鈴麻呂日記

50代サラリーマンのつぶやき

2019-09-01から1ヶ月間の記事一覧

「人が死ぬということはその存在が普遍化することだ」:読書録「希林さんといっしに。」

・希林さんといっしょに。 著者:是枝裕和 出版:スイッチパブリッシング 遅ればせながら「万引き家族」を観て、その感動を引きずって、カンヌでのインタビュー動画を見て、希林さんの貢献を考えさせられ、読んでみることにした作品。 樹木希林さんに関する…

傑作やわ(今更やけど):映画評「万引き家族」

吉本ばななさんのnoteのエッセイを読んでたら、コメント(ゲキ褒め)があって、 「ああ、観てなかったな」 と思って調べたら、primeVideoにあったので… (って、是枝さんの作品って、「海街Diary」くらいしか観てないんだけどw) <吉本ばなな> https://not…

すみません…:読書録「読みたいことを、書けばいい。」

・読みたいことを、書けばいい。 人生が変わるシンプルな文章術 著者:田中泰延 出版:ダイヤモンド社 まずは謝罪。 この本が出たころ、結構評判になってるのを知って、 「読もうかな〜」 と思ったんですよ。 その最中に、このツイートをめぐる炎上が… 僕の…

その向こう側に何があるのか:映画評「ミニマリズム」

Netflixで「天才の頭脳の中」を観たら、レコメンドにドキュメンタリーがアップされるようになって、その中にあった作品。 …ってまあ、こういう風に<次から次>に興味を引き継がれることにも警鐘を鳴らしてる映画なんですけどね、コレw。 ミニマリズムー本当…

予想外に「現代的」な物語でした:読書録「夢見る帝国図書館」

・夢見る帝国図書館 著者:中島京子 出版:文藝春秋 前半の貴和子さんと主人公のゆる〜い日々が好きです。 上野近辺をぶらぶら歩き回って、露地の奥にある狭いけど居心地の良い部屋で語り合うような… それだけに中盤以降の「ミステリー」的な展開は、興味を…

小泉環境大臣に見ていただきたい:天才の頭脳の中<ビル・ゲイツを解読する>

Netflixのオリジナル・ノンフィクション・シリーズ。 間違いなく「現代の<巨人>」ではあるが、スティーブ・ジョブズに比べると、どうしても「地味」な感じのあるビル・ゲイツのノンフィクション。 天才の頭脳の中<ビル・ゲイツを解読する> 多分、ゲイツ…

このタッチで「大河SF」:コミック評「ロボ・サピエンス前史」

・ロボ・サピエンス前史<上・下> 著者:嶋田虎之介 出版:講談社 想いは<人>が育む。 その想いをロボットが伝える 遥か、遥か、遠くへ… 新たな「種」としての<ロボ・サピエンス> その誕生の狭間に、<人>の想いが過ってゆく。 その感傷を掬い取れるのは「…

「螺旋」から降りることはできるのか?:読書録「エレベーター」

・エレベーター 著者:ジェイソン・レナルズ 訳:青木千鶴 出版:早川書房 「螺旋」の概念を教えてくれたのは井上雄彦の「バカボンド」だったと思います。 「剣」を極める中で宮本武蔵が囚われた「殺しの螺旋」。 そこに囚われ続けるもの、降りるもの。 折に…

「こう来るか〜」ではあります:読書録「屍人荘の殺人」

・屍人荘の殺人 著者:今村昌弘 出版:創元推理文庫 映画化されるんですね。 映画館で予告編を見て、 「お、面白そうじゃん」 と思って、原作を読んでみる気になりました。 ホラー苦手なんで、敬遠してたんですよ。 <映画予告> https://youtu.be/yzjS8bLrt…

思った以上にエンタメで、ハードSF:読書録「三体」

・三体 著者:劉慈欣 訳:大森望、光吉さくら、ワン・チャイ 出版:早川書房(Kindle版) 評判の中国SF。 作者は映画「流転の地球」の原作者でもありますね。(映画と原作はだいぶ違うようですが) 中国のSF小説というと、「ケン・リュウ」を思い出します。…

題名はシニカルな意味合い:読書録「幸福な監視国家・中国」

・幸福な監視国家・中国 著者:梶谷懐、高口康太 出版:NHK出版新書 題名を見て、 「中国で進んでいるITを駆使した社会統制のあり方を肯定的に捉えてる本かな?」 と思ったんですが、そこまでノー天気な作品じゃありませんでしたw。 むしろ現在中国で進んで…

