鈴麻呂日記

50代サラリーマンのつぶやき

2019-01-01から1年間の記事一覧

地方行政こそがキーになるかと:読書録「次世代ガバメント」

・次世代ガバメント 小さくて大きい政府の作り方 責任編集:若林恵 出版:黒鳥社 WIRED日本版の編集長を務めていた「若林恵」氏のムック本。 何かのブログ記事に少し紹介されてて、何気にポチッとしたんですが、これが面白くて…。 途中で中断するのがもった…

新たな「物語」(虚構)の指針として:読書録「時間とテクノロジー」

・時間とテクノロジー 「因果の物語」から「共時の物語」へ 著者:佐々木俊尚 出版:光文社 ユヴァル・ノア・ハラリは人類の進歩においては「虚構」(物語)が重要な意味を持つとして、「サピエンス全史」で産業革命を経て人間中心主義によって構成される<…

セットリスト:Rokin’ Christmas2019大阪

熊本公演も終了したので。 20日のZeppなんばでのセットリストはこんな感じでした。 <第1部> Littele Drummer Boy(*) ポーラスタア バイ・ザ・シー 新しい雨 境界線 愛が分母 みんなの願いがかなう日まで 純恋(すみれ) <第2部> 白夜飛行 君が気高い…

地政学上の「今」の確認:読書録「日韓激突」

・日韓激突 「トランプ・ドミノ」が誘発する世界危機 著者:手嶋龍一、佐藤優 出版:中公新書ラクレ 外交ジャーナリストと元・外交官による「地政学」的視点からの国際情勢分析。 3作目かな? なんかお互いを褒め合うスタンスがあって、チョットそれが気持ち…

「プリンス」は何処へ…w:映画評「アナと雪の女王2」

大ヒット映画の続編。 昨日のSW9に続いて…ですが、少なくとも脚本の練られ具合はコッチの方が数段上でしょうw。 「子供向けアニメとしてどうよ」という視点からは意見は分かれるでしょうが、作品としては実にレベルの高い作品だと思います。 まあ、作品全体…

イウォーク、登場!:映画評「スター・ウォーズ スカイウォーカーの夜明け」

第9作にして、スカイウォーカー・サーガ最終作。 息子と見て参りました。 (IMAX。満席でしたね) 第7作(フォースの覚醒)でJJエイブラムスがおっ広げた風呂敷が、第8作(最後のジェダイ)でさらに複雑化したのを経て、本作でJJがそれを自ら畳む…と言う…。 …

現役感バリバリ:Rockin’ Christmas 2019(佐野元春&The Coyote Band)

佐野元春& the coyote bandのRockin' Christmas 。 アルバムは全部聴いてるけど、ライブは「No Damageツアー」(かな?)以来、2回目。 35年以上ぶりかしらん。 ま、元春も来年40周年だそうですのでw。 まだ名古屋・熊本があるので、セットリストは載せません…

ビジネス版「失敗の本質」:読書録「世界『倒産』図鑑」

・世界「倒産」図鑑 波乱万丈25社でわかる失敗の理由 著者:荒木博行 出版:日経BP …と言うのは作者も当然意識してます。 「はじめに」に言及もされてますしね。 その理論的な整理は冒頭のチャート図で示されています。 「倒産の背景」を「戦略上の問題」と…

店を始める気はないんですけどねw:読書録「なぜ、あの飲食店にお客が集まるのか」

・なぜ、あの飲食店にお客が集まるのか 22年続くバーのマスターが人気飲食店オーナーに聞いた仕事と生き方のはなし 著者:林伸次 出版:旭屋出版 著者の林さんの文章はnoteで毎日読んで楽しませてもらってます。 その新作…と言うので、サポートのつもりもあ…

こう来るかぁ:読書録「Unnamed Memory」

・Unnamed Memory(Ⅰ〜Ⅲ) 著者:古宮九時 出版:KADOKAWA(Kindle版) 「このライトノベルがすごい! 2020」で書籍部門第1位になった作品。 芥川賞も直木賞も読まないけど、ここ2、3年、なんとなく本屋大賞とコッチは気になるという…w。 ラノベについては個…

