2025.12.06 109シネマ箕面
あまりの酷評に観に行くのを逡巡してたんですが、一気に上映館も回数も減る事態に、
これはある意味歴史的かも
と思い直して観に行きました。
箕面の109だとこの週末で小振りのシアタで2回の上映のみ。
昼の上映回でしたが、観客は10名くらいでした。
う〜ん、確かにすごい。

(ChatGPT)
作品概要
細田守監督(スタジオ地図)のオリジナル長編アニメーションで、2025年11月21日公開。復讐に囚われた王女スカーレットが“死者の国”をさまよい、現代日本から来た看護師の青年・聖(ひじり)と出会い、旅の中で変化していく物語です。「生きるとは?」という問いを正面から扱うのが大きな軸になっています。
あらすじ
父を殺され、王位を奪った叔父クローディアスへの復讐に失敗した王女スカーレットは、《死者の国》で目を覚まします。そこは略奪と暴力が渦巻き、力なき者や傷ついた者は〈虚無〉となって消えてしまう過酷な世界。クローディアスもこの世界にいると知った彼女は、改めて復讐を誓います。
そんな中、現代の日本からやってきた看護師の青年・聖と遭遇。最初は衝突しながらも、二人は“見果てぬ場所”を目指して旅を共にします。戦うことでしか進めないスカーレットと、戦いを望まず誰にでも手を差し伸べる聖――その対比が旅の中で効いてきて、スカーレットの心にも少しずつ変化が起きていきます。

結論から言うと、これで「鬼滅の刃」「チェンソーマン」に対抗するのは厳しい。
オリジナルという点は買うにしても。
ただここまでケチョンケチョンに言われるのはどうかな、とも思いました。
見るべきトコもある。
でもまあ大きく破綻してるのは確かかなぁ。
あまり事前の評は目を通さないようにしてたんですが、それでもこの作品が「ハムレット」を下敷きにしてるってのは耳に入っていました。
で、事前に「ハムレット」のあらすじ読んで、
「ああ、こういう話だっけ」
と思って観に行ったら、予想以上に「ハムレット」でしたw。
「ハムレット」って、煎じ詰めれば、主人公(ハムレット)が復讐に右往左往してるうちに周りがみんな巻き込まれて、復讐が成った時点で国が他国に乗っ取られちゃうって話なんですよね。
では、復讐に振り回されずに、主人公たちや国民が幸せになるにはどうすればよかったのか。
ある意味、この作品は現代的な視点からそこを問い直してる、とも言えるわけです。
ただそれを問い直すとしたら、叔父であるクローディアスはなぜ反乱をしたのか。
母のガードルードはどういうスタンス、立場を立っていたのか。
隣国との関係はどうなっていたのか。
父王の治世は本当に良いものであったのか。
などなど、色々と背景を詰めた上で判断をしていく必要があるはずです。
でもこの作品はそういうところには入らずに、いきなり心象風景と概念に入っちゃうんですよね。
ここがすごく分かりづらい。
死者の国っていうのはまさにそういう心象風景と概念の世界なんだけれども、深い説説明もなく、そこでのやり取りが延々と繰り返されることが、なかなか作品に没入しづらくなってるっていうところはあると思います。
現代的問い直しのために、看護師である聖というキャラクターが取り入れられてるんですが、背景が説明されてないためによくわからなくなってるっていうところがあるんですよねぇ。
まあ個人的には非常に評判の悪い、渋谷でのダンスシーンは結構楽しかったですけど。
あれはいいシーンじゃないかなぁ。
でまあ全体的にそういう意味で言うならば、物語を捨ててしまってるっていう感じがするところは、やっぱりいただけないっちゃあ、いただけないんでしょうね。
いや、それがそれで成立するっていうこともあるとは思いますよ。
あるとは思うんだけれど、エンタメとしてこれだけの規模で公開するには、ちょっと厳しいっていうのが正直な感想です。
2時間、特に退屈はしなかったんで、魅せる力はある作品なんだろうとは思いますけど。
竜の表現とか、終盤のスカーレットとクローディアスとの対決、聖との別れとか、ね。
まあでもちょっと監督が自分の世界を引っ張りすぎっていうのは確かにあるかもしれません。
主題歌も挿入歌の作詞も監督自身がやってるようですし。
そこら辺でバランスが崩れてしまったっていうのはあるんだろうな、っていう感じはしますね。
どうかな、やっぱりおすすめはできない作品かな。
僕自身は見てよかったとは思ってるんですけどね。
個人的にはAIがこれだけ身近になってきてるだけに、OZを考えだした細田守なりの今の電脳世界を見せて欲しかったんだけどなぁ。
次作に期待
…この興行成績だと、直ぐにって訳にはいかないかなぁ。
#映画感想文
#果てしなきスカーレット
#細田守