鈴麻呂日記

50代サラリーマンのつぶやき

2020-01-01から1年間の記事一覧

Twitterの使い方を考え直そうかな?:読書録「書くのがしんどい」

・書くのがしんどい 著者:竹村俊助 出版:PHP もっと中身の軽い本かと思ってたんですが(スミマセン)、結構バシッと響いてくるとこのある本でした。 SNSをシッカリ書きたい人にとっては参考になるんじゃないでしょうか。 少なくともこういう「視点」はあり…

「アフターコロナ」のことをジックリ考える気分には…:読書録「仮想空間シフト」

・仮想空間シフト 著者:尾原和啓、山口周 出版:MdN新書(Kindle版) 「新しい働き方」について考察し、実践もしている2人が、コロナ禍を契機として実現が早まった「リモートワーク」を中心に、「アフターコロナ」について対談した作品。 2人とももちろんア…

「学者たちの楽園」を維持するために必要なもの:読書録「『役に立たない』科学が役に立つ」

・「役に立たない」科学が役に立つ 著者:エイブラハム・フレクスナー、ロベルト・ダイクラーフ 監訳:初田哲男 訳:野中香方子、西村美佐子 出版:東京大学出版会 アインシュタインをアメリカに招聘したことで有名なプリンストン高等研究所初代所長フレクス…

自分の立ち位置を自分で考える:読書録「私たちにはことばが必要だ」

・私たちにはことばが必要だ フェミニストは黙らない 著者:イ・ミンギョン 訳:すんみ、小山内園子 出版:タバブックス 「愛の不時着」「梨泰院クラス」を観てから、韓国のフェミニズムがちょっと気になっています。 リ・ジョンヒョクやパク・セロイの描か…

彼らの「その後」が知りたい:読書録「マカロンはマカロン」

・マカロンはマカロン 著者:近藤史恵 出版:創元推理文庫(Kindle版) 「サクリファイス」シリーズの近藤史恵氏の「日常ミステリー」シリーズ。 <ビストロ・パ・マル>を舞台に、三舟シェフを探偵役としたこのシリーズ、「サクリファイス」シリーズより好…

近所にあったら入り浸ってるかも:読書録「本の読める場所を求めて」

・本の読める場所を求めて 著者:阿久津隆 出版:朝日出版社 「本の読める本」<フヅクエ>を経営する作者が、そう言う「場所」を作るに至った<思考的な>経緯と、<フヅクエ>のあり方に関する説明、今後への「夢想」を書き連ねた作品。 そう言う場所があ…

確かに「新しい形」ですね:劇団ノーミーツ「むこうのくに」

昨晩は劇団ノーミーツの第2回公演「むこうのくに」を視聴しました。 第1回公演の「門外不出モラトリアム」の評判も聞いてたし、本作も「いいよ」との情報は入ってたんですが、 「まあ、そこまでは」 と思ってたんですけどね。 なんか感染者数が増え続けてる…

祝!ローラ復帰!…なんだけど…:読書録「特捜部Q  アサドの祈り」

・特捜部Q アサドの祈り 著者:ユッシ・エーズラ・オールスン 訳:吉田奈保子 出版:ハヤカワ・ミステリ(Kindle版) デンマークのミステリーシリーズ<特捜部Q>シリーズ第8作。 本作ではメインキャラクターの一人・アサドの「過去」が、ついに明らかになり…

自衛権行使のシミュレーション映画:映画評「空母いぶき」

佐藤浩一が演じる首相が安倍首相を揶揄してるとか(コレは考え過ぎw)、原作の敵国(中国)が架空の国家に置き換えられてるのはヘタレとか、事前情報で「う〜ん…」な雰囲気もあってスルーしてたんですが、友人が好意的な評をFBでしてたので、観てみることに…

ゲラゲラ笑える喜劇…じゃないw:舞台「大地」

PARCO劇場でソーシャルディスタンスで上演されている、三谷幸喜・作・演出の新作「大地」。 コロナ対応もあって、観客・舞台ともにソーシャルディスタンス対応するとともに(観客は定員の半分。役者たちも距離を保っての演技になっています)、アーカイブな…

