鈴麻呂日記

50代サラリーマンのつぶやき

2023-01-01から1年間の記事一覧

まさかこんな展開になろうとは…:読書録「卒業生には向かない真実」

・卒業生には向かない真実 著者:ホリー・ジャクソン 訳:服部京子 出版:創元推理文庫(Kindle版) 「自由研究には向かない殺人」で、鮮烈さと清々しさを兼ね備えた10代の素人探偵として登場したピップことピッパ・フィッツ=アモービ。 「優等生は探偵に向…

インディ・ジョーンズ&ハリソン・フォード、お疲れ様。:映画評「インディ・ジョーンズと運命のダイヤル」

御年80歳のハリソン・フォードがまさかの「インデ・ジョーンズ」復帰。 「どうしようかな〜」 とは思ったんですが(監督がスピルバーグじゃないし)、前4作全部観てますからね。 公開が終わる前に駆け込みました。(エキスポの109では昼の回1回だけになって…

ヘンリー・カヴィルのゲラルドも見納め…?:ドラマ評「ウィッチャー シーズン3」

ウィッチャーのゲラルドを演じていたヘンリー・カヴィルが、このシリーズで降板。 ヘンリー・カヴェルは同時期にスーパーマンも降板…ということになってしまいましたが、役者としては「キャラ」の色が着きすぎないうちに…というのもあるのかも知れません。 …

確かに「旅路」w:読書録「勘定侍<七>旅路」

・勘定侍 柳生真剣勝負<七> 旅路 著者:上田秀人 出版:小学館時代小説文庫 このシリーズは母のお気に入り。 「夏休みにでも渡そうか」 と購入したまま積読になってたのを(発売は6月です)、ようやく8月に入って手に取りました。 …ま、通勤時間くらいでア…

シーズン2がある?:ドラマ評「ハイジャック」

イドリス・エルバ主演のApple TVオリジナルドラマ(全7話)。 毎週楽しみに見させてもらったんですが、全話見終わってみると、 「これで終わり?」 まあ終わってると言えば終わってるんだけど… 民間のプロの交渉人サムはロンドンに住む妻との関係を再構築し…

村上さんが色々はぐらかしてるようにも読めるんだけど、多分「素」何でしょうね、アレ:読書録「みみずくは黄昏に飛びたつ」(再読)

・みみずくは黄昏に飛びたつ 著者:村上春樹、川上未映子 出版:新潮文庫(Kindle版) 「騎士団長殺し」を再読(再<聴>)して、 「そういえば村上さんに川上さんがインタビューした本で何か言ってなかったっけ」 と思いついて、購入していたKindle版をチェ…

再読(オーディオブックだけど)の方が面白かったです。:読書録「騎士団長殺し」

・騎士団長殺し 第1部 顕れるイデア編、第2部 遷ろうメタファー編 著者:村上春樹、ナレーター:高橋一生 出版:新潮文庫(audible版) この作品は出版された時に読んで以来、初の再読。 (audibleなんで、正確には再<読>じゃないけどw) 最初に読んだ時も…

主人公(信)の影が薄くなってるような…:映画評「キングダム 運命の炎」

秦の始皇帝とその将軍の苦闘を描く漫画の実写映画化第3弾。 「東京リベンジャーズ」シリーズ同様、こちらも「家族同伴」シリーズだったんですが、夏休みに入ってそれぞれ予定がつかず、僕だけが鑑賞。 (僕以外は夏休み中の平日に行く予定です) いやまあ、…

ニック、そこまでしょぼくれんでもええやん。:ドラマ評「シークレット・インベーション」

動向が掴めなくなっていた「ニック・フューリー(サミュエル・L・ジャクソン)」のMCU本格復帰ドラマ。 …なんですけど、もう映画やら連続ドラマやらが錯綜しすぎてて、MCUの流れがどうなってるのか、今一つピンときてないんですよねぇ…w。 「エンド・ゲーム…

永山絢斗、アホやなぁ…:映画評「東京リベンジャーズ2  血のハロウィン編決戦」

待ちに待った「後編」。 …とか言いながら、家族それぞれ予定も入っちゃって、公開(6/30)から少し経っての鑑賞となりましたがw。 でもお客さん、まだソコソコ入ってましたよ。 廃車置き場での決戦+過去回想 …が9割くらい。 前編でもソコソコ回想シーンはあ…

