鈴麻呂日記

50代サラリーマンのつぶやき

2024-03-01から1ヶ月間の記事一覧

知らずに口を出したくないと思ったけど、ちょっと知っただけでも頭が痛くなる…:読書録「イスラエル 人類史上最もやっかいな問題」

・イスラエル 人類史上最もやっかいな問題著者:ダニエル・スカッチ 訳:鬼澤忍出版:NHK出版(Kindle版) 昨年10月にはじまったハマスとイスラエルの戦闘には未だに出口が見えません。ハマスからの侵攻(音楽祭襲撃等)に端を発した戦いは、イスラエルのガ…

「ああ、終わったんだな」と改めて:読書録「もう明日が待っている」

・もう明日が待っている著者:鈴木おさむ出版:文藝春秋 SMAP×SMAPの放送作家だった鈴木おさむさんが、身近で伴走指摘たものとして「SMAP」について書いた<小説>。鈴木さんはテレビ界からの「引退」を表明されていますが、「暴露」的なものはあまりないに…

予想以上に話が広がって行きます:読書録「ヒポクラテスの試練」

・ヒポクラテスの試練著者:中山七里出版:祥伝社文庫 法医学者・光崎教授シリーズ第3作。結構前に1作目・2作目は読んでて、面白かった記憶はあるんですが、その後フォローしてなくて、久しぶりに…の3作目です。1・2作目は妻も気に入ってて、「新作(第5作)…

3世代揃い踏みw:読書録「ビブリア古書堂の事件手帖Ⅳ 扉子たちと継がれる道」

・ビブリア古書堂の事件手帖Ⅳ 扉子たちと継がれる道著者:三上延出版:メディアワークス文庫 扉子が主人公になっての「ビブリア古書堂」シーズン2の第4作。本作はちょっと趣向が変わってて、 篠川智恵子(第二話 昭和編「道草」)篠川栞子(第三話 平成編「…

厨二心が爆走してますw。:読書録「化物語」

・化物語<上・中・下>著者:西尾維新 ナレーター:神谷浩史(上)、加藤英美里(中)、斎藤千加(下)出版:講談社(audible版) 「銀河英雄伝説」を個人的に「やり残した宿題」と思ってて、ようやくaudibleで宿題をやり終えた…ってことを以前書きましたが…

予想以上にチャンと実写化しています:ドラマ評「十角館の殺人」

綾辻行人の処女作「十角館の殺人」の実写化。原作はもちろん読んでる…んですけど、どんなだったかは遥か記憶の彼方w。あんまりハマらなかった気がするんですよね。結局、「館シリーズ」はコレだけしか読んでないので(多分)。島田荘司さんに続いて綾辻さん…

いやもう、やっぱり<絵>が…:映画評「DUNE 砂の惑星 PART TWO」

一作目もそうでしたが、もうやっぱり<絵>が圧倒的…。本作は映画館で観ましたが、惹き込まれっぱなしでした。上映時間166分。全然退屈せん! まあ、よく考えたら、「えっと、これってどうしてこうなるんだっけ?」ってとこもあるんですけどね。で、一歩引い…

ミリー・ボビー・ブラウンだから、やられっぱなしじゃ終わらないw:映画評「ダムゼル/運命を拓きし者」

ミリー・ボビー・ブラウン主演のNetflixオリジナル映画。「DAMSEL」ってのは「囚われの姫君」って意味らしいですけど、ミリー・ボビー・ブラウンがおとなしく王子様とか待ってたりするわけがないw。ま、そこらへん、邦題の副題は「ネタバレ」かな。 かつて竜…

どっちも面白いんですが、なぜこの作者名?:読書録「誰が勇者を殺したか」「追放された商人は金の力で世界を救う」

・誰が勇者を殺したか著者:駄犬出版:角川スニーカ文庫(Kindle版) ・追放された商人は金の力で世界を救う著者:駄犬出版:PASH!文庫(Kindle版) 「誰が勇者を殺したか」が書店で平積みにされてるのを見かけて、「面白そう」と思ってネットの評判を調べ…

上機嫌で…が僕の心には残っています:読書録「経済評論家の父から息子への手紙」

・経済評論家の父から息子への手紙 お金と人生と幸せについて著者:山崎元出版:Gakken 2024年1月1日に逝去された山崎元さんの遺作。東大に入学された息子さんへの手紙をベースにして、「仕事」と「お金(投資)」のことを書かれています。「息子への手紙」…

「見方を変えれば…」という話:読書録「シン・日本の経営」

・シン・日本の経営 悲観バイアスを排す著者:ウリケ・シェーデ 訳:渡部典子出版:日経プレミアム(Kindle版) 「<失われた30年>とか言われてるけど、日本は後進国に下落したわけでもなく、まだ世界の経済大国に留まり続けている。それはなぜだろう?」と…

