鈴麻呂日記

50代サラリーマンのつぶやき

生成AI時代には重要なスタンスかも:読書録「「好き」を言語化する技術」

・「好き」を言語化する技術 推しの素晴らしさを語りたいのに「やばい!」しかでてこない

著者:三宅香帆 ナレーター:折原くるみ
出版:ディスカヴァー携書(audible版)

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「なぜ働いていると本が読めなくなるのか」がベストセラーになった三宅さんが以前に書かれていた作品。
どうしようかなぁと思ってたんですけど、ちょうどAudibleになったので聞いてみることにしました。
文章術?
まぁ分野としてはそうなのかもしれませんが、もう少し幅広いスパンの作品だと思います。
個人的には書く人と読む人の距離感や情報格差のあたり、プレゼンテーションや説明会の時に重視すべき点だと思っているので、そこら辺、
「うまいこと言うなぁ」
と思いながら聞いていました。


サマリー
好きな本・映画・舞台・ドラマ・アイドルを語りたい人の必読書
16万部突破 『なぜ働いていると本が読めなくなるのか』でバズり中の著者が教える文章術 !
あなたの 「推し」 はなんですか?
お気に入りのアニメ、 本、漫画、 映画。
応援しているアイドル、 声優、バンド、 YouTuber。
大好きな舞台、コンサート、ライブ。 あるいは、スポーツや釣りなどの趣味も、 推しに入るかもしれません。
本書は、アイドルと宝塚をこよなく愛する著者が、書評家として長年培ってきた文章技術を「推し語り」 に役立つようにまとめた1冊です。
SNS発信・ブログ・ファンレター・友人とのおしゃべり・音声配信などの発信方法ごとに、自分だけの言葉で感想を伝える技術を教えます。
推し語りには、 語彙力や文章力が必要だと思われがちですが、それは間違いです。


必要なのは、自分の感想を言葉にする 「ちょっとしたコツ」だけ。
そのコツさえ知れば、 あなただけの言葉で好きな作品の素晴らしさを語れるようになります。
ここでは特別に、 少しだけそのコツをお教えします !
コツ① 自分の感情を一番大切にする
コツ② 妄想をこねくり回して、 感想を生みだす
コツ③ よかったところを細分化するだけで、あなただけの言葉になる
これって一体、どういうことなんでしょう...?
本書を読めば、 特別な才能や技術がなくても、あなたの感動を自分の言葉で語れるようになります。

(audibleより)

 


三宅さんが重視されるのは「自分の感情」「自分の言葉」。
世の中一般にあるクリシェや常套句あるいは他人の文章なんかに影響されないように、自分の考えや感情を言葉にしていくと言うことを重視され、そのためにどうしたらいいかと言うことを書いているのが本書になります。


これってまぁ当たり前と言えば当たり前のことなんですけど、結構難しいことでもあるんですよね。
ぶっちゃけ、拙い自分の言葉で書くよりも、他人の文章を引用した方が、見栄えとしては良い見栄えの文章ができたりしますしw。


さらに今は生成AIが出てきて、簡単に文章を作ってくれます。
感想文なんかもそれらしい文章を作ってくれますが、これは生成AIがネットの中にある記事やブログの文章なんかから作り上げる「他人の文章」をベースにした文章。
どんどんそういう文章がレベル高く出てくるようになると「自分の文章」をどうやって守っていくかっていうのは確かに重要なことになると思いますし、そのスキルと言うのも改めて考え直さなければならなくなってくると思うんですよね。
(感想をすぐにメモに取っておくっていうのは僕も結構やってることです。
最近は音声入力でメモが簡単に作れるので、本を読んだり映画を見たりしたあと、感想は音声入力でスマホのメモに入れておくというのが習慣になっています)


最近僕は感想文なんかを書くときに読んだ本の概要なんかは、生成AIに作ってもらうことが結構あります。
それは読んだり見たりしたことを忘れちゃうから、記録として残しておこうっていうのが1番の理由なんですけど、ちょっと前に比べると実にレベルの高い文章を作ってくれます。
ハルシネーションも結構なくなってきてますしね。
これなんかは、まさに「他人の文章」をベースに生成AIが作ってくれてる仕事。
便利といや便利だし、重宝させてもらってますけど、突き詰めて行くと何のために感想なんか書くんだろうって言う気分にもなって来たりするかもしれません。


結局のところ残るのは「自分」
自分の感情や考えを文章にするって言うことを強く打ち出して来なければ、生成AIに任したほうがマシってことになりかねないのが今の状況だろうと思います
まぁ、僕の場合は、個人的な備忘録みたいなつもりで書いているので、そこまでの危機感はないんですけどw。
(なんで推敲もほとんどしない)


…と言う感想をChatGPTに書いてもらいました。
って感じになるとオチとして良いのかもしれませんが、残念ながらまだそこまでの感想文を書けないかなぁっていうのが正直なところです。
特に新しい作品についてはまだまだですね。
ちなみに、試しに作ってもらったのが以下。


<三宅香帆さんの『「好き」を言語化する技術』、読んでみたよ!
この本、推しの魅力を「やばい!」だけじゃなくて、もっと具体的に伝えたい人にピッタリなんだ。

まず、感情を細かく分けて言葉にする「細分化」の大切さが強調されてるんだ。
例えば、「最高!」って思ったら、どの部分がどう最高だったのか、具体的に考えてみる。
これって、自分の感情を深く理解するのにも役立つんだよね。

さらに、他人の感想を見る前に自分の感想を書いてみることの重要性も語られてる。
他人の意見に影響されず、自分だけの言葉で表現することで、オリジナリティが生まれるんだって。

そして、感想をメモする習慣のすすめも。
感じたことをすぐに書き留めておくと、後で振り返ったときに自分の感情を再発見できるんだ。
これ、日常生活でも役立ちそう!

全体的に、推しへの愛を深めつつ、自分の言葉で表現する楽しさを再認識させてくれる一冊だったよ。
これからは、もっと自分の言葉で「好き」を伝えてみようって思った!>


もうちょっと工夫が欲しいですな。
でも、作品紹介って言うふうに限定すると、割とシンプルにまとめてくれます。


<三宅香帆さんの『「好き」を言語化する技術』は、2024年7月30日にディスカヴァー・トゥエンティワンから出版された実用書です。 
この本は、アイドルや宝塚を愛する著者が、書評家として培った文章技術を「推し語り」に応用する方法を紹介しています。
SNS発信、ブログ、ファンレター、友人との会話、音声配信など、さまざまな場面で自分の感想を自分の言葉で伝える技術を教えてくれます。
特別な才能や高度な語彙力がなくても、自分の感動を具体的に表現する「ちょっとしたコツ」を知ることで、オリジナリティあふれる感想を発信できるようになる一冊です。>


1秒あれば「他人の言葉」でこんなまとめをしてくれるというのが生成AIの現状ですね。
「自分の言葉」を大切にすると言うことの重要性は、今後どんどんどんどん増してくるのは間違いないんじゃないかなと思う次第です。


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