「映画館で観るべき映画」とはまさにコレ:映画評「ミッション・インポッシブル:デッド・レコニング パート1」

上映時間2時間43分? 全くそんな長さ、感じませんでした。 もっともっと観てられる。 「トップガン マーヴェリック」以上に、これこそ映画館で観るべき映画でしょう。 ストーリーは、まあどうでもいいっちゃぁ、どうでもいい。 AIをネタにしてるあたりが「今…

1作ごとに面白くなる。:読書録「木曜殺人クラブ 逸れた銃弾」

・木曜殺人クラブ 逸れた銃弾 著者:リチャード・オスマン 訳:羽田詩津子 出版:ハヤカワミステリ(Kindle版) 高齢者施設「クーパーズ・チェイス」に住む4人の老人が結成した「木曜殺人クラブ」の活躍を描く第3弾。 クリスティの「火曜クラブ」を連想され…

面白かったんですが、連続ドラマシリーズにハマりすぎると、時間がどんどん…:ドラマ評「プラトニック」

アメリカのコメディ映画やコメディ・ドラマは、僕の感覚的にはちょっと<やりすぎ>なところが目について、 「どうかなぁ」 ってことが少なくないです(ハマる時はハマるんですが)。 コメディアンの方も、テレビ番組なんかでその国では広く知られたキャラを…

監督がいなくなっちゃったことに、改めて気づいてしまいました。:読書録「ぼくの大林宣彦クロニクル」

・ぼくの大林宣彦クロニクル 著者:森泉岳土 出版:光文社(Kindle版) 大林宣彦監督の映画を映画館で見たのは「なごり雪」(2002年公開)が最後。 制作が一番新しい作品は「転校生 さよならあなた」(2007年公開)をレンタルで観たのが最後ですね。 15年く…

なんだかモヤモヤが残っちゃいました:読書録「両手にトカレフ」

・両手にトカレフ 著者:ブレイディみかこ ナレーター:高山ゆきの 出版:ポプラ社(audible版) ブレイディーみかこさんの初の小説。 「ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー」が好きなので、出版されてすぐにリアル本で購入したのですが、今まで手…

続きは来年?マジかよ…:映画評「スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース」

前作の「スパイダーマン:イントゥ・ザ・スパイーダーバース」は傑作アニメにして、最高のスパイダーマン映画でしたが… やべぇ。 更新してきましたよ、コレ。 前作から数年。 スパイダーマンとして活躍するマイルス・モラレスは、スパイダーマンとしての活動…

ヒュー・グラントのクズっぷりが最高w:映画評「ダンジョン&ドラゴンズ/アウトローたちの誇り」

なんか題名がB級映画っぽいんですが、なかなかの大作。 評判も上々です。 実際、僕も楽しく観ることが出来ました。 元・盗賊のエドガン(クリス・パイン)は、亡き妻を復活させるために仲間たちと魔法の宝を盗もうとするが、失敗し、投獄される。 相棒(ミッ…

短期間、有料版を試してみたいと思います。:読書録「ChatGPTと語る未来」

・ChatGPTと語る未来 AIで人間の可能性を最大限に引き出す 著者:リード・ホフマン、GPT−4 訳:井上大剛、長尾莉紗、酒井章文 出版:日経BP(Kindle版) ChatGPTを開発したOpenAIの出資者の1人であるリード・ホフマンが「ChatGPT」について語った本。 …「で…

今読むとナカナカすごい作品。…だけどやっぱりシンドイw:読書録「ねじまき鳥クロニクル」

・ねじまき鳥クロニクル 第1部・泥棒かささぎ編 第2部・予言する鳥編 第3部・鳥刺し男編 著者:村上春樹 ナレーター:藤木直人 出版:新潮社(audible版) 村上春樹さんの長編は時間を空けて何回か読むんですが(最近の「騎士団長殺し」と新作「街と、その不…

勉強せんとアカンなぁ…:読書録「名著の予知能力」

・名著の予知能力 著者:秋満吉彦 出版:幻冬舎新書(Kindle版) NHK番組「100分de名著」のプロデューサーの新書。 番組で紹介された名著の解説ではなくて、 <「名著は現代を読む教科書である」> と言う視点から、現代社会へのどういう問題意識が「名著」…

