鈴麻呂日記

50代サラリーマンのつぶやき

こう来ますか:読書録「パードレはそこにいる」

・パードレはそこにいる<上・下>
著者:サンダローネ・ダツィエーリ 訳:清水由貴子
出版:ハヤカワ文庫(Kindle版)

パードレはそこにいる (上) (ハヤカワ・ミステリ文庫)

パードレはそこにいる (上) (ハヤカワ・ミステリ文庫)

パードレはそこにいる (下) (ハヤカワ・ミステリ文庫)

パードレはそこにいる (下) (ハヤカワ・ミステリ文庫)


アクティブな美人捜査官と、「障害」のある「探偵」…と来るとジェフリー・ディーヴァーの「リンカーン・ライム」シリーズを思い出しますが(リアル本ではディーヴァーの推薦文もあったような)、影響はされてるんじゃないかなぁ。
ただリンカーンに比べたら、本書の探偵役(ダンテ)の方は、ちょっと「弱々しすぎ」(精神的に)な感じはしますが(境遇を考えればやむを得ないにしても)。


子供の頃に拉致監禁された経験を持つ主人公が、過去の事件から立ち直りきれずにいる女性警官と共同で子供の失踪事件を追ううちに、過去の自分の事件の真相に…


ってのが大まかのアウトラインですが、ここの「過去」の部分が、単なる「異常変質者」にとどまらず(以下、自粛)…ってところが終盤の読ませどころ。ここら辺はちょっと「ミレニアム」を思い出しました。
それに至るまでも、かなりアクションがふんだんで、ストーリー展開も早く、飽きさせません。読みやすいっていうのも特徴の1つじゃないかと思いますよ。


続編も出版予定があるようですので、翻訳されたら読むかな?
ただリンカーン・シリーズほどの魅力は登場人物たちに感じられないのも事実。シリーズが続くとしたら、そこら辺の「テコ入れ」が必要じゃないかな…ってのが、読者の勝手な感想ですw。