設定に無理が…は野暮ですな:読書録「アリバイ崩し承ります」

・アリバイ崩し承ります著者:大山誠一郎 ナレーター:友木えりこ出版:実業之日本社文庫(audible版) 「ゲームの王国」が重量級過ぎたので、ちょっと次は軽いので…ということでチョイスした作品。本格推理の連作短編集。ちょうどよかったですw。 腕時計の…

結局二人はカンボジアを救うことを放棄したってことかなぁ:読書録「ゲームの王国」

・ゲームの王国<上・下>著者:小川哲出版:ハヤカワ文庫(audible版) 1956年から2023年まで、カンボジアを舞台に、ポル・ポトの隠し子ソリヤと、数学の天才ムイタックの錯綜する人生を追いかけた作品。出版は2017年ですので、後半は「近未来」を描いてい…

う〜ん、サマンサ/ジャービスにはまだちょっと距離があるかな?:読書録「機能拡張」「その仕事、AIエージェントがやっておきました」

・機能拡張著者:坂田幸樹出版;クロスメディア・パブリッシング(Kindle版) ・その仕事、AIエージェントがやっておきました。ChatGPTの次に来る自律型AI革命著者:西見公宏出版:技術評論社(Kindle版) chatGPTの最新機能を確認してみて、勢いで映画「her…

「源氏物語」が二人の関係において持つ意味:読書録「紫式部と藤原道長」

・紫式部と藤原道長著者:倉本一宏出版:講談社現代新書 大河ドラマ「光る君へ」の時代考証担当がまとめた主人公二人に関する考察本。まあ、「便乗本」っちゃあ便乗本ですが、作者としては思うところもあるようです。 <紫式部と道長が二〇二四年の大河ドラ…

かなり「力技」ですなぁ:映画評「パレード」

「新聞記者」「余命10年」の藤井道人監督・脚本によるNetflixオリジナル映画。東日本大震災を背景にした設定になっており、なかなかの意欲作です。 新聞記者・美奈子は気がつくと海岸で横たわっていた。街は瓦礫の山と化しており、彼女は息子の行方を探し歩…

風来坊なのに事件に遭い過ぎ:読書録「蟬かえる」

・蟬かえる著者:櫻田智也 ナレーター:浅井晴美出版:東京創元社(audible版) 「サーチライトと誘蛾灯」に続く、昆虫好きの風来坊(?)・エリ沢泉シリーズの第二作(「エリ」は「魚」へんに「入」)。短編5作を収録した緩い連作短編集になります。 蟬かえ…

こんな機能のVRはまだまだ実現できないでしょうけど:読書録「名探偵に甘美なる死を」

・名探偵の甘美なる死を著者:方丈貴恵 ナレーター:浅井晴美出版:東京創元社(audible版) <竜泉家の一族>シリーズ第3弾。このシリーズは「特殊条件下の不可能犯罪」をテーマにしてるんですが、今回の<特殊条件>は「VR」。 世界有数のゲーム会社メガド…

最後の作品集…にはならんよねw:読書録「カーテンコール」

・カーテンコール著者:筒井康隆出版:新潮社(Kindle版) 「これがわが最後の作品集になるだろう。」(帯より)んな訳ないよね。まだ連載とかしてるみたいですしw。でもまあ、カウントダウンは確かに…(89歳やもん)。 各紙に発表された掌編25篇をまとめた…

ここから先がどうなるか:ドラマ評「沈黙の艦隊シーズン1東京湾大海戦」

先に映画公開されたのに、後日譚を足して、全8話で amazonプライムでドラマ配信されたもの。映画の方はなんとなく気が進まなくてスルーしちゃったんですが、こちらの方は2日間で全話完走しました。原作は好きでしたからね。 エピソード1 やまなみ圧潰エピソ…

「今できること」を確認しとこうと思いまして。:読書録「面倒なことはchatGPTにやらせよう」

・面倒なことはchatGPTにやらせよう著者:カレーちゃん、からあげ出版:講談社(Kindle版) 「カレーちゃん・からあげ…って何だよ」ですがw、AIエンジニアと松尾研究室所属のデータサイエンティストとのこと。軽いですが、書籍の中身はしっかりしています。 …

ちょっとオフビートな感じもあるけど、ちゃんと歴史小説になっている:読書録「極楽征夷大将軍」

・極楽征夷大将軍著者:垣根涼介 ナレーター:菅沢公平出版:文藝春秋(audible版) 第169回直木賞受賞作。「やる気なし」「使命感なし」「執着なし」の足利尊氏が、なぜ武門の棟梁となり、鎌倉幕府を滅ぼし、建武の新興を終わらせ、足利幕府の時代を迎える…