「マイケル・ベイ」だよねぇ:映画評「6アンダーグラウンド」

良くも悪くも「マイケル・ベイ」。 ストーリーはよう分からん、キャラ(ライアン・レイノルズ)はブレブレ、思想が単純。 でもまあ、カッコ良くって、ド派手で、楽しめる。 冒頭20分は、マジ最高です。 6アンダーグラウンド またもやNetflixオリジナル。 こ…

Being Alive:映画評「マリッジ・ストーリー」

「カイロ・レン」(スター・ウォーズ)のアダム・ドライヴァー 「ブラック・ウィドウ」(アベンジャーズ)のスカーレット・ヨハンソン によるNetflixオリジナル作品。 「アイリッシュマン」に並んで、ショーレースにも顔を出してますね。 マリッジ・ストーリ…

「今」を考える:読書録「21レッスンズ」

・21レッスンズ 21世紀の人類のための21の思考 著者:ユヴァル・ノア・ハラリ 訳:柴田裕之 出版:河出書房新社(Kindle版) 人類の歴史を、「虚構」「物語」(「共同幻想」と言ってもいいかな?)から解き明かした「サピエンス全史」。 現代を支配する「人…

長期的にはみんな死んでいる:映画評「アイリッシュマン」

ようやく見ました。 2日間の通勤時間+昨晩…と分割して。 スコセッシには怒られそうですがw。 アイリッシュマン 「素晴らしい出来」なのは確かです。 「ジミー・ホッファ殺害」をピークとしながらも、主人公たちの「その後」を丁寧に描くことで、生き残った…

梶原・真木兄弟の存在感が…w:読書録「レジェンド漫画家列伝」

・吉田豪のレジェンド漫画家列伝 著者:吉田豪 出版:白夜書房 プロ・インタビュアー吉田豪氏がベテラン漫画家にインタビューしたのをまとめた作品。 他で「本宮ひろ志」や「安孫子素雄」にもインタビューされてると思うんですが、それは収められてない…けど…

さて、最新作は…:読書録「ミヤザキ・ワールド」

・ミヤザキ・ワールド 宮崎駿の闇と光 著者:スーザン・ネイビア 訳:仲達志 出版:早川書房 アメリカの日本アニメ研究者による「宮崎駿」論。 個人的には<クリエイター>の個人史やトラウマなんかと<作品>を絡めて論じる評はあまり好きじゃないんですが…

ポジティブに未来を語…れてる?:読書録「答え合わせは、未来で。」

・答え合わせは、未来で。 著者:氏田雄介、小川哲、カツセマサヒコ、田丸雅智、長谷敏司、藤井大洋、宮内悠介 出版:日産未来文庫(Kindle版) 日産が作った「自動運転車」の未来を語ったSF短編集。 国内のSF作家7名(10作品)+編集者(名前は明かされてませ…

ドーラに一目惚れw:国立国際美術館「ウィーン・モダン」

Facebookで松本隆さんがシューベルトの眼鏡に会いに行ってるのを見て、やってるのを思い出して。 ウィーン・モダン クリムト、シーレ 世紀末への道 マリア・テレジアの時代から第一次世界大戦前までのウィーン芸術の流れが追える展示となってます。 どうもウ…

笑い事じゃないけど:読書録「大学改革の迷走」

・大学改革の迷走 著者:佐藤郁哉 出版:ちくま新書 友人のFacebookで紹介されてて、面白そうだったので購入。 中学生の子ども二人の父親でもありますし。 帯にご本人も書かれてますが、まずは分厚さにビックリw。(500ページ弱あります) ただ読み始めると…

ショートムービー(動画)がどこまで流行るかは「?」ですが:「TikTok最強のSNSは中国から生まれる」

・TikTok 最強のSNSは中国から生まれる著者:黄未来 出版:ダイヤモンド社 日本育ちで、元・三井物産社員、現在はバイドダンス(TikTokの運営会社)に勤めてる作者の「TikTok」紹介本。 …と言っても、バイドダンスに勤めたのは本書を書き上げた後のようです…

