鈴麻呂日記

50代サラリーマンのつぶやき

「大阪人もどき」ですが、オモロかったです:読書録「仲野教授のそろそろ大阪の話をしよう」

・仲野教授の  そろそろ大阪の話をしよう

著者:仲野徹

出版:ミシマ社

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僕は大阪人じゃない。


4歳から10歳まで「尼崎」で過ごしたので、ベシャリの基本は大阪弁「っぽい」けど(アマやけどねw)、生まれは松山やし、一番過ごした期間が長いのは東京。

大学時代は池波正太郎にハマって、お陰で「大阪弁のイントネーションで江戸弁」みたいな、訳わからんことにもなってますw。


それが何やかんや色々あって、今は家族と千里中央住まい。

とはいえ、「センチュー」なんで、これまた「大阪」本流とはちょいと…って感じなんですがね。


そういう「大阪人もどき」にとって、本書は実に面白かった!

阪大のオモロイ教授の仲野教授が、大阪に関する以下のテーマで対談したのをまとめた作品です。


・大阪人:高島孝次

・大阪弁:金水敏

・花街:西川梅十三

・大阪城:北川央

・私鉄:黒田一樹

・食:江弘毅

・音楽:キダ・タロー、輪島裕介

・大阪のおばちゃん:谷口真由美

・上方落語:小佐田定雄

・地ソース:堀焚浩二

・大大阪:橋爪節也

・締め:柴崎友香


大阪の適度な「緩さ」が滲み出る、それでいて結構真面目な内容の対談。

「ゲラゲラ」って感じじゃないけど、常時「ニヤニヤ」でしたし、読み終えると、なんとなく「大阪」に関するディープな知識は増えたような「気がする」w。


しかし、みなさん、「維新の会」がお嫌いですなw。

割と学者よりの人が多いんで、分からんでもないんですけどね。

ただ個人的には

「そうは言っても、先立つもんはちゃんと用意できおるようにせんと」

とは思うわけです。

文化だ、何だ言っても、ない袖は振れない。

「大大阪は経済のことだけじゃない!量より質だ!」

って言っても、まずは「量」がないと。

僕は大阪の停滞はむしろ「銭金のことを真剣に言わんようになったから」やと思ってるんですよね。

だから「大阪維新」については(文句はあるけど)悪くないと思ってます。

もうちょいお行儀良くしたらええのに、とは思ってますがw。


とはいえ、主義主張はそれぞれ。

どうであれ、本書は、楽しく、興味深く読めて、多面的な「大阪」を知ることができ、かつ「実践的」。

<大阪本>としては出色の出来の作品です。

なかなかこう言う本はなかったですよ、今まで!

 

よう知らんけど。