鈴麻呂日記

50代サラリーマンのつぶやき

2023-01-01から1ヶ月間の記事一覧

安心して「隠蔽捜査」のエッセンスを楽しめます:読書録「審議官 隠蔽捜査9.5」

・審議官 隠蔽捜査9.5 著者:今野敏 出版:新潮社 大森署長から神奈川県警刑事部長に異動になった「竜崎伸也」の、異動後を描く短編集。 9つもあるので、短編としてもかなり短め。 竜崎視点の作品もありますが、竜崎の家族(妻・娘・息子)視点、竜崎異動後…

ここら辺は分かりやすいんだけどなぁ:映画評「呪術廻戦0」

コロナ中の公開で大ヒットしたアニメ映画。 「呪術廻戦」はTVアニメの方もヒットしていますが、こちらはその「前日譚」。 まあ、「話の途中」だった「鬼滅の刃」の映画も大ヒットしてるから、ストーリーの独立性はあんまり関係ないのかもしれませんが。 「呪…

「階級闘争」…う〜ん、そこまで来てるんだろうか?でも、まあ…:読書録「新しい階級闘争」

・新しい階級闘争 大都市エリートから民主主義を守る 著者:マイケル・リンド 監訳:施光恒 訳:寺下滝郎 解説:中野剛志 出版:東洋経済新報社(Kindle版) 西側諸国で大きな問題となっている「分断」の問題は、「政党」や「左右イデオロギー」の対立という…

もっと無茶苦茶になるかと思ってましたw:映画評「ジョンイ」

「新感染」シリーズのヨン・サンホ監督のNetflixオリジナル映画。 宇宙進出後、内線状態に陥った近未来。伝説の傭兵を母にもつ女性学者は、母の脳データをベースに戦闘AIを作ろうとするが… というお話。 母と娘の関係 脳データを民間企業に提供することの倫…

上田秀人パラレルワールド?:読書録「隠密鑑定秘録 退き口・恩讐」

・隠密鑑定秘録 退き口・恩讐 作者:上田秀人 出版:徳間時代小説文庫 弾丸帰省の間に読み終えて母に置いて帰るための「上田秀人」本w。 「奥右筆秘帳」の外伝を読んだ流れで、同じく将軍・徳川家斉の時代を舞台にした新シリーズの1巻・2巻に手を出してみま…

結局、この4人の物語でしたね:読書録「奥右筆外伝 前夜」

・奥右筆外伝 前夜 著者;上田秀人 出版:講談社時代小説文庫 「奥右筆秘帳」シリーズは大半をaudibleで聴いたんですが、この外伝はまだaudibleになっていないので、久しぶりのリアル本での「奥右筆秘帳」。 シリーズの主要登場人物4人の、シリーズ開始前の…

割と「本格」なんだけど…:読書録「異世界の名探偵1  首なし姫殺人事件」

・異世界の名探偵1 首なし姫殺人事件 著者:片里鴎 出版:講談社(audible版) audibleだと、硬いものより気楽なものが向くかな…と思って、「なろう」系のラノベをチョイス。 元・刑事で探偵だった男が死亡して、剣と魔法の世界に転生。 「ミステリの名探偵…

続編、あるかしら?:読書録「尚、赫々たれ」

・尚、赫々たれ 立花宗茂残照 著者:羽鳥好之 出版:早川書房(Kindle版) 大河ドラマが「徳川家康」になって、その関連の検索なんかをするので、なんかその手の本の紹介が飛び込んでくるようになってるんですよねw。 本書もその一つ。 戦国末期〜江戸初期の…

audible向きの作品だと思います。:読書録「#真相をお話しします」

・#真相をお話しします 著者:結城真一郎 出版:新潮社(audible版) 5つの短編が収められたミステリー小説。 「連作」…ではなくて、それぞれ独立した短編になっています。 ・惨者面談 ・ヤリモク ・パンドラ ・三角奸計 ・#拡散希望 いずれも男性(少年含む…

理解するのも難しいし、実践に繋いでいくのも難しい…:読書録「日本の保守とリベラル」

・日本の保守とリベラル 思考の座標軸を立て直す 著者:宇野重規 出版:中公選書(Kindle版) 「民主主義とは何か?」「未来をはじめる」が、民主主義を中心とした現在の日本の政治環境を考えるのに役に立つなぁ…って好印象があって、その延長性で「保守」「…

ミッシェル・ヨーが持って行きます:ドラマ評「ウィッチャー 血の起源」

Netflixオリジナルドラマ「ウィッチャー」シリーズの外伝。 ゲラルドを主人公とするメインストーリーの1200年前を舞台にしたミニシリーズ(全4話)で、怪物の力を取り入れた戦士「ウィッチャー」の誕生譚であり、エルフ・人間・ドワーフ・怪物等が共生する世…

