鈴麻呂日記

50代サラリーマンのつぶやき

2023-08-01から1ヶ月間の記事一覧

見方によっては「トイストーリー3」っぽい:読書録「クララとお日さま」

・クララとお日さま 著者:カズオ イシグロ 訳:土屋政雄 ナレーター:近藤唯 出版:早川書房(audible版) 僕は「カズオ イシグロ」の良い読者ではありません。 長編で読んだのは「日の名残り」だけ。 「私を離さないで」は途中で脱落。あ、「夜想曲集」は…

AIが行動を指示する表現が面白い:映画評「ハート・オブ・ストーン」

ガル・ガドット主演Netflixオリジナルのスパイ・アクション映画。 なかなか派手な展開です。 MI6の新人IT担当官ストーン(ガル・ガドット)は、実は超国家的スパイ組織チャーターの凄腕スパイ。 チャーターは「ハート」というAIを活用して、全世界のあらゆる…

裁判の経過が放映されて、SNSやらYouTubeで拡散され、カオス状態:ドキュメンタリー「DEPP v. HEARD」

僕はジョニー・デップ、アンバー・ハードのどっちにも思い入れはないので、2人の泥沼裁判に特に興味はなかったんですが、Netflixでオリジナルドキュメンタリーシリーズ(全3回)がアップされたのをちょっと見始めたら、一気にラストまで…w。 直前に「リンカ…

現代のハードボイルド・シリーズとして、よくできていると思います:ドラマ評「リンカーン弁護士 シーズン2」

NetflixオリジナルTVシリーズのシーズン2。 シーズン1に続いてミッキー・ハラーを「マヌエル・ガルシア=ルルフォ」が演じます。 裁判で勝つためなら手段を尽くす。依頼人の有罪/無罪は関係ない。 …と言うのがミッキーの信条。 実際、ギリギリのところを突き…

なんか、読んじゃうんですよね…:読書録「ブルーハワイ」

・ブルーハワイ 著者:燃え殻 出版:新潮社(Kindle版) TV業界で裏方のようなことをしてたのが、ひょんなことから文章を書くようになって(多分最初はTwitter)、アレよアレよと言う間にベストセラー作家の仲間にりした「燃え殻」さんのエッセイ。 週刊新潮…

「バービー人形」に馴染みがないのがねぇ:映画評「バービー」

全世界大ヒット中…と言うこともあって、観てきました。 8月11日公開だから2週目…で、近くのシネコンでは一日3回(吹替版含む)の上映回数。 寂しいね。 「オッペンハイマー」とのキノコ雲コラボ騒動の影響か、フェミニズム映画への反発か… は分からないです…

主人公の醒めた視線が印象的:読書録「ハンチバック」

・ハンチバック 著者:市川沙央 ナレーター:くわばらあきら 出版:文藝春秋(audible版) 最悪のしまなみ海道事故渋滞中にaudibleで視聴。 1.5倍速で1時間半くらい…を渋滞中に聞き終えたのはラッキーなんだかアンラッキーなんだか。 同乗した息子は爆睡中で…

ストーリーの骨子はスゴくシンプルだと思うんですけどね:映画評「君たちはどう生きるか」

近所の映画館併設のモールに買い物に行った時、ふと思い出して映画館に行ってみたらパンフレットが発売されてみました。 しかしこれ、そんなネタバレもないやんw。 これなら公開と一緒に発売してもおかしくないような…。 鈴木マジックにやられました。 公開…

まあ欧米(特にアメリカ)の状況に比べりゃ、まだ日本はマシとも言えますが、徐々に…って気配もあるしなぁ:読書録「世界はなぜ地獄になるのか」

・世界はなぜ地獄になるのか 著者:橘玲 出版:小学館新書 リベラル化する社会を論じる、「上級国民/下級国民」「無理ゲー社会」に続く3作目。 論点が整理されてきたのか、いろいろな事案が積み重なって評価が定まってきたのか、3作の中では一番整理して論じ…

まさかこんな展開になろうとは…:読書録「卒業生には向かない真実」

・卒業生には向かない真実 著者:ホリー・ジャクソン 訳:服部京子 出版:創元推理文庫(Kindle版) 「自由研究には向かない殺人」で、鮮烈さと清々しさを兼ね備えた10代の素人探偵として登場したピップことピッパ・フィッツ=アモービ。 「優等生は探偵に向…

インディ・ジョーンズ&ハリソン・フォード、お疲れ様。:映画評「インディ・ジョーンズと運命のダイヤル」

御年80歳のハリソン・フォードがまさかの「インデ・ジョーンズ」復帰。 「どうしようかな〜」 とは思ったんですが(監督がスピルバーグじゃないし)、前4作全部観てますからね。 公開が終わる前に駆け込みました。(エキスポの109では昼の回1回だけになって…

ヘンリー・カヴィルのゲラルドも見納め…?:ドラマ評「ウィッチャー シーズン3」

ウィッチャーのゲラルドを演じていたヘンリー・カヴィルが、このシリーズで降板。 ヘンリー・カヴェルは同時期にスーパーマンも降板…ということになってしまいましたが、役者としては「キャラ」の色が着きすぎないうちに…というのもあるのかも知れません。 …

確かに「旅路」w:読書録「勘定侍<七>旅路」

・勘定侍 柳生真剣勝負<七> 旅路 著者:上田秀人 出版:小学館時代小説文庫 このシリーズは母のお気に入り。 「夏休みにでも渡そうか」 と購入したまま積読になってたのを(発売は6月です)、ようやく8月に入って手に取りました。 …ま、通勤時間くらいでア…

シーズン2がある?:ドラマ評「ハイジャック」

イドリス・エルバ主演のApple TVオリジナルドラマ(全7話)。 毎週楽しみに見させてもらったんですが、全話見終わってみると、 「これで終わり?」 まあ終わってると言えば終わってるんだけど… 民間のプロの交渉人サムはロンドンに住む妻との関係を再構築し…

村上さんが色々はぐらかしてるようにも読めるんだけど、多分「素」何でしょうね、アレ:読書録「みみずくは黄昏に飛びたつ」(再読)

・みみずくは黄昏に飛びたつ 著者:村上春樹、川上未映子 出版:新潮文庫(Kindle版) 「騎士団長殺し」を再読(再<聴>)して、 「そういえば村上さんに川上さんがインタビューした本で何か言ってなかったっけ」 と思いついて、購入していたKindle版をチェ…

再読(オーディオブックだけど)の方が面白かったです。:読書録「騎士団長殺し」

・騎士団長殺し 第1部 顕れるイデア編、第2部 遷ろうメタファー編 著者:村上春樹、ナレーター:高橋一生 出版:新潮文庫(audible版) この作品は出版された時に読んで以来、初の再読。 (audibleなんで、正確には再<読>じゃないけどw) 最初に読んだ時も…