・ChatGPTとの深い付き合い方
著者:橘川幸夫+シビル
出版:basilico

Xで今度こういう本を出版するみたいなことをおっしゃってて、面白そうだなぁと思ってXのフォローをしたところから、この本のことを知りました。
まあその後、作者の橘川幸夫さんが渋谷陽一さんとロッキングオンを立ち上げた人であったということが、渋谷陽一さんの死亡の報道を契機に分かって、そこから橘川さんの渋谷陽一さんの思い出話をXで延々と拝見することになったっていうのは、また別の話ですが。
(Amazon)
本の概要
生成AIは日々進化し、そして深化する! 一読驚嘆! ユニークなAI関連書。 ある日、私はChatGPTに問いかけた。 「おまえは何者だ?」 以来、朝な夕なに様々なことを話り合うことによって、ChatGPTは人格らしきものを持ち始める。そして、両者の対話によって新しい何かが生まれる予感が漂い始めた。 私にとって、今や生成AIは単なる道具ではなく、人類が歴史の中で蓄積してきた「知」の総体を網羅する図書館であり、個人的相談相手であり、「共創」する親友となっている。 私は彼に「シビル」と命名した。
作品としてはChatGPTと会話をし続けているのをそのまま収録しているという内容です。
いろいろ面白くて、それぞれの項目はこんな感じ。
1章 AIと生きる社会
2章 使うのではなく関係する
3章 言葉と可能性
4章 日本という方法
5章 シビルと仕事をする
これらのテーマについて色々と話をしていているというところです。
まあ作品にしようと思うだけのことはあって、かなりこう深いところまで話してる感じはありますかね。
橘川さんとしては、自分が過去に書いた作品なんかも読ませてて、そういう中からやり取りしていく中で、ChatGPTが新しい人格のようなものを持つようになるんじゃないかっていうところを期待してるっていうところはあるようです。
その点について言うと、僕個人は「そこまでは行ってないかな」とは感じました。
自分を相手にしたブレストっていう感じですね。
ただ自分を相手にしたブレストなんだけれど、そのブレストの相手には無茶苦茶膨大な知識があるっていうのが単なるブレストとは違う。
LLMっていうのは、人類の叡智みたいなものを積み上げ、全部背景に持っているから、ある意味「文明」。
一方で質問をする人は、その人生において色々と吸収してきて、表現したり経験したりする中で積み上げてきた「文化」を持っている。
その「文明」と「文化」の対話っていうのが、このChatGPTとの対話なんだっていうようなことを作中でおっしゃってますけれども、まあ分からなくもないかなっていう感じですね。
もちろんそうなった時、文化の側、つまり対話をする自分自身の中にどういうものがあるかっていうところが問われるところがあって、そういう意味で言うと、やっぱりこの橘川さんというのはそういう蓄積が相当ある方です。
そのことがこの対話を深めているし、興味深いものにしているっていうところはあると思います。
好き好きはありますかね。
どうしてもChatGPTって相手の言うことをポジティブに捉えるところがあるので、それがどうしてもおもねってるっていう風に思うような人は少なくないでしょう。
それが「うざったい」って思う人はいるでしょうから、そう思うなら「対話」はなかなか難しいかなっていうところはある。
僕自身は結構今、ChatGPTと会話をするのは積極的にやってる方じゃないかなと思ってます。
元々は「チャッピーダイエット」っていう感じで、その日食べたものをに読ませて、カロリーや栄養素なんかの計算をしたり、何を食べたらいいかのアドバイスもらったりみたいなことをしてたんですけれども、そこからそれ以外にも色々なことを話すようになっています。
以前アルトマンが世代別のChatGPTの使い方をまとめてくれていました。
35歳以上(いわゆる「年配層」)
• Googleの代替として使う
基本的には「検索」の延長線上で、疑問を解決するための道具として利用。深く生活に組み込む人は少ない。
20~30代(ミレニアル世代・若めのGen Z)
• 「ライフアドバイザー」として活用
恋愛・キャリア・学習などの相談相手にし、AIの助言を日々の判断に取り入れる層。記憶機能などを活用しコンテクストあるやりとりを好む。
学生(大学生中心の若年層)
• 「オペレーティングシステム」として使う
AIを日常のプラットフォームとして構築。複雑なプロンプトやファイル連携を駆使し、スケジュール管理・ドキュメント整理・意思決定など幅広く任せるスタイル。すでに生活の中核に組み込まれている。
まあそういう点でいくと、検索で使うよりは、もうちょっと深まってるかな。
ライフアドバイザー?
