鈴麻呂日記

50代サラリーマンのつぶやき

次から次に難問が襲い掛かり、派手な立ち回りの連続ですが、落としドコロはグルっと回って最初に戻りますw。:読書録「奥右筆秘帳」

・奥祐筆秘帖(全12巻)

著者:上田秀人 ナレーター:平川正三

出版:講談社時代小説文庫(audible版)

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1巻はリアル本で読んだんですが、ちょっと合わない感じもあって、続きに手を出しかねていたところ、audibleになってるのを見つけ、2巻以降はオーディオブックで聴きました。

2022年内に聴き終えるつもりだったんですけどね〜。

最後の2巻(「墨痕」「決戦」)は年明けの連休に持ち越しとなりました。

いや、別にだからどうってことはないんですけどw。

 


主人公はお隣同士の2人。

奥祐筆筆頭・立花併右衛門と旗本次男坊・柊衛悟。

立花が幕政に関わる「闇」を知ってしまい、暗殺の可能性を恐れて、剣客である衛悟に護衛を依頼する…と言うところから話が始まります。

その後なんやかんやあってw、併右衛門の娘・瑞紀の婿に衛悟が収まるのがラスト。

 


「なんやかんや」は、まずは「将軍・家斉の父・一橋治済による将軍職簒奪」の企み。

これが12巻のメインの「陰謀」であって、その配下の忍び・冥府防人が柊衛悟の最大の敵となります。

そこに「松平定信」が関与し(最初は味方となりますが、後半は幕政復帰を目指し、立花・衛悟の敵となります)、「太田越中守」(太田道灌の子孫)が首を突っ込んできたり、王政復古を目指す朝廷の策謀が絡んできたりして、伊賀者・甲賀者・お庭番等の忍者の戦いもあって、終盤は「家斉」暗殺未遂の連続w。

大奥まで舞台になるのですから、なかなか派手な展開です。

 


そして「12巻」かけて、あ〜だこ〜だあった挙句、最終巻では家斉・治済の直接対決があり、家斉の見識と覚悟を治済が認めるところで、陰謀が終焉します。

「そんなん、親子で最初に話し合えばええやん」

…まあ、そんなこと言ったら、物語になりませんがなw。

 


ラストにはちょっと含みがありますし、作者自身もこのシリーズの「続編」については言及しています。

割と綺麗におさまってると思うので、続編を待望…って気分でもないんですが、あったら読むかなw。

母がこの作者を気に入ってて、リアル本で読み漁ってるので、他のシリーズにもボチボチ手を出しています。

作者とのお付き合いは当分続きそうです。

 

 

 

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