鈴麻呂日記

50代サラリーマンのつぶやき

「金石」は解体…かな?:読書録「黒石 新宿鮫12」

・黒石 新宿鮫12

著者:大沢在昌 ナレーター:祐仙勇

出版:光文社(audible版)

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22年11月に出版された「新宿鮫」シリーズの最新刊が早くもaudibleに。

Amazonさん、力入れてますね〜。

 


10巻の「絆回廊」でシーズン1が終了し、「暗約領域」でシーズン2…という感じなんですが、物語的には中国残留孤児2世・3世のネットワーク集団「金石」との絡みがシーズン跨ぎで続いています。

流れ的には前作・本作でワンセットって感じかな?

前作と登場人物が重なりつつ、ネットワーク的組織である「金石」をピラミッド型(中央集権的)組織に組み替えようと目論む「徐福」と言う人物と、その手足となる殺し屋「黒石」との闘いがメインストーリーになります。

 


焦点が黒幕である「徐福」よりも、屈折したキャラクターである「黒石」の方にある…ってのは大沢在昌っぽいw。

もっともその分だけ「謎解き」的快感は薄れた仕上がりになっています。

警察の捜査ってのはそう言うもん…と言えばそうなんですが。

 


ネットワークとしての「金石」はこれでガタガタかな?

ただ因縁の「陸永昌」は本作では登場しないので、その決着は持ち越し。

シーズン2の主要キャラとして新しい課長の阿坂、公安の若手・矢崎と鮫島の関係性はいい感じに組み上がってきている雰囲気があるので、「+鑑識課の藪」で「陸永昌」との対決に向かっていくんですかね。

そこまで描けるかどうかってのはあるかもしれませんが…。

 


次作は2、3年後かな?

出版されたら、久しぶりにリアル本を買ってもいいかな〜。

でもオーディオブックで聴くのも割とハマるんですよね、このシリーズ。

ま、今から悩むことでもないけどw。

 

 

 

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