鈴麻呂日記

50代サラリーマンのつぶやき

松坂桃李のバカっぷりが最高:ドラマ評「離婚しようよ」

TBSがNetflixと組んで製作したオリジナルドラマ。

このコンビでの制作は3作目で、1作目は「日本沈没」、2作目は恋愛リアリティ番組「未来日記」…でどちらも僕はパスしています。

本作も、「どうかなぁ」だったんですが、新人議員役の松坂桃李の選挙区が愛媛(愛媛5区。ロケは松山ですが、「愛媛市」という架空の市の設定になっています)だというので、チョット覗いてみたら、割と一気に最後まで行っちゃいましたw。

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愛媛地盤の世襲新人議員・東海林大志(松坂桃李)は人気女優・黒澤ゆい(仲里依紗)と結婚しているが、3年前の自分の不倫騒動で仲は冷え切っている。

大志が3年前の不倫相手と再び、となる一方でゆいの方も憎からず思う相手(錦戸亮)が登場したことで、2人は「離婚」を決意する。

しかし周りの人々は2人の離婚には反対で、2人は「離婚」に向けて協力していくことにする。

そんな中、首相の思わぬ辞任で総選挙となり、大志・ゆいの2人も選挙活動に突入していくことになる…

 


…みたいな話。

とにかく一癖二癖ある登場人物たちを、達者な役者さんたちが演じていて、そこを宮藤官九郎らしい捻ったコメディ展開であれよあれよ…って感じです。

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弁護士役の古田新太、無駄なセクシー錦戸亮、苦労満載・尾美としのりあたりが特に笑かせてくれますが、やはり主人公2人、特に「松坂桃李」が素晴らしい。

もうその突き抜けた「バカっぷり」には、

「いや、こんな役、演っていいの?」

って心配になるくらい。

それでいて、

「まあ、いいやつなんよね」

って思わせるあたりが、脚本の妙&松坂桃李のキャラ…なんかなぁw。

(話を終わらせなきゃいけない関係上、終盤には松坂桃李の「覚醒」もあるんですが、それが残念に思えたくらいw。

まあ、もちろん基本は「バカキャラ」のままで「立派な人」になるわけじゃないんですけど)

 


大石静&宮藤官九郎のコンビによる脚本はホント良くできてて、錦戸亮の設定なんか最初、

「女性相手だと、こういう設定にしちゃうのかぁ」

とチョット残念に思ってたところ、途中の展開に、

「ああ、こう来たかったのか」

と膝を打ちました。

「離婚したいと思ってるんだけど、色々あるうちに相手の良いところも再確認して、2人の絆は以前より強まり…」

ってテンプレっぽい展開ではあるんですが、「いい話」っぽくしない話の持って行き方と、なかなかの着地点。

感心します。

「なんで愛媛」

とも思ってたんですけど、「松山空港の管制問題」まで飛び出すのには驚かされました。

 


Netflixでやるなら、こんなのがいいんだよね。

スペクタル(日本沈没)や、流行りのバラエティ企画(未来日記)なんかでいくより、「脚本のよくできたドラマ」が結局は正解。

世界進出できるかどうかは知らないけど、路線としてはこれが一番正しいんじゃないかな…というのが僕の感想でした。

 


物語的には「シーズン2」はないわなぁ。

「離婚」しちゃったもん。

でも「松坂桃李」のこのキャラは捨てがたい。

なんとかして復活を…って安易に続編に頼っちゃうとあかんかな。

まあ「脚本」と「役者」。

そこをしっかりして、次のチャレンジをTBSさんには期待したいです。

面白かったからね。

 

 

 

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