勝手に期待先行だったかな〜:映画評「初恋」

社会の底辺を彷徨う男女の若者の出会いと、 ヤクザ・中国マフィア・汚職警官のタランティーノ的ドタバタ抗争 …この両者を融合させた三池崇史監督の新作。 「面白そう!」 と思ってたんですが、観終わって、 「ちょっと思ってたのと違うかも」 ま、「ドタバタ…

ボンクラどものバタバタ騒ぎが…:映画評「ミッドナイト・ランナー」

「梨泰院クラス」のパク・ソジュン主演の映画。 現在放映中の「未満警察」の元ネタとのことです(僕は観てませんが)。 警察学校在学中の主人公コンビ。 女性をナンパするために街に繰り出して… …と、前半はドタバタコメディ。 将来への見通しも覚悟も中途半…

この顔触れで半分は成功w:映画評「ナイブズ・アウト/名探偵と刃の館の秘密」

「スター・ウォーズ最後のジェダイ」のライアン・ジョンソン監督と、007のダニエル・クレイグによるミステリー映画。 この二人ですから、「どんなアクションが…」とはならず、シッカリとしたミステリー映画に仕上がっています。 ミステリーのジャンルとして…

「人種差別」を正面から取り上げなかったことは、どう評価されてるのかな?:「トーキング・トゥ・ストレンジャーズ」

・トーキング・トゥ・ストレンジャーズ 「よく知らない人」について私っちが知っておくべきこと 著者:マルコム・グラッドウェル 訳:濱野大道 出版:光文社 2015年7月 サンドラ・ブランドという黒人女性が、テキサス州で軽微な交通違反(方向指示器の出し漏…

どう言う方向に進んで行くのか…:読書録「ビブリア古書堂の事件手帖Ⅱ」

・ビブリア古書堂の事件手帖Ⅱ 扉子と空白の時 著者:三上延 出版:メディアワークス文庫 7巻で綺麗にまとまったビブリア古書堂シリーズ。 「シーズン2とかやらないといいんだけど…」 と思ってたら、始まっちゃいましたw。 構成としては7巻の後に出た「扉子と…

まあ、そう言うとこも…w:読書録「一人称単数」

・一人称単数 著者:村上春樹 出版:文藝春秋 たまたま読む前にこの村上春樹評を読んでました。 <村上春樹が好きな男性は苦手という女性の理由を考える>https://note.com/bar_bossa/n/n9e710ab504dd FBに書いた僕のコメント。 <いやぁ、笑ったw。 有料記…

「パク・セロイ」の呪い:ドラマ評「梨泰院クラス」

「愛の不時着」と並んで、Netflix公開で上位を走る韓国ドラマ「梨泰院クラス」。 ようやく観ました。 「愛の不時着」の沼に思いの外、長く浸かってたので、手を出すのに躊躇してたんですが、見始めたら、こちらも一気でしたw。 ストーリーとしては「愛の不時…

シャーリーズ・セロンが「男前」過ぎるw:映画評「オールド・ガード」

それに尽きる、Netflixオリジナル映画。 Netflixオリジナルは「当たり/外れ」が激しいですがw、アクション映画では「タイラー・レイク」と本作は「当たり」。 これをストリーミングで気軽に見れるってのは、ほんとありがたい。(もちろんアクションなんで映…

ドラマチックじゃないからこそのインパクト:読書録「82年生まれ、キム・ジヨン」

・82年生まれ、キム・ジヨン 著者:チョ・ナムジュ 訳:斎藤真理子 出版:筑摩書房 「こりゃ、簡単に感想を書ける本じゃないなぁ」 …ってのが読後の第一印象。 今もそう思ってて、チャントした感想が書ける気がしません。 82年生まれのヒロインの「人生」を…

新趣向の解説書?:読書録「フラウの戦争論」

・フラウの戦争論 著者:霧島兵庫 出版:新潮社 「戦争とは他の手段をもってする政治の継続である」 …のクラウゼヴィッツの「戦争論」が書かれる過程を小説仕立てで追いながら、「戦争論」の概要を解説する構図になっている作品。 クラウゼヴィッツ自身が経…

