・棲月 隠蔽捜査7
著者:今野敏
出版:新潮社
シリーズ第9作。(短編集が2作あるんで、こういうカウントw)
第1作で「懲罰人事」となり、2作目以降「大森署長」となった主人公の最後の大森署での事件となります。
<そのとき、不意に気づいた。人事異動の話を聞いて、自分がうろたえた理由についてだ。
俺は、大森署を去りたくないんだ。>
まあね。
でも「公僕」としての本質を体現し、その「正義」を貫く竜崎の、もっと大きな舞台での活躍を見たいというのが、ここ数作でのフラストレーションだったんで、僕としては「ようやく…」でもありますw。
「事件」の方は、「まあ、なあ〜」って感じかなぁ。
ハッカーによる暗躍ってのはチョット陳腐化してる感があるし、
「え、こんなことのために、あんな大袈裟なハッキングを?」
とも。
「ルナティック」とルナリアン」
早よ気づけよ!w
…って、いいんです。
本作は「事件」を読むんじゃなくて、「竜崎の変人ぶり」を楽しむシリーズなので。
異動が決まってもそこは「安定」ですw。
神奈川県警刑事部長。
警察庁か警視庁でのポストを見たかったトコですが、それじゃ「現場」と距離があって、「小説」としての面白味に懸念がって判断ですかね。
さて、新しい組織・ポストで竜崎どう「自らの正義」を貫くのか。
早いとこ、次を読ませて欲しい!