鈴麻呂日記

50代サラリーマンのつぶやき

合う/合わないはある気がします:映画評「ベテラン」

「韓国で記録的大ヒット」(歴代第3位とのこと)
と言うのもあったし、少し前に観た「ベルリン・ファイル」がナカナカ面白かったので(監督が一緒)、iTunesレンタルで観ました。
…まあ、面白かったけど、出来は「ベルリン・ファイル」の方が上じゃないですかねぇ。「ウケる」理由は分からなくはありませんが。


ベテラン DVD

ベテラン DVD

「ベテラン」


前半の「オフビート」ノリが受け入れられるかどうかってのは大きいかもしれません。正直、僕は「いまひとつ」。
でももしかしたら「踊る大捜査線」なんかを韓国の人が見たら、同じように「微妙」な気分になるかもしれません。ここら辺は「文化」や「共通認識」「時代感」が大きいと思うんですよ。そこを共有してない僕には乗り切れなかったってことかな、と。


一方「悪役」の「財閥の御曹司」。
これは見せてくれます。
キレっぷりが半端じゃないし、ヒリヒリする「異常」感がよく出てると思います。「強い」ってのも良いですね。
ま、「父親」や「姉」との関係では、「畏れてばっかり」って感じもあって、「悪」としての突き抜け感には欠けるかもしれませんが、ここら辺は実際の財閥二世との兼ね合いもあるのかもしれません。


そういう意味じゃ、この「御曹司」がマキャベリズムを駆使してのし上がっていくのと、主人公たちのチームが追い詰めていくのが絡み合うような展開だったらもっと面白かったようにも思うんですが…それじゃ、別の物語ですなw。


「ベルリン・ファイル」同様、アクションは素晴らしいと思います。
「もうちょっと脚本がクールだったらなぁ」ってのも同様ですが、ここらへんが韓国映画の「味」なのかも。
楽しめたんだから、別にいいっちゃあ、いいし、日本映画じゃ味わえないもんを見せてくれてるってのも確かです。
これも「続編」はあるのかな?
圧倒的な魅力は「悪役」の方にあったんで、そこがどうかって気はしますね。