鈴麻呂日記

50代サラリーマンのつぶやき

2024-01-01から1年間の記事一覧

予想以上に話が広がって行きます:読書録「ヒポクラテスの試練」

・ヒポクラテスの試練著者:中山七里出版:祥伝社文庫 法医学者・光崎教授シリーズ第3作。結構前に1作目・2作目は読んでて、面白かった記憶はあるんですが、その後フォローしてなくて、久しぶりに…の3作目です。1・2作目は妻も気に入ってて、「新作(第5作)…

3世代揃い踏みw:読書録「ビブリア古書堂の事件手帖Ⅳ 扉子たちと継がれる道」

・ビブリア古書堂の事件手帖Ⅳ 扉子たちと継がれる道著者:三上延出版:メディアワークス文庫 扉子が主人公になっての「ビブリア古書堂」シーズン2の第4作。本作はちょっと趣向が変わってて、 篠川智恵子(第二話 昭和編「道草」)篠川栞子(第三話 平成編「…

厨二心が爆走してますw。:読書録「化物語」

・化物語<上・中・下>著者:西尾維新 ナレーター:神谷浩史(上)、加藤英美里(中)、斎藤千加(下)出版:講談社(audible版) 「銀河英雄伝説」を個人的に「やり残した宿題」と思ってて、ようやくaudibleで宿題をやり終えた…ってことを以前書きましたが…

予想以上にチャンと実写化しています:ドラマ評「十角館の殺人」

綾辻行人の処女作「十角館の殺人」の実写化。原作はもちろん読んでる…んですけど、どんなだったかは遥か記憶の彼方w。あんまりハマらなかった気がするんですよね。結局、「館シリーズ」はコレだけしか読んでないので(多分)。島田荘司さんに続いて綾辻さん…

いやもう、やっぱり<絵>が…:映画評「DUNE 砂の惑星 PART TWO」

一作目もそうでしたが、もうやっぱり<絵>が圧倒的…。本作は映画館で観ましたが、惹き込まれっぱなしでした。上映時間166分。全然退屈せん! まあ、よく考えたら、「えっと、これってどうしてこうなるんだっけ?」ってとこもあるんですけどね。で、一歩引い…

ミリー・ボビー・ブラウンだから、やられっぱなしじゃ終わらないw:映画評「ダムゼル/運命を拓きし者」

ミリー・ボビー・ブラウン主演のNetflixオリジナル映画。「DAMSEL」ってのは「囚われの姫君」って意味らしいですけど、ミリー・ボビー・ブラウンがおとなしく王子様とか待ってたりするわけがないw。ま、そこらへん、邦題の副題は「ネタバレ」かな。 かつて竜…

どっちも面白いんですが、なぜこの作者名?:読書録「誰が勇者を殺したか」「追放された商人は金の力で世界を救う」

・誰が勇者を殺したか著者:駄犬出版:角川スニーカ文庫(Kindle版) ・追放された商人は金の力で世界を救う著者:駄犬出版:PASH!文庫(Kindle版) 「誰が勇者を殺したか」が書店で平積みにされてるのを見かけて、「面白そう」と思ってネットの評判を調べ…

上機嫌で…が僕の心には残っています:読書録「経済評論家の父から息子への手紙」

・経済評論家の父から息子への手紙 お金と人生と幸せについて著者:山崎元出版:Gakken 2024年1月1日に逝去された山崎元さんの遺作。東大に入学された息子さんへの手紙をベースにして、「仕事」と「お金(投資)」のことを書かれています。「息子への手紙」…

「見方を変えれば…」という話:読書録「シン・日本の経営」

・シン・日本の経営 悲観バイアスを排す著者:ウリケ・シェーデ 訳:渡部典子出版:日経プレミアム(Kindle版) 「<失われた30年>とか言われてるけど、日本は後進国に下落したわけでもなく、まだ世界の経済大国に留まり続けている。それはなぜだろう?」と…

設定に無理が…は野暮ですな:読書録「アリバイ崩し承ります」

・アリバイ崩し承ります著者:大山誠一郎 ナレーター:友木えりこ出版:実業之日本社文庫(audible版) 「ゲームの王国」が重量級過ぎたので、ちょっと次は軽いので…ということでチョイスした作品。本格推理の連作短編集。ちょうどよかったですw。 腕時計の…