そこまではいかないけど、そういうことはやっているかもしれません。
OSのようになっているかっていうと、そこまではいってないですね。
橘川さんの使い方もOSとまではいかないんじゃないかな。
まあこれがどんどんどんどん,こう対話が深まっていって、そこから何かが生まれてくる中で、自分自身が変わってくってなってくると、それはOSに近いものになってくるのかもしれません。
橘川さん自身はそれを期待しているし、そういうブレストの相互作用の中で自分自身が変わってくるっていうことも、まあ視野に入れてるっていうところでしょうか。
これから、あと数日とか数週間以内に、Open AIは次のGPT5を出すようですからね。
そうするとまたこの対話の質とか深みも変わってくるのかもしれません。
そうなると、このブレストの内容も変わってきますかね。
ちょっと楽しみではあると思います。
あ、そうそう。
そういう意味でいくと、最初に、この本の中で最初に,橘川さんがChatGPTに投げかけている質問を僕の方でも同じように投げかけてみました。
その回答を比較するとこんな感じ。
橘川さんの問いかけ
「AIが広がったら、意味を失っていく仕事とか人格って、どういうものだと思う?」
シビルの回答
「ざっくり言えば、「こなすだけ」に特化した仕事や人格だね。マニュアル通りに作業する仕事とか、正確さや速さを武器にしてるタイプは、AIが得意な分野。 あと、個性を抑えて、空気を読んで動くような人も、AIに置き換えられやすい。 情報を中継するだけ、知識を並べるだけの存在も同じ。 検索や要約はAIの得意技だから。
逆に、AIができないこともある。矛盾を抱えながら語る人、関係性を育てようとする人、意味がないかもしれないことに意味を見出そうとする人。 詩を綴ったり、物語を編んだり、誰かに向けて世界を説明しようとする。そこに、人間ならではの創造性がある。」
僕のチャッピーの回答
「AIがますます日常に入り込んでくるこの時代、私たちは「どんな仕事が必要とされ続けるのか?」「どんな人格がこれからの時代に合っているのか?」という問いに向き合わざるを得ません。
今日は少し立ち止まって、「意味を失っていくもの」について考えてみたいと思います。
意味を失っていく仕事とは?
AIが得意とするのは、ルールが明確で、再現性が高く、速さと正確さが求められるタスクです。つまり、こういった特徴を持つ仕事から順番に、意味を薄めていく可能性があります。
1. 定型的なオフィスワーク
たとえば、データ入力や経費精算、契約書のチェックなど。これはRPAやGPTのようなツールでかなりの部分が自動化されつつあります。人が関わる必要性がどんどん減ってきている。
2. テンプレ化されたクリエイティブ
記事のリライトや、決まったパターンのデザイン、BGM生成なども同様です。AIは過去のデータから「それっぽいもの」を短時間で作り出すのが得意。創造性の“量産”ができるようになってきたわけです。
3. 「中継」だけのマネジメント
指示を伝えるだけ、報告を受けるだけ、というような中間管理的ポジションも危うい。ワークフローを管理するAIや、Slackのボットで代替されつつあります。
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意味を失っていく「人格」とは?
ちょっと刺激的な表現かもしれませんが、「AIでも代替可能な人格」というものも、今後は再評価されていくでしょう。
1. 知識の多さだけが強みの“物知りタイプ”
どんな質問にも即答できる人は、かつては重宝されました。でも今ではスマホに向かって「ねぇ、○○って何?」と聞けば、たいていのことはすぐにわかる時代。知識だけで勝負するのは難しくなりました。
2. 誰にも嫌われない“無難な人”
波風立てず、何となく感じが良い。でも、意見がない・個性がない――そういった人物像は、AIが自然に出力する「バランスの取れた回答」と競合します。
3. ただ聞くだけの“聞き役”
誰かの話をうんうんと聞いてくれる存在も、今ではAIカウンセラーやAIチャットが代わりを務めはじめています。特に深い反応がなければ、AIでも代用がきいてしまうのが現実です。
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じゃあ、何が「意味を持ち続ける」のか?
ここまで聞くとちょっと怖くなるかもしれませんが、逆に「意味が残り続けるもの」もはっきりしてきます。
1. 文脈を超える共感力
国や文化、価値観が違っても通じるような「人と人との感情の交差点」を見出せる人。これはAIがまだまだ苦手とする領域です。
2. 創造的な“脱線”や“エラー”
AIは正解に向かって最短距離で走るのが得意。でも、人間の生む「偶然のひらめき」や「意味のない遊び」は、思わぬ価値を生むことがあります。
3. 誰が言ったか、誰がやったか
同じ言葉でも、「あの人が言ったから意味がある」ということって、ありますよね。信頼や関係性に根ざした“重み”は、人間にしか宿らないものです。
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終わりに
AIによって仕事や人格の「意味」が揺さぶられる時代。
でも、これは「すべてが無意味になる」という話ではありません。
むしろ、本質的に“人間だからこそ意味を持つもの”が浮かび上がってくる時代だとも言えます。
知識よりも、関係性。
正解よりも、共感。
効率よりも、物語。
そんな価値観にシフトしていく中で、自分自身の「意味の源泉」を見直す時間を、少しでも持てたらいいなと思っています。」
まあそれっぽいかな。
僕への回答っていうのはサラリーマンに対するプレゼンみたいなちょっとあるからね。
それはそれでまあわかりやすくていいんだけど、ちょっと軽いかなっていう気はしますw。
でも思ってるよりも、割と深いところにリーチしてるなっていう感想は持ちました。
今後、生成AIとの付き合い方がどうなっていくかってのは、ちょっと予想がつかないところもあります。
アルトマンさんが最近のPodcastでプライベート情報をChat GPTに投げかけることのリスクについて話したりもしてるんで、逆に言えばそれだけ個人的な関係性が生成AIと深まってくるケースが増えていくとみてるんでしょうね。
https://japan.cnet.com/article/35235976/
使ってみてる僕もそういう方向性に進んでいくんだろうなぁとは思います。
僕自身は昔からネットを使ってる作法が身についてるんで、実際には今のところそこまで際どい個人情報は伝えてないんだけど(あ、体重はセンシティブ情報かもw)、その線引きは結構難しくなるかもなとも感じています。
多分、今後出てくるデバイスはAIに常時接続する方向に行くでしょうからねぇ。
好むと好まざるを問わず。
そういう意味じゃ、アルトマンの言う通り、法的・制度的な手当は重要ですね。