鈴麻呂日記

50代サラリーマンのつぶやき

2024-04-01から1ヶ月間の記事一覧

良い話だし、考えさせられもしました。:読書録「スピノザの診察室」

・スピノザの診察室著者:夏川草介 ナレーター:吉野貴大出版:水鈴社(audible版) 京都の民間病院で内科医をしている雄町哲郎を主人公にした物語。大学で内視鏡手術のプロとして卓越した手腕を持ち、将来も直望されていた哲朗だが、妹が癌で死に死んだこと…

再現度はかなり高いです:映画評「シティーハンター」

出張帰りの新幹線の中で視聴。Netflixの鈴木良平主演の実写版です。 僕は原作は一応ラストまでフォローしています。内容のほうはだいぶ忘れちゃってますけどw。アニメは見てないですね。個人的思い出はそこまで強くはない…ってところでしょうか?(だからアニ…

安定した面白さ:読書録「能面検事の奮迅」

・能面検事の奮迅著者:中山七里出版:光文社文庫 「空気を読まない」「忖度しない」大阪検事・不破俊太郎を主人公とするシリーズ第2作。今回は学校新設に伴う国有地払い下げ事件における文書改ざん疑惑が題材となります。 「森友学園かよ」ですが、まぁそう…

「革命」と言うくらい影響度を大きく見ています:読書録「生成AI革命」

・生成AI革命 社会は根底から変わる著者:野口悠紀雄出版:日本経済新聞出版(Kindle版) 少し前に読んだ「超」創造法は面白かったんですけど、2022年の発表で生成AIの情報が少し古くなってました。で、最新の著作で最新情報を踏まえた野口さんの考え方を確認…

推理小説好きの人向き…なのかなぁ?:読書録「ポケミス読者よ信ずるなかれ」

・ポケミス読者よ信ずるなかれ著者:ダン・マクドーマン 訳:田村義進出版:ハヤカワミステリ(Kindle版) <時は一九七六年、独立記念日の頃。舞台はニューヨーク州の人里離れた七千エーカーの敷地〝ウェスト・ハート〟。そこに佇むリゾートホテル風の豪壮…

実に読後感も良い小説でした。:読書録「リカバリー・カバヒコ」

・リカバリー・カバヒコ著者:青山美智子 ナレーター:大原さやか出版:光文社(audible版) 自分の体が悪いところと同じ場所をなぜると、そこが直ると言う言い伝えがある公園のアニマルライドの「カバ」「人呼んで、リカバリーカバヒコ。…カバだけに」 公園…

これはなかなか良い小説だと思いますよ:読書録「ようこそ、ヒュナム洞書店へ」

・ようこそ、ヒュナム洞書店へ 著者:ファン・ボルム 訳:牧野美加 出版:集英社 少し前からちょっと気になってたんですけども、ようやく購入、読了しました。…と思ってたら、本屋大賞の翻訳部門で1位になってたんですね。読み終えた後に知りました。 まぁ、…

生成AIの話よりも発想法の方が面白い。:読書力「「超」創造法」

・「超」創造法 生成系AIで知的活動はどう変わる?著者:野口悠紀雄 ナレーター:中村友紀出版:幻冬舎新書(audible版) 野口悠紀雄さんの生成AI及びそれを活用した創造法に関する本少し前に出版されてるものですが、Audibleにあるのも友人に教えてもらい、…

ミステリーじゃないのねw。:読書録「ラブカは静かに弓を持つ」

・ラブカは静かに弓を持つ著者:安檀美緒 ナレーター:斉藤壮馬、伊東健人 他出版:集英社(audible版) 発表されたときに、「面白そうだな」とちょっと思ったんですが、そのまま忘れちゃって…。audibleにあるのを見つけて、DLしました。 橘は少年時代の誘拐…

いやー、かなりレベル高いです:ドラマ評「寄生獣 ザ・グレイ」

「新感染ファイナル・エクスプレス」のヨン・サンホ監督による「寄生獣」のスピンオフというか、アナザーストーリーというか…日本に寄生獣が登場している間に、韓国にもまた…っ設定ですかね。 それにしても、まあレベルが高いこの監督ですから、アクションシ…

いやぁ、そういう見方、確かにな〜:読書録「ミライの源氏物語」

・ミライの源氏物語著者:山崎ナオコーラ出版:淡交社 大河ドラマ(光る君へ)の便乗本…じゃないかな?出版は23年3月だし。その頃には決まってたから、「狙った」って可能性もなきにしも…?どっちでもいいんですが、僕が大河の「副読本」として読んだのは確…

