鈴麻呂日記

50代サラリーマンのつぶやき

2021-12-01から1ヶ月間の記事一覧

こんな一気読みは久しぶりでした:読書録「嫌われた監督」

・嫌われた監督 落合博満は中日をどう変えたのか 著者:鈴木忠平 出版:文藝春秋(Kindle版) 「無茶苦茶、面白い」 という評判は聞いていました。 でもまあ、別に「中日ファン」じゃないし、バッターとしての落合は嫌いじゃないけど、監督してはよ〜分から…

「子離れ」はしなきゃね。:読書録「ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー2」

・ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー2 著者:ブレイディみかこ 出版:新潮社 ものすごく面白かった前作の続き。 10代前半の息子の姿や、取り巻く環境から、緊縮財政で痛めつけられ、格差も分断も進んでいる「イギリス」の<今>を垣間見せてくれ…

もう少し腰を据えて読まないと、理解が追いつかないようです…:読書録「ブルシット・ジョブの謎」

・ブルシット・ジョブの謎 クソどうでもいい仕事はなぜ増えるか 著者:酒井隆史 出版:講談社現代新書(Kindle版) 人類学者デヴィッド・グレーバーの「ブルシット・ジョブ クソどうでもいい仕事の理論」は結構気になる本で、コロナ禍での「エッセンシャルワ…

もしかしたら欠点は「分かり易くしすぎ」な事かもw:ドラマ評「ウィッチャー シーズン2」

「ホイール・オブ・タイム」で頭が<ファンタジー脳>になってたからかw、すんなり作品世界に入り込めて、比較的短期間に見終えました。 「シーズン1」は、時間軸が違う<3人の物語(ゲラルド/イェネファー/シリ)>を細切れにして錯綜させる構成になってた…

予想よりガチの「批評本」でした:読書録「女の子の謎を解く」

・女の子の謎を解く 著者:三宅香帆 出版:笠間書院 まあ、想定してたのがジェーン・スー/高橋芳朗の対談本「新しい出会いなんて期待できないんだから、誰かの恋観てリハビリするしかない」だったんでw。 アレの「マンガ」版くらいのイメージ。 「うわ〜、結…

「多様性」を意識してるのかな?:ドラマ評「ホイール・オブ・タイム シーズン1」

ロバート・ジョーダンの「時の車輪」の映像化。アマゾンプライム・オリジナルです。 原作の方は随分前に読んでて、結構好きだったんですが、何せ「長い」のでw、途中で脱落しています。(全14部。3、4部までは読んだと思うのですが…) だいぶ記憶は遠くなっ…

現在進行形としては結構楽しそうかな:読書録「ひとまず上出来」

・ひとまず上出来 著者:ジェーン・スー 出版:文藝春秋 CREAで連載しているエッセイをまとめたもの。 パートナーと別れて一人暮らしを始め、コロナ禍に突入し、思わぬ「推し活」をスタートさせたwスーさんの日々が窺えます。 スーさんのエッセイはいつも「…

懐古的だけど、古びてない:映画評「浅草キッド」

劇団ひとり脚本&監督、大泉洋・柳楽優弥主演のNetflixオリジナル。 ビートたけしの「浅草キッド」を原作に、たけしと師匠・深見千三郎の関係を軸に、たけしの修行時代から世に出るまでを描いています。 …ってまあ、ここら辺は僕らの世代だと「聞いたことの…

足元のコストアップ・インフレの動きもあって、目先の対応は難しくなってるけど、大きな流れとしては納得感がある:読書録「変異する資本主義」

・変異する資本主義 著者:中野剛志 出版:ダイヤモンド社 この手の本に「面白かった」って感想は相応しくないのかもしれませんが、「面白かった」んですよね、正直なところw。 まあ、僕は「経済」に関しては「不偏の理論」みたいなもんはないと思ってて、所…

