鈴麻呂日記

50代サラリーマンのつぶやき

シリアスなクリス・プラットの顔を延々と…:ドラマ評「ターミナル・リスト」

Amazonプライムオリジナル、クリス・プラット主演ドラマ。

1話1時間弱で、全8話。

最初の2話はちょっとキツかったけどw、そっからは一気に観れました。

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基本的なストーリーの骨子は

「ハメられて、家族も仲間も失った兵士が、裏にある陰謀を知り、復讐をする」

という<ありがち>なパターン。

ただ色々と工夫が凝らされていて、パターンと分かりながらも観てしまうところが本作の<売り>でしょう。

連続ドラマシリーズとしては、微妙に作品のトーンを変えていきながら、飽きられないように展開しているように思います。

 


序盤、「脳に腫瘍ができている」という主人公の設定から、彼が考える「陰謀」や「行動」に、「本当に彼が言ってることは正しいのか」という疑念が、作中の第三者にも、観ている側にも生じる流れとなっています。

妻と娘が惨殺される展開があるのですが、彼らを殺したのすら、もしかしたら…という感じ。

ただこの「信用できない語り手」の展開は序盤のあるきっかけで解消され、主人公の推論や行動の正当性は観ている側には確認できるようになります。

そこから、

・メキシコの犯罪組織への討ち入り

・サンフランシスコでの市街戦

・山中でのサバイバル

・米軍関係者への復讐

・黒幕の正体

…と多彩なパターンを踏みつつ、復讐がなされていきます。

お決まりのw「意外な展開」もありながら。

 


ここら辺のトーンのバラツキは、脚本の一貫性のなさとも見れるかもしれませんが、僕は「確信犯」と思います。

確かに序盤の「善悪定かならぬ」展開は、作品としては深みを感じさせますが、見てる方は結構疲れる。

1時間半くらいの映画ならともかく、8時間の連続ドラマじゃチョット…。

基本的な「復讐譚」としての枠組みは維持しながら、トーンを変えながら色んなパターンを持ち込んできてるところが、連続ドラマとしての本作のイイトコなんじゃないですかね。

 


しかしクリス・プラット。

僕のイメージは「ガーディアン・オブ・ギャラクシー」の「ピーター・クイル」なんで、どっか間が抜けたチャラいニイチャン…って感じなんですが、本作では終始一貫「シリアス顔」。

一番違和感があったのはソコかもw。

ま、素のご本人は敬虔なクリスチャンらしいですが。

 


復讐シーンには結構な残虐シーンもあるので、万人にオススメ…って作品ではないかもしれません。

でもまあ、アクション映画が好きな人には一見の価値あり…じゃないですかね。

 


PS  相棒の「ベン」に「どっかで見た覚えが…」だったんですが、この方(テイラー・キッチュ)、不幸な大作「ジョン・カーター」の主人公を演ってた役者さんなんですね。

もう一人の相棒(?)「ケイティ」は「クレイジー・リッチ」のヒロイン。こちらも「どっかで…」でしたw。

どちらも好演です。

 


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