スゲエ映画だけど、作り込み過ぎてるかなぁ:映画評「ザ・フラッシュ」

前評判は高かったんだけど、公開されたらそこまでの「大ヒット」にはならず…ってとこでしょうか。 もしかしたらロードショウも早めに縮小されるかも…と、慌てて平日の夜の回に観に行きました。 いや、もうね。凄い。 これは確かにすごい映画です。 DCの「ジ…

松坂桃李のバカっぷりが最高:ドラマ評「離婚しようよ」

TBSがNetflixと組んで製作したオリジナルドラマ。 このコンビでの制作は3作目で、1作目は「日本沈没」、2作目は恋愛リアリティ番組「未来日記」…でどちらも僕はパスしています。 本作も、「どうかなぁ」だったんですが、新人議員役の松坂桃李の選挙区が愛媛…

全ては要潤のせい…:ドラマ感想文「ラストマン 全盲の捜査官」

今期観ていた2つのTVシリーズのうちの1つ(もう一つは「教場0」)。 福山雅治が全盲のFBI捜査官を演じ、相棒を大泉洋が務めました。 福山雅治演じる「皆実」は41年前に日本で殺人強盗によって両親を失い、その事故がきっかけで視力を失う。 優秀なFBI捜査官…

こういう映画だったんだ…:映画評「怪物」

妻の希望で観てきました。 是枝作品はまあまあ好きなんですけど、事前の情報で 「チョットなんかなぁ〜」 って感じもあったんですけどね。 坂元裕二脚本に馴染みがないというのもあったかな。 いや、しかしコレはガツンと来ました。 合う/合わないはあるとも…

「本を読む人」ってのはマイノリティなんかねw:読書録「『若者の読書離れ』というウソ」

・「若者の読書離れ」というウソ 中高生はどのくらい、どんな本を読んでいるのか 著者:飯田一史 出版:平凡社新書 題名通りの内容で、中高生の読書傾向について分析した作品。 「どのくらい」を統計的に解析し、 「どんな本」を傾向からジャンル分けして、…

「金石」は解体…かな?:読書録「黒石 新宿鮫12」

・黒石 新宿鮫12 著者:大沢在昌 ナレーター:祐仙勇 出版:光文社(audible版) 22年11月に出版された「新宿鮫」シリーズの最新刊が早くもaudibleに。 Amazonさん、力入れてますね〜。 10巻の「絆回廊」でシーズン1が終了し、「暗約領域」でシーズン2…とい…

個人の信条としての「清貧」は尊いと思うけど、経済政策や政治理念としては「大惨事」を招きかねない:読書録「自由と成長の経済学」

・自由と成長の経済学 「人新世」と「脱成長コミュニズム」の罠 著者:柿埜真吾 出版:PHP新書(Kindle版) 「脱成長」を主張する斎藤幸平氏への反論本。 清々しいまでに「新自由主義」の立場から「脱成長」「新マルクス主義」を否定しています。 ここまでフ…

いろいろ言われてるけど、僕は結構楽しみました:ドラマ評「教場0」

今期は珍しく二つのテレビシリーズを観ています(リアルタイムじゃなくてTVerですが)。 その一つがコチラ。(もう一つは日曜劇場の「LAST MAN」) ネット記事では賛否両論、ちょっと「否」の方が多かったかな? 一番多いのは、 「事件や推理にリアリティが…

ずっと世之介と祥子のズレた会話を聴いてたかったんだけど…:読書録「横道世之介」

・横道世之介 著者:吉田修一 ナレーター:梅原裕一郎 出版:文春文庫(audible) 本屋を覗いた時に、シリーズ3作目&完結編「永遠と横道世之介」が店頭に並んでるのを見かけ、 「あれ、<横道世之介>って死んだんじゃなかったっけ?」 と引っ掛かりを覚えた…

「マイケル・ジョーダン」という不世出の存在が世の中を変えた一端を見せてくれます:映画評「AIR/エア」

NBAデビュー<前>にマイケル・ジョーダンがNIKEと契約を結ぶ経緯を、NIKEのバスケ部門の責任者の視点から描く物語。 Amazonプライム・オリジナルで、マット・ディモン主演/ベン・アフレック監督(出演も)作品です。 80年代の雰囲気がよく出てて(舞台は84…