鈴麻呂日記

50代サラリーマンのつぶやき

2024-05-01から1ヶ月間の記事一覧

ゴールデンウィークの宿題に取り組みました:読書録「ピカソは本当に偉いのか?」

・ピカソは本当に偉いのか?著者:西岡文彦出版:新潮新書(Kindle版) ゴールデンウィーク倉敷の美観地区に行った時に息子と娘は大原美術館に入りました。思ってたよりも面白かったらしくて、1時間以上ぶらぶらしていたのですが、帰りの車の中で「ピカソのど…

立ち直るきっかけっていうのは、そんなにドラマチックじゃなくてもいい:読書録「月の立つ林で」

・月の立つ林で著者:青山美智子 ナレーター:川﨑芽衣子、松本章太郎出版:ポプラ社(Audible版) 青山美智子さんの作品は、人生の中で立ち止まってしまった人が、ちょっとしたきっかけでもう一度歩み出す姿を描くパターンが多いですそのちょっとしたきっかけ…

安楽椅子探偵の王道:読書録「時計屋探偵の冒険」

・時計屋探偵の冒険 アリバイ崩し承ります2著者:大山誠一郎 ナレーター:友木りえこ出版:実業之日本社(audible版) シャーロック・ホームズは論理的な推理だけじゃなくて、結構捜査でアクティブに動くので「冒険」っていうのもしっくりくるんですけれども…

なるようになった物語:読書録「関ヶ原」

・関ヶ原<上中下 合本版>著者:司馬遼太郎出版:新潮文庫(Kindle版) 真田広之の「SHOGUN将軍」を見て、元になった「関ヶ原」の流れを改めて確認したくなって久しぶりに読んでみました。「SHOGUN」シーズン2があるかもって記事が、読んでる途中で流れて来…

名探偵のアイデンティティはどうあるべき…:読書録「紅蓮館の殺人

・紅蓮館の殺人著者:阿津川辰海 ナレーター:岡井カツノリ出版:講談社タイガ 高校生探偵の葛城と友人の田所は、学校の合宿を抜け出して、尊敬する推理小説作家・財田雄山の別荘を訪問することにする。しかしながら、予想外の山火事に遭遇し、2人は財田の別…

韓国版「十二人の怒れる男」なのは確かなんですけど…:映画評「8番目の男」

韓国で裁判員制度が導入されて、最初の裁判。裁判員として8人の市民が集め集められる。対象となる事件は、貧しい家庭の障害のある男が、自分の母親を殺したと言う尊属殺人事件で、自白も証言も、証拠も揃っている簡単だ裁判であった。だが、審議が続く中で、…

「虎に翼」の続編?w:読書録「静おばあちゃんと要介護探偵」

・静おばあちゃんと要介護探偵著者:中山七里 ナレーター:沢井真知、佑仙勇出版:文春文庫(audible版) 中山七里さんの作品がなかなか面白いので、目についたAudibleの作品をダウンロードしてみました。まぁちょっと軽めのほうがいいかなっていうのもありま…

マイノリティーの人権にどう向き合うべきか:読書録「トランスジェンダーと性別変更」

・トランスジェンダーと性別変更 これまでとこれから編者:高井ゆと里出版:岩波ブックレット ゴールデンウィークの帰りの車の中で、なぜか家族でトランスジェンダーの話になっちゃったんですよね。どういう経緯だったか全然覚えてないんですけど、内容的に…

明治の人たちはこれをどんなふうに楽しんで読んでたのかな?:読書録「それから」

・それから著者:夏目漱石 ナレーター:西村健志出版:audible版 「なぜ働いていると本を読めないのか」の中で、谷崎潤一郎の「痴人の愛」は、新聞連載小説で、当時のサラリーマンたちに受けていた…みたいな話があったんですよね「名作」と言われている小説…

よくも悪くもアトラクションムービーですなぁ:映画評「アクアマン/失われた王国」

結局のところ、「DCエクステンデッドユニバース」の最終作品になったアクアマンの第二作品。公開前は興行成績を危ぶむ声もあったようですが、結果的にはまあまあの成績だったようです。 前作でアクアマンに父親を殺されたブラックマンタは、その復讐のために…

連想を物語る小説:読書録「不思議な時計 本の小説」

・不思議な時計 本の小説著者:北村薫出版:新潮社 <宮さん、宮さん>の調べが響く萩原朔太郎の遺品の時計行き着くところはそこなんだけど、本や映画、演劇等々に記憶の連鎖を追いかけるようにして、そこまでの逍遥を9つの連作にした作品です。泉鏡花文学賞…

史実を離れ、史実に帰る:ドラマ評「SHOGUN 将軍」

真田広之製作主演の「将軍」を見ました。いやぁ〜、すごかったですね〜。全10話たっぷり楽しませてもらいました。最後の3話は一気でした。 いろいろ言われていますが、美術やキャラクターの所作については本当によくできています。もちろん「?」みたいなと…

なんかここのところ「お仕事もの」を続けて読んでるような気がします。:読書録「侠飯」

・侠飯著者:福澤徹三 ナレーター:諏訪部順一出版:文春文庫(audible版) 就職活動がうまくいかない大学4年生。ある日一人暮らしするアパートの近くでやくざ者と思われる集団の抗争に巻き込まれるヒョンなことで、命を助けられた彼は、兄貴分の一人を自分…

「読書」よりも「働き方」のほうに主張がある本でした:読書録「なぜ働いていると本が読めなくなるのか」

・なぜ働いていると本が読めなくなるのか著者:三宅香帆出版:集英社新書(Kindle版) もともとは「ようこそ、ヒュナム洞書店へ」を読んで、その流れで気になって購入した作品です。あの本は新自由主義的な働き方から疎外されたり、燃え尽き症候群になっちゃ…

僕は箱根駅伝ファンてわけじゃないんだけど、泣かされました。:読書録「俺たちの箱根駅伝」

・俺たちの箱根駅伝<上・下>著者:池井戸潤 ナレーター:浅木俊之出版:文藝春秋(audible版) 池井戸潤の新作。早速Audibleになっていました。Amazon気合入ってるなぁ。 箱根駅伝を舞台とした物語です。本選に出場できなかった大学から選抜される学生選抜…

日常ミステリーってわけじゃないんですね:読書録「名探偵のままでいて」

・名探偵のままでいて著者:小西マサテル出版:宝島社文庫 放送作家の小西マサテルさんが書いた連作短編推理小説。「このミス」で大賞を受賞しています。 元校長で、小学校教師・楓の祖父はレヴィー小体認知症にかかっている。病状は徐々に進行しているが、…