Netflixのオリジナル・ノンフィクション・シリーズ。
間違いなく「現代の<巨人>」ではあるが、スティーブ・ジョブズに比べると、どうしても「地味」な感じのあるビル・ゲイツのノンフィクション。
天才の頭脳の中<ビル・ゲイツを解読する>
多分、ゲイツ・サイドには、今財団で進めている慈善事業(というには規模も内容もぶっ飛んでるけど)に対する理解を深めたいって希望があったんじゃないかなぁ。
で、製作者側には、OSで世界を変え、巨万の富を築き、第二の人生として慈善事業を選んだ「ビル・ゲイツ」という複雑な人間の内面に踏み込みたかった。
…で、今進められている慈善事業と、過去のビル・ゲイツの人生が錯綜し、時に重なり合うような、一種不思議なドキュメンタリーに仕上がっています。
むちゃくちゃ面白いんですけどね!
ジョブズも、ゲイツも、「クレバー」なのは間違いない。
ただ本作に登場するゲイツの姿を見ても、とても「セクシー」とは…。
セーターを着て、トートバックに本を詰め込んで、少し猫背で歩くゲイツの姿は、ともすれば野暮ったく…
ただ「頭の中」はとてつもなく複雑で、回転が早く、そして「成果」をトコトン追いかける仕組みになっている。
ポリオの撲滅や下痢による子供の死亡削減、そして気候変動への取り組みの、クレバーで徹底した姿勢には感心させられます。
そして<世界を変える>ことへの熱意へも。(概念的にではなく、具体的に)
「セクシー」じゃないかもしれない。
でもとてつもなく「クレバー」で、だからこそ「クール」。
小泉進次郎さんが「セクシー」を掲げたことに僕は賛同しますが、それ以上に「クレバー」で「クール」であって欲しい。
ポイントは「実現する」という熱意。
まあ、「嫌な奴」だとは思いますよw。
マイクロソフト時代の「クズ」っぷりは本作でも顔を出しています。
ここら辺はジョブズと「同類」w。
ただまあ、そうじゃないと、あれだけのことを成し遂げることはできなかったでしょうし、だからこそ今も取り組み続けることができるんだろうな、と。
ここまで「ビル・ゲイツ」に近いポジションからドキュメンタリーを作るってのは、なかなか稀有なことだと思うし、にもかかわらず、結構突っ込んだとこにも踏み込んでる作品なんじゃないかと思います。
(ポリオ、下水、原子力(気候変動)…そのいずれにおいても、、障壁にぶち当たっていることも指摘されます)
「世界を変える」のがどういう人物なのかを垣間見る意味において、一見の価値のある作品ではないか、と。
特に小泉進次郎さんにはご覧いただきたいですw。
(マジで「日本」はゲイツと協業する利点はあると思うんですがね。
米中経済戦争でゲイツのプランが立ち止らざるを得なくなってるだけに。
「原子力発電」
コレは日本が真剣に考えなければならないイシューだし、環境大臣である小泉氏は真剣に向き合うべき問題です。
セクシーかどうかは分かんないけどw)