思ってたより史実をベースにしたシリーズのようです:読書録「旗指足軽仁義」

・旗指足軽仁義 三河雑兵心得 著者:井原忠政 ナレーター:柏野昌俊 出版:双葉文庫(audible版) 「どうする家康」を見てて、 「おや?」 と思ったのがこのシーン。 「夏目?」 なんか聞き覚えがあって、思いついたのが「足軽仁義」。 この作品で主人公が仕…

なんで面白がれるのか、我ながら不思議:読書録「笑犬楼vs.偽伯爵」

・笑犬楼VS. 偽伯爵 著者:筒井康隆、蓮實重彦 出版:新潮社(Kindle版) 筒井康隆、蓮實重彦、両方とも僕はあまりいい読者ではないし(読んでるのは筒井さんで10冊以内、蓮實さんは2、3冊)、お二人の対談で取り上げている「大江健三郎」については、 「こ…

今の時代にどういう需要があるんだろうと不思議に思ったりもしました:映画評「ウエスト・エンド殺人事件」

サム・ロックウェル、シアーシャ・ローナン、エイドリアン・ブロディ出演のミステリー・コメディ映画。 クリスティ脚本の舞台「ねずみとり」の公演を背景に、リチャード・アッテンボローやクリスティ等の実在の人物も交えつつ、ベテラン刑事ロックウェルと新…

次から次に難問が襲い掛かり、派手な立ち回りの連続ですが、落としドコロはグルっと回って最初に戻りますw。:読書録「奥右筆秘帳」

・奥祐筆秘帖(全12巻) 著者:上田秀人 ナレーター:平川正三 出版:講談社時代小説文庫(audible版) 1巻はリアル本で読んだんですが、ちょっと合わない感じもあって、続きに手を出しかねていたところ、audibleになってるのを見つけ、2巻以降はオーディオ…

一気に読んじゃい(聴いちゃい)ました:読書録「爆弾」

・爆弾 著者:呉勝浩 ナレーター:星祐樹、品田美穂 出版:講談社(audible版) 「このミス」「ミステリが読みたい」でW1位受賞したサスペンス。 この作者さん、全然知らなかったんですが、最近「実力者」として頭角をあらわしている方のようです。 audible…

「今」を映し出しているアニメ:アニメ評「チェンソーマン」

一番ハマったジム・アニメは「ぼっち・ざ・ろっく!」でしたがw、客観的に見て、一番出来が良かったのは、やっぱコレでしょうね。 原作も読んでて、 「いや、これ、ホントにアニメにすんの?」 って危惧してたんですが、ホボホボ原作通りにアニメ化していま…

2時間の映画にするには尺が足りないんじゃないかな?:映画評「十二単衣を着た悪魔」

「月と日の后」を読んで、この時代を舞台にした映画でも…と思ってチョイスした作品。 真面目なのを観るのも億劫だったのでw。 京大医学部に現役入学する優秀な弟を持ちながら、自分は59社の就職面接に落ち、恋人にも振られてしまった主人公。 「源氏物語展」…

さて、来年の大河ドラマはどこら辺まで突っ込んでくるのかな?:読書録「月と日の后」

・月と日の后 著者:冲方丁 出版:PHP研究所(Kindle版) 「はなとゆめ」で「清少納言/中宮定子」を描いた冲方さんが、「中宮彰子」を描いた作品。 彰子の女御には紫式部がいますが、「はなとゆめ」とは違って、本書は「彰子」目線での物語となっています。…

しっかりバンドの話になってる。(笑えるし):アニメ評「ぼっち・ざ・ろっく!」

年末の「ジム・アニメ」(ジムでエアロバイク漕ぎながら見るアニメ)は「チェンソーマン」を軸に、新作を摘んでたんですが、途中からどっぷりハマったのがコレ。 隠キャで引きこもり気質の女子高生(ただしYouTube配信で人気のソロ・ギタリストw)が同じ女子…

うん。いい映画です。:映画評「CODA  あいのうた」

本国ではApple TVオリジナルだけど、日本じゃなぜかprime VIDEO配信。 いや、別にいいんですけどw。 気にはなってたんですけど、なかなかタイミングなくて、元旦の夜に妻と娘と観ました。 まあ、評判もいいし、賞レースも制しているので、「いい映画なんだろ…

話はよう分からんかったけどw、雰囲気は抜群:ドラマ評「窓際のスパイ シーズン2」

主演のゲイリー・オールドマンはこのシリーズで俳優引退を考えているとか。 こんなショボくれオッサンでモッタイナイ…と思っちゃうんですが、演る方としては結構楽しいのかも。 まあシリーズはまだ続くので、今すぐ引退ってわけでもないし、どこまで本気なの…