・勝手にふるえてろ
著者:綿矢りさ
出版:文藝春秋(audible版)
てっきりこの作品で芥川賞を受賞してるのかと思ってました。綿矢りささん。
「インストール」ですね。受賞作は。
すんません。(誰に謝ってんだかw)
で、個人的「audibleで女性作家の作品を聞こう」キャンペーンで聞いてみました。
映画化されるので(観てません)、「分かりやすかな」ってのもありまして。
話は面白かったですよ。
過去の「理想の彼氏」を追っていた女性が、現実の「恋愛」に折り合いをつける話。
あるいは目の前の「彼氏」の良さに気づく、「幸福の青い鳥」パターンの話。
…どっち寄りの着地点と思うかは、まあ読み手次第?
どっちにしても、(悪くいえば)「少女マンガ」的というか、「レディースコミック」的というかw。
「話」としてはね。
多分、本書の読みどころは「物語」じゃなくて、文体や描写にあるんだろうと思います。
ある意味、主人公は「妄想癖のあるオタクっぽい女性」なんですが、この妄想やら自己分析やら、そっから突っ走る暴走への心理的な流れやら、ここら辺が面白い。
「グダグダ、ベラベラ、よく喋るな〜」(オーディオブックなんでw)と思いつつ、結構聞き入ってしまいました。
楽しく読む(聴く)ことができたし、「文章、うまいな」と感心もしましたよ。
いや、芥川賞作家に、何言ってんだって話なんだけどw。
展開的には「絶滅した動物」への思いを語り合った<一>(理想の彼氏)との関係性は、新たに展開する可能性があってもいいんじゃないのって思わなくもなかったですけどねぇ。
まあ、「決定的」かつ「一方的」に<失恋?>しちゃうってのもあるんですけどw。
物語としては「映画」しやすい作品かと。
あの「妄想」んところ、どうしたのかなぁ、とも思いますが。
huluにあるなぁ。
観てみてもいいかも。
松岡茉優、結構好きだし。
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