結局二人はカンボジアを救うことを放棄したってことかなぁ:読書録「ゲームの王国」

・ゲームの王国<上・下>著者:小川哲出版:ハヤカワ文庫(audible版) 1956年から2023年まで、カンボジアを舞台に、ポル・ポトの隠し子ソリヤと、数学の天才ムイタックの錯綜する人生を追いかけた作品。出版は2017年ですので、後半は「近未来」を描いてい…

う〜ん、サマンサ/ジャービスにはまだちょっと距離があるかな?:読書録「機能拡張」「その仕事、AIエージェントがやっておきました」

・機能拡張著者:坂田幸樹出版;クロスメディア・パブリッシング(Kindle版) ・その仕事、AIエージェントがやっておきました。ChatGPTの次に来る自律型AI革命著者:西見公宏出版:技術評論社(Kindle版) chatGPTの最新機能を確認してみて、勢いで映画「her…

「源氏物語」が二人の関係において持つ意味:読書録「紫式部と藤原道長」

・紫式部と藤原道長著者:倉本一宏出版:講談社現代新書 大河ドラマ「光る君へ」の時代考証担当がまとめた主人公二人に関する考察本。まあ、「便乗本」っちゃあ便乗本ですが、作者としては思うところもあるようです。 <紫式部と道長が二〇二四年の大河ドラ…

かなり「力技」ですなぁ:映画評「パレード」

「新聞記者」「余命10年」の藤井道人監督・脚本によるNetflixオリジナル映画。東日本大震災を背景にした設定になっており、なかなかの意欲作です。 新聞記者・美奈子は気がつくと海岸で横たわっていた。街は瓦礫の山と化しており、彼女は息子の行方を探し歩…

風来坊なのに事件に遭い過ぎ:読書録「蟬かえる」

・蟬かえる著者:櫻田智也 ナレーター:浅井晴美出版:東京創元社(audible版) 「サーチライトと誘蛾灯」に続く、昆虫好きの風来坊(?)・エリ沢泉シリーズの第二作(「エリ」は「魚」へんに「入」)。短編5作を収録した緩い連作短編集になります。 蟬かえ…

こんな機能のVRはまだまだ実現できないでしょうけど:読書録「名探偵に甘美なる死を」

・名探偵の甘美なる死を著者:方丈貴恵 ナレーター:浅井晴美出版:東京創元社(audible版) <竜泉家の一族>シリーズ第3弾。このシリーズは「特殊条件下の不可能犯罪」をテーマにしてるんですが、今回の<特殊条件>は「VR」。 世界有数のゲーム会社メガド…

最後の作品集…にはならんよねw:読書録「カーテンコール」

・カーテンコール著者:筒井康隆出版:新潮社(Kindle版) 「これがわが最後の作品集になるだろう。」(帯より)んな訳ないよね。まだ連載とかしてるみたいですしw。でもまあ、カウントダウンは確かに…(89歳やもん)。 各紙に発表された掌編25篇をまとめた…

ここから先がどうなるか:ドラマ評「沈黙の艦隊シーズン1東京湾大海戦」

先に映画公開されたのに、後日譚を足して、全8話で amazonプライムでドラマ配信されたもの。映画の方はなんとなく気が進まなくてスルーしちゃったんですが、こちらの方は2日間で全話完走しました。原作は好きでしたからね。 エピソード1 やまなみ圧潰エピソ…

「今できること」を確認しとこうと思いまして。:読書録「面倒なことはchatGPTにやらせよう」

・面倒なことはchatGPTにやらせよう著者:カレーちゃん、からあげ出版:講談社(Kindle版) 「カレーちゃん・からあげ…って何だよ」ですがw、AIエンジニアと松尾研究室所属のデータサイエンティストとのこと。軽いですが、書籍の中身はしっかりしています。 …

ちょっとオフビートな感じもあるけど、ちゃんと歴史小説になっている:読書録「極楽征夷大将軍」

・極楽征夷大将軍著者:垣根涼介 ナレーター:菅沢公平出版:文藝春秋(audible版) 第169回直木賞受賞作。「やる気なし」「使命感なし」「執着なし」の足利尊氏が、なぜ武門の棟梁となり、鎌倉幕府を滅ぼし、建武の新興を終わらせ、足利幕府の時代を迎える…

