鈴麻呂日記

50代サラリーマンのつぶやき

この作者さんって…(と今頃気づく):読書録「新!店長がバカすぎて」

・新!店長がバカすぎて
著者:早見和真 ナレーター:知愛
出版:角川春樹事務所(audible版)

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前作をaudibleで楽しませてもらって、さほど間が開かずに続編もaudible化。
「ええんやろか?」
と勝手に躊躇してw、少し経ってから聞きました。
聞き始めたら一気でしたけどね。

 

物語としては、前作で宮崎に飛ばされた(?)山本店長が武蔵野書店本店に復帰するところからスタート。
時間軸としてはコロナ禍を経ていて、そのコロナ禍の中で従業員の信頼を失ってしまった小柳店長が追われるように辞めて(結婚して)…という、ちょっとビターな設定もあります。

 

基本的にはKY山本の言動にイライラしつつ、主人公の罵詈雑言(ほとんど内心でだけど)を楽しむ…というベースの部分は前作と同様。
ただ作品としては前作よりも随分と凝っていて、
「語られている物語が、手に取ってる本になったんです」
って前作の仕掛けを更にふた捻りくらいした感じになってます。
前作については
「ここまでバカな店長に、なんで主人公がちょっと惹かれるのやら?」
ってのが不満だったんですが、本作はその捻りもあって、
「まあ、そういうこともある?」
みたいな感じにはなってます。
…いや、僕としてはそういうのナシの方がいいと思うってのは前作同様なんですけどねw。


で、読み終えて、ネットで作者さんのインタビューなんかに目を通したら、この作者さん、「八月の母」の作者さんなんですね。
一時松山に移住してて、「かなしきデブ猫ちゃん」を書いてた。
「八月の母」は、なんか重すぎそうで読んでないんですが、実力はあるけど、捉えどころのない作者さん(書いてるジャンルが幅広すぎて)って印象を持ってたんですが、このシリーズの作者さんだってのは気づいてなかったです。
(う〜ん、僕がバカすぎる?)
…まあ、ストレートなコメディ小説にするはずもないか。

 

 

前作のヒキはそうでもなかったんですが、今作は明らかに続編を意識したラスト。
ありますよね、これは。
うん。楽しみにさせてもらいます。
「店長が優秀すぎて」

 

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