・紫骸城事件
・海賊島事件
著者:上遠野浩平
出版:講談社タイガ
「隙間時間ができたら」とか言ってたのに、一気に続きの2作品を読んじゃいましたw。
まあ、確かに家族の送り迎えが多くて、「隙間時間」が多い1日ではありましたが…。
「殺竜事件」の推理パートのところは<推理小説>として成立してましたが、続く2作は微妙かな?
確かに「推理」のパートはあるんですが、いずれも「異世界」のロジックが前提になっているトリック。
振り返ってみれば、チャンと「振り」はされてるので、それを踏まえれば「推理」出来るようにはなってるんですが、「ちょっとな~」ってとこはあります。
…あるんですが、じゃあ「面白くないか」っていうと、そんなことはない。僕としては「殺竜事件」よりこっちの方が楽しく読めました。
物語が展開するにつれて「異世界」の様相が広がってきて、それに関わる魅力的なキャラクターが続々登場…って感じなんですよね。
2作目の双子姉弟(特に姉)や魔女、3作目の海賊の頭領(彼は1作目で顔出しもしてましたが)あたり、実にいいキャラじゃないですか。
もっともその分、「主人公」であるEDの影は薄くなってて、現世と異世界のロジックの重なりという1作目のテーマはどっかへ行っちゃってる状況にはなっちゃってますがw。
続編はまだあるようですが、文庫化されてるのはココまで。
続きは文庫になってから、かな?
さて、広がってきた風呂敷。
どういう展開に持っていくんでしょ?