これは、ちょっと…:映画評「ルパン三世 The First」

ルパン三世、初の3DCGアニメ。 監督はCG職人の山崎貴。 山崎監督は「ドラえもん」の3DCGもやってて(Stand by me)、その時の印象は、 「まあ最大公約数的に上手くまとめてるかな?」 って感じだったんですが、さてルパンの方は… 結論から言うと、僕は「ダメ…

初、韓流ドラマ。ファンタジーですw:ドラマ評「愛の不時着」

なんかNetflixのランキング1位にずっと出てくるし、流行ってるようだから、1話くらいみてみるか 美男美女のシリアスメロドラマかと思ってたら、コメディやん、これ。 主人公もヒロインも、美形やけど、どっか間抜けな感じがあるなぁ。まあ、好感は持てるけ…

これはナカナカ整理しづらい本…:読書録「国のために死ねるか」

・国のために死ねるか 自衛隊「特殊部隊」創設者の思想と行動 著者:伊藤祐靖 出版:文春新書(Kindle版) 「邦人奪還」を読んで、先立つ著作を読んでみたくなりまして…。 まあ本書の評判は以前から聞いてはいたんですけどね。 「題名がムチャ<右>っぽいけ…

フツーに面白い:読書録「合理的にあり得ない」

・合理的にあり得ない 上水流涼子の解明 著者:柚月裕子 出版:講談社文庫 読むなら映画化された「孤狼の血」あたりがいいのかもしれませんが、なんかチョット重そうな感じがしたんでw、ここら辺から。 罠に嵌められて弁護士資格を剥奪された美人探偵と、東…

現場の矜恃を「政治」が押し潰す:読書録「邦人奪還」

・邦人奪還 自衛隊特殊部隊が動くとき 著者:伊藤祐靖 出版:新潮社 元・自衛隊特殊部隊員の著者が描く近未来シミュレーション。 「尖閣島」を巡る「中国」との暗闘を序章として、北朝鮮でのクーデター騒動の最中、危機にさらされた拉致被害者の「奪還作戦」…

まだそこまで怖くない:読書録「ゴーストハント1  旧校舎怪談」

・ゴーストハント1 旧校舎怪談 著者:小野不由美 出版:角川文庫 そもそもは「十二国記」の新作(白銀の墟玄の月)読もうかなぁと思ってたんですよね。 ただ4巻もあるし、シリーズの流れもスッカリ忘れちゃってるし、じゃあ読み返すとすると、これまた沢山読…

イスラム教の勉強として:読書録「ムハンマド」

・ムハンマド 世界を変えた預言者の生涯 著者:カレン・アームストロング 訳:徳永里砂 出版:国書刊行会 出口治明さんの著作を読んで、「もうちょいイスラム教について勉強せんとな」と思って手に取った作品。(出口さんの紹介本です) 宗教学者がイスラム…

長いシリーズには向かないですね:読書録「変幻」

・変幻 著者:今野敏 出版:講談社文庫(Kindle版) 「同期」「欠落」と続いてきた「同期」シリーズの最終巻。 2作目まで読んで、3作目が出版されたのを見落としてたんですが、amazonのキャンペーンの中で見つけて購入。 捜査一課・公安・特殊班に配属された…

生産性の高い「Lの世界」を日本に根付かせるために:読書録「コープレート・トランスフォーメーション」

・コーポレート・トランスフォーメーション 日本の会社をつくり変える 著者:冨山和彦 出版:文藝春秋(Kindle版) コロナ禍において、いち早く「afterコロナ」を視野に入れた著作「コロナショック・サバイバル」を出版した作者が、「本編」と位置付けて続け…

逃げ切り世代の挽歌…って雰囲気も:読書録「ワイルドサイドをほっつき歩け」

・ワイルドサイドをほっつき歩け ハマータウンのおっさんたち 著者:ブレイディみかこ 出版:筑摩書房 「労働者階級の反乱」(光文社新書)で、 労働者階級のEU離脱への賛同は、「移民問題」よりも、緊縮財政が続いて社会福祉制度が貧弱化し、新自由主義のよ…