鈴麻呂日記

50代サラリーマンのつぶやき

お偉いさんは碌なことを言って来ない:読書録「縁組 隠密鑑定秘禄<四>」

・縁組 隠密鑑定秘禄<四>
著者:上田秀人
出版:徳間文庫

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母が読む用に帰省のたびに読んで持って帰る上田秀人さんの作品。
今回は、このシリーズの第四作。
いろいろシリーズがありすぎて読み始めた時は
「えーと、どういうシリーズだっけ」
と思うんだけど、読み始めるなんとなくスルスル物語に入れのはさすがです。


<概要>
上田秀人さんの時代小説「隠密鑑定秘禄」シリーズの4作目、「縁組」。
このシリーズは、小人目付の射貫大伍が主人公で、十一代将軍・徳川家斉の密命を受けて、諸国の大名の人事考課を行うというストーリーです。


「縁組」では、大伍は廻国剣術修行を装って水戸を訪れます。 徳川御三家の城下町である水戸が寂れていることに不審を抱き、調査を進める中で、刺客に狙われることになります。

(Gemini )


家斉の命令で家斉の腹心となれるような大名を探すというのが物語の大きなストーリーになっていますが、なかなかその探索のほうは進まず、どちらかと言うと身分の低い小者たちの悲哀が描かれるっていうのがメインなような気がします。
本作でも主人公に恥をかかされた目付が配下の徒士目付に、主人公を倒すように命ずるのですが、その右往左往振りと情けなさが主題になってるようなところもあります。


そもそも主目的である家斉の命もこの調子で行くといつになることやら。
ただ家斉自身はかなり長生きをしましたし、たくさんの子供を作ってそれを大名たちに押し付けたと言うので有名な将軍ですから、案外主人公の働きと言うのはそこら辺に生かされて行ったりしてw。
いや、わかりませんが。


とりあえず次の巻位で主人公も目出たく、嫁を迎えることになると言う展開でしょうか?
その前にまた小者を1人2人始末することになりそうですけど。


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