<雑誌>を作り上げるということ:映画評「ファッションが教えてくれること」

ジェーン・スーと堀井美香のポッドキャスト「Over the Sun」で取り上げられてたのを聞いて、妻が「見たい」と言ったので、ご相伴に預かりました。 2009年のドキュメンタリーで、「プラダを着た悪魔」で名を馳せたアナ・ウィンターが、ヴォーグ9月号(9月号は…

こういうバランスになるかぁ:映画評「るろうに剣心 最終章  The Begining」

2部作だった「最終章」の2本目。 …なんだけど、作品的には「るろうに剣心」そのものの「前日譚」になってます。 原作では「回想」として語られるエピソードを、完全に独立させて一本にしてますね。 なんなら2部作の前作(The Final)からも独立してるって言…

デジタルを「ネガティブ」にとらえるのではなく、「どう使うか」を模索しています:読書録「デジタルで変わる子どもたち」

・デジタルで変わる子どもたち 学習・言語能力の現在と未来 著者:バトラー後藤裕子 出版:ちくま新書(Kindle版) 「デジタル・テクノロジーと教育」をテーマとした新書。 …と言っても、「経験」をベースにしたエッセイ的なものではなくて、各種の論文・研…

「な〜めて〜た〜」かと思ってたら、結構な「地獄めぐり」:映画評「キャッシュトラック」

「ジェントルメン」が面白かったんで、同じようにスタイリッシュで捻りの効いたクライムコメディを期待して、視聴。 …全然違ってたw。 ガイ・リッチー。 結構、振れ幅あるんですよね。 現金輸送車の警備会社に中途採用された「H」。 入社試験はギリギリの合…

「運命の出会い」(ソウルメイト)だからと言って、メンテしなくていいわけじゃない:映画評「ラブ・アゲイン」

ジェーン・スー/高橋芳朗コンビの「ラブコメ映画」紹介本に触発されて視聴(prime video)。 「どれ観ようかな〜」 と思ってたんですが、「男性の成長譚」でもあるとの指摘からこちらを選んでみました。 高校時代に結婚して25年を共に過ごした主人公夫婦(ス…

思ってたより、観てないな:読書録「新しい出会いなんて期待できないんだから、誰かの恋観てリハビリするしかない」

・新しい出会いなんて期待できないんだから、誰かの恋観てリハビリするしかない 著者:ジェーン・スー、高橋芳朗 出版:ポプラ社 15/34。 取り上げられてる作品34作品中、15作品しか観てなかったです。 ミーハーを自認してるんで、ラブコメは結構見てるつも…

「新しい資本主義」?w:読書録「アダム・スミスの夕食を作ったのは誰か?」

・アダム・スミスの夕食を作ったのは誰か? これからの経済と女性の話 著者:カトリーン・マルサル 訳:高橋璃子 出版:河出書房新社 08年の金融危機を踏まえて12年に出版された作品。 翻訳は10年近く経って…なんですが、コロナ禍によって中身はビビットに伝…

計画は計画通り進まない:ドラマ評「ファウンデーション シーズン1」

途中で止まってたんですが(5話くらい)、やっと最後まで見ました。 最後の3話は「一気」でしたね。 原作の「銀河帝国の興亡」は相当昔に読んだっきり(しかも多分前半の三部作だけ)なんで、比較するのは失礼な話だとは思うんですが、それにしても「タッチ…

オフビートなアクション大作?:映画評「ザ・スーサイド・スクワッド “極“悪党、集結」

ジェームズ・ガンによる「スーサイド・スクワッド」シリーズの<リブート?>作品。 まあ、続編でも、リブートでも、どっちでもいいかな、これはw。 ストーリーの骨子は基本的には「よくある話」 「極秘任務を課せられた精鋭部隊が他国に潜入し、苦難の末、…

最大の課題は「格差」ということになるのかな?:読書録「ヨーロッパ・コーリング・リターンズ」…の一部

・ヨーロッパ・コーリング・リターンズ 社会・政治時評クロニクル2014-2021 (の「2019-2021」) 著者:ブレイディみかこ 出版:岩波現代文庫 ガリガリの「左派」(日本でいう「リベラル」じゃないw)ブレイディみかこさんの社会・政治時評。 2016年に出版さ…