鈴麻呂日記

50代サラリーマンのつぶやき

厨二心が爆走してますw。:読書録「化物語」

・化物語<上・中・下>
著者:西尾維新 ナレーター:神谷浩史(上)、加藤英美里(中)、斎藤千加(下)
出版:講談社(audible版)

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「銀河英雄伝説」を個人的に「やり残した宿題」と思ってて、ようやくaudibleで宿題をやり終えた
…ってことを以前書きましたが、この西尾維新さんの<物語>シリーズも「やり残した宿題」っぽく引っかかってた作品です。
シリーズがスタートしたのが2006年ですから、すっかり大人になった僕(40歳を超えてますね)が読むにはちょっと時期ずれではあったんですがw、西尾さんのデビュー作「クビキリサイクル青色サヴァンと戯言遣い」を発表された時に読んでて、
「こりゃ、新しいタイプの作家さんだな〜」
と衝撃を受けたことがあって。
その後、一気に西尾さんは人気作家になって、このシリーズなんかメディアミックスでそれこそ<バケモノ>みたいになるんですが、そこに乗り切れないことがなんとなく自分がアップデートされてないような気分もあって、気になってたんです。
実際、「読もうかな」と何度か購入したりもしてるんですが、なんとなく読み切れずに来てました。


…ということで、audible。
宿題を片付けるために、DLして聴き始めました。
無事、宿題終了w。


ぶっちゃけ、最初の頃は、
「いやぁ、結構きついな〜、これ」
基本的に主人公(阿良々木暦)の<一人語り>で話が進むんですが、その大半がヒロインたちとの「掛け合い漫才」的なギャグっぽい会話で締められています。
ストーリーとしては「怪異」に出会う少女たちを、自分自身も「怪異」によって特殊能力を持ってしまった主人公が助ける…って構図で、しかもその少女たち全員が少なからず主人公に好意を持ってしまうという…。
いやぁ、厨二男子のど真ん中な設定ですがな、これ。
ちょいちょい「お色気」(古っ)展開もあったりしますし……
60間近のおっさんには、ちとキツイ。


・ひたぎクラブ:新興宗教にハマった母親によって家庭を壊された「蟹」の怪異に囚われた戦場ヶ原ひたぎがヒロイン
・まよいマイマイ:離婚して別居した母に会いに行く途中に交通事故に遭って地縛霊となった八九寺真宵がヒロイン
・するがモンキー:「猿の怪異」に囚われた戦場ヶ原の後輩でバスケ部のヒーロー神原駿河がヒロイン
・なでこスネイク:同級生の呪いで蛇の怪異に取り憑かれた暦の妹の同級生・千石撫子がヒロイン
・つばさキャット:完全無欠の学級委員長だが、心に闇を持血、「猫」の怪異となる羽川翼がヒロイン


物語が始まる前に、主人公は吸血鬼とのアレやコレやがあったらしく、そこで出会った「忍野メメ」という呪術師(?)と、吸血鬼の成れの果て「忍野忍」が絡んできます。


でまあ、「なんだかな〜」と思いながら聴いてたんですが、聴き続けるうちに、なんとなくクセになってきた感じもあってw。
なんか途中からは落語のテープでも聞き流してるような気分で最後まで聞いてしまいました。
なんだろ〜な〜。
なんとなくメディアミックスになって、10代20代に受けるのは分からんでもないかなぁ、これは。
延々とギャグが繰り広げられてるんだけど、その向こうには10代の少年少女が向き合わざるを得なくなるような「何か」があるというか。
「そういうの、大人になったらなんてことなくなるよ」
…とは言えないんだよね。その時のその世代には。
まあ、60間近になって聞くと、背中がむず痒くなっちゃうのは確かなんですけど。


というわけで、とりあえず「宿題」は終わったので、これはこれでいいかな。
シリーズの続きは…まあ、気が向いたらw。
もしかしたら「過去話」になる「傷物語」は聴くかもしれません。
いずれ、ね。