鈴麻呂日記

50代サラリーマンのつぶやき

店を始める気はないんですけどねw:読書録「なぜ、あの飲食店にお客が集まるのか」

なぜ、あの飲食店にお客が集まるのか  22年続くバーのマスターが人気飲食店オーナーに聞いた仕事と生き方のはなし

著者:林伸次

出版:旭屋出版

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著者の林さんの文章はnoteで毎日読んで楽しませてもらってます。

その新作…と言うので、サポートのつもりもあって購入。

特に飲食店を始めようって気はないんですけど(本書は飲食店を始めることを考えている若者がメインターゲットです)、面白く、一気に読んじゃいました。

いやぁ、東京にいたら紹介されてるお店を巡りたいですw。

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僕自身は中小企業についてはアトキンソンさんの意見に賛成で、「生産性」という観点からは日本の中小企業の多さは足枷になってると考えています。

 

<読書録「国運の分岐点」>

http://aso4045.hatenablog.com/entry/2019/10/01/213742


その点に変わりはないんですが、一方で独自の魅力があって、ついつい足を運んだり、商品を購入したりしちゃう小さなお店も大好きなんですよね。

特に飲食店はそう。

一店舗、多くても2、3店舗での営業をしてる飲食店には魅力を感じるところが少なくないです。(その分、お値段は…ではありますが、それが気にならない魅力があるってことですね)

 


本書で紹介されてるのはそういうお店ばかり。

だから個人的にはハマりまくり。

京阪神でこういう本をぜひ作って欲しいくらいですw。

 


結局、(副題にも絡みますが)「生き方」なんですね。

もちろんビジネスも重要で、だから本書では開業資金や固定費の話なんかがしっかり書かれてる訳ですが、それでも店に立ち続けてこういう店を続けるってのは、そこに「生き方」があらわれてるから。

「生き方」には「理想」も必要だけど、「現実(カネや人間関係や社会とのつながり)」も無視できない。

複雑だけど、それでもやりがいがあって、ヒトを惹きつける「何か」が飲食業にはあって、それが収められてるインタビューにはにじみ出てるんだなぁ、と感じます。

 


だから「変わらない」ってことはない。

本書に登場される皆さんは(著者も含めて)すごく熱心に「時代」にアンテナを張ってるし、その中で取捨選択をしながらも、「変化」を厭わない。

実際、何店かはすでに閉店されて、新しいチャレンジに踏み出されてるようです。

 


この中の経営者の中には「ビジネス」面を強めて、多店舗展開やブランド事業なんかに踏み出す方もいらっしゃいます。

そういうことは考えず、現場に立ち続けることを選択される経営者もいらっしゃる。

そのどちらもが「生き方」であるし、どうであっても、そこに「学び」がある限りは、面白い店が「今」にあり続けるんだと思います。

 


そういう「お店」って、アトキンソンさんが言うような「中小企業」とは違うでしょうね。

「企業」よりも、もっと「ヒト」に近い存在。

 


ああ、やっぱりそう言うお店が好きだなぁ。

いや、ヨシギュウも好きなんですけどねw。