鈴麻呂日記

50代サラリーマンのつぶやき

アンソロジーの楽しみ:読書録「天外消失」

・天外消失
編:早川書房編集部
出版:ハヤカワミステリ

天外消失 (ハヤカワ・ポケット・ミステリ1819)

天外消失 (ハヤカワ・ポケット・ミステリ1819)


「BISビブリオバトリオ部」の3巻で紹介されてたミステリーアンソロジー。
1972年に刊行された「世界ミステリ全集」の最終巻だった「37の短編」からさらに14編をピックアップした短編集です。


「37」から「14」に削るにあたっては、すでに評価が定着して、他の短編集やアンソロジーで選ばれているものを外した…ということもあって、残った14作はバリエーションに富んだ顔ぶれとなってます(「ターザン」まで出てくるんですからw)。
それでいて「残り物」感がないのは、最初の選のレベルが高かったからでしょう(選者は石川喬司)。
まあベースとなってる「世界ミステリ全集」の方も、今から見たら豪華絢爛・名作揃いなんですけどね。


個人的には、
「死刑前夜」「殺し屋」「後ろを見るな」「ラヴディ氏の短い休暇」
あたりが好みかな?
表題作あたりの「ガッツリ本格系」はやっぱりチョット違和感を感じます。


とはいえ、すごく楽しんだアンソロジーなのは確か。
こういうの、たまに読むと良いんだよなぁ。