連作短編ミステリーは大好物:読書録「ヒポクラテスの悔恨」

・ヒポクラテスの悔恨著者:中山七里出版:祥伝社文庫 法医学者・光崎教授シリーズ第4作。前作は「パンデミック」をテーマにした長編仕立ての作品でしたが、本作は連作短編集。僕はやっぱり好きなんですよね、ミステリーの連作短編。堪能させてもらいました…

あの髪型は劇中じゃさほど気にはなりませんw:映画評「ARGYLLE/アーガイル」

「キングスマン」シリーズのマシュー・ヴォーン監督による新スパイ映画。劇場公開は見逃して、AppleTV+で観ました。 エリーはスパイ小説シリーズ「アーガイル」の著者。作品の展開に悩み、実家への帰省途中の列車で殺し屋に襲われ、エイダンという本物のス…

「乱歩」の世界が楽しめます:読書録「乱歩殺人事件ー「悪霊」ふたたび」

・乱歩殺人事件ー「悪霊」ふたたび著者:芦辺拓 江戸川乱歩出版:KADOKAWA(Kindle版) 江戸川乱歩の未完の長編「悪霊」を、パスティーシュものの名手・芦辺拓が完成させた作品。「未完の小説」というと、作者が死去して…みたいなケースが多いんでしょうが、…

僕はいったい何を読まされてるんだろう…:読書録「ありえない仕事術 正しい“正義“の使い方」

・ありえない仕事術 正しい“正義”の使い方著者:上出遼平出版:徳間書店 ドキュメンタリー「ハイパーハードボイルドグルメリポート」で有名なプロデューサー上出遼平さんの<仕事術>本。僕自身は存じ上げてはいたものの、「ハイパーハードボイルドグルメリ…

原作改変されてるが、ドラマとして良くできています:ドラマ評「三体シーズン1」

あの壮大なドラマをどう実写化するのか?Netflixってことで、期待と不安が相半ば。…個人的には満足できる内容でした。いやぁ、シーズン2、早よ。 壮大でありながら、心揺さぶられる原作…なんですが、結構難しいとこもあって(僕の理解力の問題ですが)、詳細…

これは小説なのか、エッセイなのか…:読書録「水 本の小説」

・水 本の小説 著者:北村薫 出版:新潮社 北村薫さんはものすごく好きな小説家なんですけど、あまり電子書籍はお好きじゃないようで、作品のほとんどがリアル本だけでの出版になっています。なかなか本の整理が大変になってきて、できる限り本は持たないよ…

文章でコンテンポラリーバレエを描く挑戦:読書録「spring」

・spring著者:恩田陸出版:筑摩書房 「蜜蜂と遠雷」でピアノ演奏の高みを文章で描いた作者が、バレエ、しかもコンテンポラリーを中心に描いた意欲作品。クラシックならまだしも、コンテンポラリーの創作バレエを文章でどう表現すれば…ってところを力技で押…

組織として活用できるようになるかどうか、かな?:読書録「頭がいい人のChatGPT & Copilotの使い方」

頭がいい人のChatGPT & Copilotの使い方著者:橋本大也出版:かんき出版(Kindle版) 生成AI(ChatGPT)については、少し前に読んだ「面倒なことはchatGPTにやらせよう」で概要は理解できたつもりだったので、GPT5あたりが出るか、Appleが実装するまでは特に…

結構前の作品なのね:読書録「星のダンスを見においで」

・星のダンスを見においで 地球戦闘編・星のダンスを見においで 宇宙海賊編著者:笹本祐一 ナレーター:下山吉光、いけながあいみ出版:創元SF文庫(audible 版) 「ARIEL」で有名な笹本祐一さんのスペースオペラ。…って、僕は「ARIEL」しか読んでないんです…

功罪半ばする…けど、日本じゃ嫌われすぎてる気もするかな:読書録「テクノ・リバタリアン」

・テクノ・リバタリアン 世界を変える唯一の思想著者:橘玲出版:文春新書(Kindle版) 世界を変える<唯一の>思想…なのかどうかは分かりませんが、「世界を変える」ことに強い意志を持った考え方だとは思います。ま、見方を変えるとそれ以外の思想が「保守…