鈴麻呂日記

50代サラリーマンのつぶやき

「大江戸捜査網」も「ミッション・インポッシブル」も大好きです:読書録「大江戸ミッション・インポッシブル」

・大江戸ミッション・インポッシブル 顔役を消せ・幽霊船を奪え

著者:山田正紀

出版:講談社文庫

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題名が「ミッション・インポッシブル」で帯に踊るのが「大江戸捜査網」。

作者のベテラン作家・山田正紀氏もわりと好きなので、ホイホイと手に取りましたw。

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テンポよく、色んなキャラが登場して、活躍するってのは、楽しめると言えば、楽しめる。

でも「オススメ!」と言えるかどうかは…。

 


こう言うのって多分こんな展開がベースなんだと思うんですよ。

 


①冴えない主人公の日常の描写

②悪人たちの暗躍

③「実は!」で主人公たちの活躍

④悪人サイドの「組織」の登場

⑤主人公たちの組織と悪人たちの組織の対決

⑥お互いの組織が磨耗していく中で、「過去の因縁」の表面化

⑦因縁を巡った最後の決戦

 


コレをやろうと思ったら、結構な長いシリーズもんになっちゃう。

そういう要素を持ちながら、本書はそれを上下巻にギュッと圧縮。

…なんで、なんか「アレアレ、え?コレってどうなってんの?」みたいな感じで、感情的に置いてかれちゃう感じがするんですよね。

(だいたい、ヒロインはどこへいっちゃったの?)

5シリーズくらい続いた人気ドラマの、最終回2時間スペシャル前後編「だけ」を見せられる感じと申しますかw。

 


個人的にはもうちょい伝奇的な要素を強くして欲しかったかなぁ。

ベテランらしく、読みどころは確かにあるかなって作品。

こういうお遊び的な題名の付け方も嫌いじゃないです。

しかしまあ、一般受けするかどうかは「?」ですかねw。