラルに対する危機感がお二人とも高いように思います。:読書録「実験の民主主義」

・実験の民主主義 トクヴィルの思想からデジタル、ファンダムへ著者:宇野重規 聞き手:若林恵出版:中公新書(Kindle版) 政治学者・宇野重規さんと、ワイヤードの編集長だった若林恵さんの共著。宇野さんの「民主主義とは何か」、若林さんの「次世代ガバメ…

戸籍って、不思議な制度ですねぇ:読書録「先祖探偵」

・先祖探偵著者:新川帆立 ナレーター:安田愛実出版:角川春樹事務所(audible版) 「元彼の遺言状」の新川帆立さんの新作。…って、僕は「元彼の遺言状」しか読んでないんですけど。割と面白かったんで、続編も…とも思ってたんですが、もうひと押しがなかっ…

今回は漫画じゃないです:読書録「還暦不行届」

・還暦不行届著者:安野モヨコ出版:祥伝社 「監督不行届」は庵野秀明・安野モヨコ夫婦の日常を描いて、実に実に楽しいコミック・エッセイでした。まあ、「夫婦の日常」というよりは、「中年マニア男(庵野秀明)の観察日記」みたいな内容でしたがw。 本書は…

クソ女/最低母親が音楽で変わる…だけじゃなくて、彼女は周りも変えていく:映画評「フローラとマックス」

Apple TV配信のジョン・カーニー監督作品。「はじまりのうた」とか「シング・ストリート」とかに連なる、ジョン・カーニーの音楽映画です。 「ハート・ビート・ラウド」を観たときに、「ジョン・カーニーだったら…」って思ったんですが、まさにその路線w。ht…

近未来感とオリジナル・ホームズのゴシック感がミクスチュアした感じ?:読書録「シャーリー・ホームズとバスカヴィル家の狗」

・シャーリー・ホームズとバスカヴィル家の狗著者:高殿円出版:ハヤカワ文庫(Kindle版) ホームズとワトソンのコンビを女性に置き換えたホームズ・パスティーシュ第2弾。時代は2010年代前半と、「現代」に置き換えてるんですが、シャーリー・ホームズがち…