毒のないコメディ:映画評「記憶にございません!」

個人的には「THE有頂天ホテル」「マジックアワー」あたりは「う〜ん…」って感じだったんですよ。 「清洲会議」は「おお、こう来たか」ってちょっと盛り上がったんですが、「ギャラクシー街道」は知らん間に公開が終わってたw。 で、「どうかな〜」って半ば心…

竹本IT担当相に是非読んで欲しいw:読書録「テクノロジー思考」

・テクノロジー思考 技術の価値を理解するための「現代の教養」 著者:蛯原健 出版:ダイヤモンド社 いや、本当に読むべきは小泉進次郎氏かな? 「ポリテック」に賛同しながら、結局大きな思想につなげずにいる(本書に沿っていえば、「具体」ばかりを追っか…

「ジャズ」映画じゃないなぁ:映画評「坂道のアポロン」

prime videoでおススメされたのは、「MILES AHEAD」「ブルーに生まれついて」と続けてジャズ映画を観たからかなw。 でも本作。 確かに「ジャズ」を題材にはしてるんですが、「ジャズ映画」じゃあないですね。 坂道のアポロン マイルスも、ベイカーも、「ジャ…

「ハッピーエンドじゃない」と歴史は語っているけど…:読書録「サムライ・ノングラータ」

・サムライ・ノングラータ Ⅰ・Ⅱ 著者:矢作俊彦、司城志朗 出版:SB文庫(Kindle版) 先日、ホノルルに行った時、最高裁判所の展示を見て、何となく嫌な感じがしたんですよね。 「西洋の法制度をハワイの原住民にもたらした。凄いやろ〜!」 みたいな雰囲気…

クールやわぁ:映画評「ある殺し屋」

先週の週刊文春の連載で春日太一さんが紹介してた作品。 prime videoのKadokawaプログラムに含まれてたので。 ある殺し屋 表の顔は「板前」。 でも実は凄腕の「殺し屋」。 …と言うのが市川雷蔵。 依頼人が小池朝雄で、相棒(?)となるのが成田三樹夫と野川由…

<真実>かどうかはともかく:読書録「『家族の幸せ』の経済学」

・「家族の幸せ」の経済学 データ分析でわかった結婚、出産、子育ての真実 著者:山口慎太郎 出版:光文社新書 僕の基本的なスタンスは、 「<社会>や<人間>を対象にした調査・統計は鵜呑みにしない」 ってのがあります。 「母集団」の取り方にバイアスが…

アニメ>漫画(原作)>実写…かな?:映画評「かぐや様は告らせたい」

漫画・アニメのファンの息子と、妻と一緒に観に行きました。 同じ日に娘は友人と観に行ってたんで、家族全員が観たっちゅう…w。 かぐや様は告らせたい 天才たちの恋愛頭脳戦 最近の「漫画の実写化」での僕の基準は「帝一の國」なんですがw、残念ながらそこま…

読み物としては面白い。自己啓発本としては「?」:読書録「サードドア」

・サードドア 精神的資産のふやし方 著者:アレックス・バナヤン 訳:大田黒泰之 出版:東洋経済新報社 最近評判の一冊。 小泉進次郎氏のFacebookにも、来日した作者との面談動画がアップされてましたね(だからどうってこともないですがw)。 「まあ、評判…

お子様にはオススメできません:映画評「ラブ&ドラッグ」

なぜかprimeVideoの「オススメ」に出て来たので、視聴。 ちょっとコメディを観たい気分だったので。 Love & Other Drugs ジェイク・ギレンホール、アン・ハサウェイ主演の「おバカ・ラブコメディ」かと思いきや(ポスターはそんな感じですやん)、「ラブコメ…

こう言うのはnoteの方がいいかな:村上RADIO第8回<村上JAM②>

使い分けから言うと、noteの方がいいかな、と。 <note> https://note.mu/suzumaro/n/nc0fa9e3b53d7 ま、感覚ですけどねw。</note>

はてなブログと併用で使おうかな、と。:読書録「noteではじめる新しいアウトプットの教室」

・noteではじめる新しいアウトプットの教室 楽しく続けるクリエイター生活 著者:コグレマサト[ネタフル]、まつゆう* 出版:インプレス ブログ自体は多分もう「10年選手」。 基本的に「自分への覚え」+αなんで、全然アクセスは稼いでませんがw。 で、ツー…

どこまで<人間>を信じれるか:読書録「無人の兵団」

・無人の兵団 AI、ロボット、自律型兵器と未来の戦争 著者:ポール・シャーレ 訳:伏見威蕃 出版:早川書房 ビルゲイツが「2018年トップ5」に選出した作品。 米レインジャー部隊出身の軍事アナリストが、自律型兵器を軸に、AIの導入も視野に入れながら、最新…