何がそこまでさせるのか…:ドキュメンタリー評「ラバー、ストーカー、キラー」

ドキュメンタリーなのに「どんでん返し」が評判になっているNetflixオリジナルドキュメンタリー。2012年から2016年にかけて起きた<事件>を追いかけています。まあ、「どんでん返し」ったって、ジェフリー・ディーヴァーほどじゃないですけど(当たり前w)…

頑張ってると思います:ドラマ評「忍びの家」

賀来賢人が原案・主演・プロデュースを務めたNetflixオリジナルドラマ「忍びの家 HOUSE OF NINJAS」。賀来さんご自身がNetflixに持ち込んだ企画の出様ですが、評判の方もなかなか上場のようです。まあ、「忍者」ブランドは海外人気も高いですからねw。 6年前…

「家畜」じゃなくて、「ニュー・タイプ」とでも言ってみたら:読書録「人間はどこまで家畜か」

・人間はどこまで家畜か 現代人の精神構造著者:熊代亨出版:ハヤカワ新書(Kindle版) 精神科医・熊代亨さんの新作。…と言っても、熊代さんの「書籍」を読むのは(多分)初めて。ブログ(シロクマの屑籠)の方はずっと読ませていただいてるんですけどね〜w…

車の定期点検を待つ間に読み終えましたw:読書録「デヴィッド・ストーン・マーティンの素晴らしい世界」

・デヴィッド・ストーン・マーティンの素晴らしい世界著者:村上春樹出版:文藝春秋 アルバムジャケットを紹介する村上さんの作品としては「古くて素敵なクラシック・レコードたち」「更に古くて素敵なクラシック・レコードたち」があります。2作とも「なる…

落語ネタが多いねw:読書録「中野のお父さんと五つの謎」

・中野のお父さんと五つの謎著者:北村薫出版:文藝春秋 高校教師のお父さんと編集者の娘のシリーズ第4弾。第4弾?3作目読んだっけ?…と思ったら、読んでました。「中野のお父さんの快刀乱麻」。面白いんだけど、すぐに内容忘れちゃうんですよね〜…って、前…

本の感想じゃないですw。:読書録?「シニアエコノミー」

・シニアエコノミー 「老後不安」を乗り越える著者:大前研一 ナレーター:デジタルボイス出版:小学館新書(audible版) 「超高齢化社会」を迎えた日本において、シニア層をターゲットとしたビジネスを立ち上げることで、日本社会の活性化を図る…と言う内容…

これ、終わってないですよね?:ドラマ評「殺し屋たちの店」

Disney+で配信されている韓国ドラマ(全8話)。「トッケビ」で<死神>役を演じていた二枚目イ・ドンウクが謎多き叔父チョン・ジンマンを演じます。…って、僕は「トッケビ」は見てないんですけどねw。ネットの評判が良さそうなので見始めて、ラスト(?)ま…

シリーズ第3弾…なのかな?:読書録「黙示」

・黙示著者:今野敏 ナレーター:水越健出版:双葉文庫(audible版) 警視庁捜査3課の萩尾・武田コンビの活躍を描くシリーズ第3弾。…なんですが、ちょっと前2作とは趣気が違うかな?前2作についてはテーマに「師弟」「継承」と言ったものがあって、職人的な…

「不在」のプリンスの存在感と、ディランとスプリングスティーンの重み:映画評「ポップスが最高に輝いた夜」

評判の良いドキュメンタリー映画をNetflixにて。「We Are The World」が録音された1985年1月28日の夜を中心に、この曲が成立した過程を振り返っています。 いやぁ、評判通り面白いっす。巨大になったw今のライオネル・リッチーがメインとなって話を進め、ケ…

「京都」と言う土地が呼び込む不思議:読書録「八月の御所グラウンド」

・八月の御所グラウンド著者:万城目学 ナレーター:高坂篤志出版:文藝春秋(audible版) 直木賞を受賞したことはもちろん知ってたんですが、手に取るきっかけは父の七回忌で会った妹が薦めてたから。調べたら早々にaudibleになってたってのもありますw。 …