(メモ)「危機と人類」:日本の課題

ジャレド・ダイアモンド「人類と危機」第8章では「現代日本」が抱える課題について整理されています。 全体として読みがいのあるパートですが、個人的には以下の点に特に興味を惹かれました。 ①女性の活躍推進・超高齢化対策と移民 「人口減少」と移民政策っ…

(メモ)「2050年のメディア」:コンテンツとしての質の良い記事は必要とされている

本書の冒頭では渡邉恒雄氏の「嘆き」が紹介されています。 <「読売はこのままではもたんぞ」>(18年年初挨拶) ただトランプ政権の誕生以降、「フェイクニュース」が世界的な政治の重要イシューとなり、むしろ「質の高いニュース」(ファクトに基づき、高…

タイムリーでもある:読書録「2050年のメディア」

・2050年のメディア 著者:下山進 出版:文藝春秋 「危機と人類」「古典は本当に不要なのか、否定論者と議論して本気で考えてみた。」と、ここのところノンフィクションは「アタリ」が続いていますが、本書が一番「面白かった」かもしれません。 (「危機と…

(メモ)「危機と人類」:フィンランドの教育

フィンランドの教育水準が高いことは有名。 本書でも以下のように紹介されています。 <国民を有効活用し、生産性を高めるために、フィンランドの学校制度は、全員に良い教育を授けることを目標としている。ほんの一部にだけ良い教育を提供し、大多数には低質…

子供たちは大喜び:映画評「町田くんの世界」

元々の原作マンガは子供たちが見つけてきて読んでたんですよね。 で、「最近の少女漫画はどんなもんなんかいな」と読んでみたら、これが面白かった、とw。 そのマンガの実写映画化です。 町田くんの世界 僕自身は正直、「どうかな〜」って感じでした。 前半…

怖えよ、ジャッキー:映画評「復讐者」

映画館で予告編を見て、 「観たいな」 と思ったんですが、結局公開では見ず、iTunesにて。 The FOREIGNER 復讐者 ロンドンで食堂を経営する中国人の娘がアイルランド・テロに巻き込まれて死亡。 その犯人を求めて、中国人は元アイルランド過激派の副首相に接…

肯定派はマジで戦略を考え直した方がいい:読書録「古典は本当に必要なのか、否定論者と議論して本気で考えてみた。」

・古典は本当に必要なのか、否定論者と論議して本気で考えてみた。 編:勝又基、否定派:猿倉信彦・前田賢一、肯定派:渡部泰明・福田安典、司会:飯倉洋一 出版:文学通信 HONZで書評が出てて、面白そうなんでポチッと。 読み始めたら止まらなくて、1日で読…

まあ、こんな感じかもね:読書録「ネットは社会を分断しない」

・ネットは社会を分断しない 著者:田中辰雄、浜屋敏 出版:角川書店 民主主義を推し進め、補完し、強化していくことを期待されていたネットが、罵詈雑言と中傷に満ちた荒れ果てた世界となってしまった。 …という認識が、本当に正しいのだろうか、という点を…

(メモ)「危機と人類」:ドイツの戦後対応

第二次世界大戦後のドイツと日本の周辺諸国への謝罪の姿勢が大きく違う…と言うのはよく言われること。 ただこれについては僕は、 「ドイツに関してはヒトラーをはじめ主要権力者が死亡した<ナチス>に全てをおっかぶせ、一般国民は<ナチスの被害者>という…

(メモ)「危機と人類」:フィンランドの外交方針

「中国」と言う近隣の大国、「アメリカ」と言う保護国的位置づけの大国 この2大国との関係を「現実主義」的に処理していくことが今後の日本の地政学的な課題。 (特に近隣大国である「中国」は、 <覇権的な色彩を強めている> <朝鮮半島(韓国、北朝鮮)と…