鈴麻呂日記

50代サラリーマンのつぶやき

タイミングを逸したのか、コレからに向けての仕掛けか:読書録「再生の道」

・再生の道
著者:石丸伸二・西田亮介
出版:幻冬舎新書

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なかなか面白い成り立ちの本で、この本の内容はReHacQで編集者の箕輪厚介さんを交えて対談されています。
その対談をほぼほぼ書籍化したのがこの作品になりますね。
2月ごろに対談をされたようですが、書籍の発売に合わせて前編が公開されています。
僕もそちらの方をちょっと見てみましたけど、個人的には本を読む方が楽だったかなw。
まぁやっぱり整理されてるって言うところはあると思います。
内容は一緒なんですけど。


(Amazon)
破壊せよ! 未来のために
腐敗した政治と劣化したメディアを破壊し、日本を再生するための戦略と実行プラン。

政治屋を一掃し日本再生。そのために腐敗した都議会、そして地方議会から日本を甦らせる。
そう掲げて、石丸伸二は地域政党「再生の道」を結党した。
しかし、この国で新しく出て行く者は、常に潰されてきた。
石丸が日本政治の救世主となるか、時代の徒花で終わるか。今まさにその岐路にある。
石丸伸二とは何者なのか?
「議員の任期は8年」「党としての政策は掲げない」という前代未聞の方針の背後にある戦略とは?
「再生の道」が描く日本の未来とは?
社会学者・西田亮介との対話から、その実像が明らかになる!

(目次)
はじめに――「政治改革」を終わらせる 石丸伸二
序章 地域政党「再生の道」
第1章 東京都議会議員選挙のスキームとビジョン
第2章 選挙制度の虚と実
第3章 仕事ができる人、できない人
第4章 公職選挙法の不思議
第5章 適材適所と最適化の政治
第6章 石丸伸二の経済・外交・安全保障・社会保障政策
終章 大阪第2首都と九州独立計画
   解説――「再生の道」はすでに「成功」している? 西田亮介


石丸さんの主張を改めて整理する必要はないんですけど、基本的にエリート主義・能力主義のスタンスであるっていうのは間違いないと思います。
そのことにご本人は意識的だし、その弊害も理解されています。
すべての議員を能力主義で選べと言ってるわけじゃなくて、そういう人材も必要だと言うスタンス。
2期8年を上限とすると言うのも、長く議員を続けることよって既得権益化して、その能力や合理性が発揮発揮できなくなるのを回避するためと言うものです。
良し悪しはまぁあると思いますけど、全員にそうなると言ってるわけじゃないですからね。
選択肢としてそういうのがあるのは面白いと思いますよ。
イデオロギーとの距離感なんかは僕は結構近しいものを感じますね。
個人としてのイデオロギーの傾向が石丸さんと重なるかどうかわかりませんけど、地方自治においてイデオロギー的なものは必要ないのではないかと言うのは僕も同感…と言う意味で。


ただ、ここのところ、一時期の勢いが石丸さんや再生の道にはなくなってるんじゃないかなぁと漠然と感じせたんですけど、その点は本が出版された後に西田先生が日大の学長と対談されている中で同じようにコメントされています。
西田先生の見立てによると、国民民主党が勢いに乗って都議選にも積極的になったと言うのが大きいのではないかと。
そういう意味で言うと、本書の出版のタイミングっていうのは遅すぎたような気もします。
あるいはこの出版をきっかけに次の仕掛けに繋げようっていうのがあるのかもしれませんけどね。
そこら辺はこれからの石丸さんと再生の道の候補者の動き次第と言うところでしょうか?


まぁ都議選なので、東京都民でない僕にとっては高見の見物かなと思っていたら、先日再生の道が参院選に候補者を出すと言う発表がされました。
個人的ファンである安野貴博さんも同じタイミングで参院選の出場を検討していると発表されていますので、突然都議選や参院選が身近なものに感じられてきました。
両者ともにイデオロギー的なところは置いておいて、まずは実務的なところに手つけると言うスタンスがありますから。
そういう候補者がどれだけ今日本で評価されるのか、その流れが日本政治に影響与えていくのか、
なかなか興味深くなってきました。
既存政党もその影響受けてスタンスが変わってくるかもしれませんし。


まぁでも参院選のために選挙公約で減税をどの党も出すっていうのはちょっとどうですかね?
そこで合意できてるなら、もうさっさと減税しちゃったほうがいいんじゃないかと思うんですけど。
税制と選挙を絡めるっていうのはあんまりいい手じゃないと僕は思っています。
まぁそこら辺ももしかしたら争点になるのかもしれませんね。


#読書感想文
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