鈴麻呂日記

50代サラリーマンのつぶやき

惜しげなくモンスターたちが登場するのは楽しめます:ドラマ評「モナーク:レガシー・オブ・モンスターズ」

「ゴジラ」や「ゴジラvsコング」等の一連の<モンスターズバース>作品に登場する謎の組織<モナーク>の誕生秘話と、サンフランシスコを壊滅させた以降の世界を描いた作品。

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<モンスターズバース>はまあ、パラレルワールドみたいなもので、ゴジラがサンフランシスコに上陸したのは「2014年」。
このドラマの舞台が「2015年」。
この後、2019年にキングギドラの襲来(ゴジラ キング・オブ・モンスターズ)、2024年にコングとの戦い(ゴジラvsコング)が待ち受けることになっています。

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作品としては「過去パート」と「現代パート」が錯綜する構成になっていて、「過去パート」では日本女性科学者ミウラ・ケイコ、生物学者ビル・ランダ、アメリカ軍兵士リー・ショウが、モンスターと遭遇し、「モナーク」を作り、怪獣対策の中核としていく経緯が描かれます。
「現代パート」はケイコとビルの息子ヒロシの失踪の謎を、彼の娘ケイコと異母弟ケンタロウ、彼の恋人メイが追いかける中、モンスターバースの謎に迫る過程が描かれます。


個人的には「ちょっと話が複雑になりすぎ」って感じもしたかな。
現代パートでケイコとケンタロウが異母姉弟(ヒロシが二重生活を送っていた)って設定はあまり効いてない気がしました。
過去パートのケイコの謎の方は、もうちょい踏み込んで欲しかった。
ケイコ・ビル・ショウの関係は「冒険者たち」を模してる印象だけど、もっと上手くやれたように思います。
過去パートのケイコはなかなかいいキャラなだけに。(だからラストは気に入ってますw)


ただ予想してた以上にゴジラや怪獣たちがバンバン出てきてくれるので、ドラマとしては楽しめました。
こう言うのって隠しがちな風潮ってあると思うんですが、<モンスターバース>シリーズは、そこのところは「惜しげなく」ってスタンス。
これは正解だし、このドラマでも活きてると思います。
ま、ここが押さえられてたら、ドラマパートはソコソコで十分…ってのが正直なとこですw。


現代のリー・ショウをカート・ラッセル、過去を息子のウイリアム・ラッセルってのも、割とハマってたかな。(欲を言えば、ビル・ランダ役のジョン・グッドマンにももっと活躍して欲しかった)
日本人キャラが多く登場しますが、日本語もかなりちゃんとしていて、見ていておかしな感じもしません。
これは評価してもいいんじゃないか、と。


ストーリー的には「地底世界」(アナザーワールド)の存在が明らかになった…ってところがラストなので、モンスターバースの次作「ゴジラXコング 新しい帝国」に繋がる感じ。
…となると、ケイコ(×2)やヒロシ、ケンタロウも…。
まあ、それはどっちでもいいかなw。
「モンスターバース」の売りは、怪獣たちのガチンコ対決ですから。(そこらあたり「ゴジラ-1.0」とも違う)
人間ドラマの方はそこまで求めない。
ちょっと関係性が複雑なんで、そこら辺はサラっとでいいんです。
今後のシリーズ展開を考えた時の「懸念材料」は、もしかしたらそっちの方かも、です。


ハリウッド版「ゴジラ」シリーズ<モンスターバース>が好きな人なら観ても損はなし。
「ゴジラ-1.0」でゴジラ再評価をした人にとっては、ちょっとピントがズレてるかも。
そもそも「怪獣映画」に興味ない人はスルーで問題なしですw。
僕は好きですけどね。こういうの。