鈴麻呂日記

50代サラリーマンのつぶやき

2022-08-01から1ヶ月間の記事一覧

設定に凝った「クローズドサークル」シリーズ?:読書録「魔眼の匣の殺人」

・魔眼の匣の殺人 著者:今村昌弘 ナレーター:浅井晴美 出版:東京創元社(audible版) 「屍人荘の殺人」に続くシリーズ第2作。 前作はSFホラー的設定で「クローズドサークル」を作り出し、その異常空間の中で本格推理を展開するというアクロバティック的な…

「その後の有閑倶楽部」狙いで購入w:読書録「不倫、それは峠の茶屋に似ている」

・不倫、それは峠の茶屋に似ている たるんだ心に一喝!一条ゆかりの金言集 著者:一条ゆかり 出版:集英社 妻が一条ゆかりさんの「有閑倶楽部」の大ファンで、書き下ろしの「その後の〜」が読みたそうだったので、購入。 どっかのWebで連載されていた人生相…

簡単な話ではないけど、見捨てることは社会全体を脆弱化させるリスクにつながる:読書録「どうしても頑張れない人たち」

・どうしても頑張れない人たち ケーキの切れない非行少年たち2 著者:宮口幸治 ナレーター:斉藤マサキ 出版:新潮新書(audible版) 「ケーキの切れない非行少年たち」の続編。 前作が作者の体験から、認知障害を持った人たちの「生きづらさ」について分析…

「多様性」というのは、こういう立場の人たちを社会の中で「隣人」とすること:読書録「ケーキの切れない非行少年たち」

・ケーキの切れない非行少年たち 著者:宮口幸治 ナレーター:斉藤マサキ 出版:新潮新書(audible版) 少し前にベストセラーとなった新書。漫画化もされてるんじゃないかな? 「どうしよ〜かな〜」 と気にはなりつつ、手を出し兼ねてたんですが(もう続編も…

話、終わってないやん:読書録「優等生は探偵に向かない」

・優等生は探偵に向かない 著者:ホリー・ジャクソン 訳:服部京子 出版:創元推理文庫(Kindle版) 「自由研究には向かない殺人」に続く女子高生ピップを探偵役とする青春ミステリー第2作。 シリーズは3部作らしいんですが、本書は「続編」というより、前作…

ゾンビっぽいバンパイヤがワサワサ湧いてきます:映画評「デイ・シフト」

ジェイミー・フォックス主演のNetflixオリジナル映画。 家族に内緒でバンパイア・ハンター稼業をしている主人公が、ひょんなことからバンパイアの女王(?)の娘を退治してしまい… と言う話。 まあ、設定はありがち、ストーリーは雑…なんですが、アクション…

耳で聴くには情報量が多すぎるw:読書録「無理ゲー社会」

・無理ゲー社会 才能ある者にとってはユートピア、それ以外にとってはディストピア 著者:橘玲 ナレーター:寺田尚弘 出版社:小学館(audible) この本、発売された時に購入してるんですけどね。 ただ何となく手を出すタイミングがなくて、ズルズル…。 今回…

ありゃ?読んでなかったっけ?:読書録「ゴーストハント2  人形の檻」

・ゴーストハント2 人形の檻 著者:小野不由美 ナレーター:安國愛菜 出版:audible ティーンズ文庫で「悪霊」シリーズとして出版されてたのを2、3作は読んでたつもりだったんですが…。 少し前に読み返した1作目(旧校舎怪談)は読み返して、「あ〜、読んで…

答えはない:読書録「夏物語」

・夏物語 著者:川上未映子 ナレーター:ささきのぞみ 出版:audible 芥川賞を受賞した「乳と卵」を第一部として組み込み、第二部を加筆して長編とした作品。 評判が高いのは知ってたんですが、川上さんの作品は読んだことがなく(正確には村上春樹さんとの…

何とも、ドラマチックな…:漫画評「日本のいちばん長い日<上・下>

毎年、終戦記念日前後には第二次大戦絡みの本を読むことにしているのですが、今年はコレを。 星野乃宣さんが半藤一利さんの名著を漫画化した作品です。 大ファンって訳じゃないんですが、星野さんの漫画は昔からあれこれ読んでいます。 が、大半はSF・伝奇も…

ストーリーよりも「背景」の方が興味深い小説:読書録「辮髪のシャーロック・ホームズ」

・辮髪のシャーロック・ホームズ 神探福邇の事件簿 著者:トレヴァー・モリス 訳:舩山むつみ 出版:文藝春秋(Kindle版) ホームズのパスティーシュものは山ほどあります。 BBCのカンバーバッチのドラマが「ホームズが現代で活躍したら…」という設定で作ら…

工藤會には「今でも?」、警察・検察には「ようやく?」:読書録「工藤會事件」

・工藤會事件 著者:村山治 出版:新潮社(Kindle版) 工藤會の野村総裁・田上会長が2014年に逮捕(2021年に地裁にて総裁は死刑、会長は無期懲役の判決)された「頂上作戦」。 この「頂上作戦」の経緯及びその後の裁判戦略を中心に、工藤會の歴史や北九州に…

「新たなる支配者」って…、イナゴ?:映画評「ジュラシック・ワールド 新たなる支配者」

「ジュラシック・ワールド」シリーズ完結編。 「パーク」シリーズの3博士も勢揃いし、ジュラシック・シリーズの総まとめ…って感じもあります。 まあ、退屈はしないです。 2時間半近く上映時間はありますが、アレよアレよとストーリーが進んで行きます。 ぶ…

「デカい」と言われた清原。でも本書に収められた写真を見ると、少年らしいあどけなさが目につきます。:読書録「清原和博への告白」

・清原和博への告白 甲子園13本塁打の真実 著者:鈴木忠平 出版:文春文庫(Kindle版) 清原和博が甲子園で放った13本の本塁打。 その本塁打を「打たれた」側に焦点を当て、当時から現在までを追った作品。 元になった記事が「Number」に掲載されて、それが…

主人公も少しは成長しているようです:読書録「百万石の留守居役 使者・貸借・参勤・因果」

・百万石の留守居役 使者・貸借・参勤・因果」 著者:上田秀人 出版:講談社文庫 シリーズ6作〜9作。 7・8・9の3作は昨日のワクチン副反応の様子見の間に読んじゃいました。 ちょっと頭がボーっとしてるけど、寝続けるのはなぁ…って感じの時に読むにはちょう…