鈴麻呂日記

50代サラリーマンのつぶやき

どっちも面白いんですが、なぜこの作者名?:読書録「誰が勇者を殺したか」「追放された商人は金の力で世界を救う」

・誰が勇者を殺したか
著者:駄犬
出版:角川スニーカ文庫(Kindle版)

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・追放された商人は金の力で世界を救う
著者:駄犬
出版:PASH!文庫(Kindle版)

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「誰が勇者を殺したか」が書店で平積みにされてるのを見かけて、「面白そう」と思ってネットの評判を調べてみたら、なかなか好評。
…で読んでみたら評判通り面白かったので、もう一冊続けて読んでみた…という流れです。


基本的にはファンタジー・ラノベの「テンプレ」「定番」を踏まえて、一歩踏み込んでその世界観をズラす…って感じでしょうか。
「誰が勇者を殺したか」は、選ばれた勇者が世界を滅ぼす「魔王」を、パーティーを組んで倒すという物語を
「追放された商人〜」は、冒険者のパーティーを追放されたメンバーが、実はすごい能力を持っていて、追放されたパーティーがなしとげられなかった偉業を達成するという物語を
それぞれ<ズラして>います。
「ひっくり返す」…じゃないんですよね。
そこが二作とも「読後感の良さ」に繋がっています。
いや、ほんとスッキリするんですよ、これがw。


と言うわけで、
「これはナカナカ面白い作者が出てきたかな?」
と思ってるんですが(ラノベの作者が大成することは良くありますが、可能性あると思ってます)、それにしてもこの作者名(駄犬)はなんでしょ。
なんか最近こういうの多いような…
(「変な家」の作者が<雨穴>、「近畿地方のある場所について」が<背筋>。
<燃え殻>さんもそうだなぁ)
まあネット界隈からの流れなんでしょうけど、なんか多くなり過ぎてて、食傷気味な気分になっちゃってるんですけど、僕だけかしらん?
ま、話が面白かったら作者名なんかどうでもいいっちゃあ、どうでもいいんだけど、十年くらい経って、「直木賞作家・駄犬」とか、どうなんでしょ。
いや、直木賞取るかどうか知らんけどw。
…余計なお世話ではあるか。


でも普通小説にスライドしていくよりは、このままラノベで楽しませてくれた方が個人的には良いかもなぁ。
シリーズものの「モンスターの肉食っていたら王位に就いた件」とか、実にくだらなくて、大好きです。
そういう意味じゃ、
「<駄犬>上等!」w。
厨二ココロをクスグラれつつも、テンプレに飽きてきた人にはオススメの作者さん。
楽しい時間は過ごせますが、有意義なものは何も得られませんけどね。