鈴麻呂日記

50代サラリーマンのつぶやき

もう一つ、何だかなぁ:映画評「るろうに剣心 京都大火編/伝説の最期編」

1作目も、
「悪くないんじゃない?」
って感じだったんですけどね。
帰省の際にみた2作目(京都大火編)が存外楽しめたので、3作目(伝説の最期編)のレンタルを待って、金曜の夜に視聴。
・・・「悪くはないんだけどなぁ」



「るろうに剣心 京都大火編/伝説の最期編」



1作目もそうでしたが、主要キャラクターは良く出来てると思います。
前作だと吉川晃司。本作だと藤原竜也、伊勢谷友介、福山雅治。
主人公格でも剣心の佐藤健、斉藤一の江口洋介と、なかなかいいんじゃないですかね。


一方で脇になる「幕末維新の志士たち」(作中では政府高官)は、チョット弱い。
そしてこれがストーリーの弱さを反映しているとも言えると思います。
これは原作もそうなんですが、「幕末の伝説の人斬り」とかいいながら、「史実」との虚実の取り扱いは今ひとつなんですよ。
マンガなら「所詮、そんなもの」って感じもあるんですが、実写となると、「もうちょっと面白くできるのに」という思いもあって、物足りなさを強く感じてしまいます。
「所詮、アクション映画」
でもだからこそ、こういうところには力を入れて欲しいんですよ。


あと3作目に顕著ですが、
「説明し過ぎ」。
これは日本映画の悪癖でもありますが、何やら「理屈」っぽいことをしたり顔で喋られると、ゲンナリしちゃいます。「師匠」を演じた福山なんか、造形もキャラもいい感じだったのに、「奥義」のために必要なのは・・・ってあたりをベラベラって展開はもったいない!
「伝説の最期編」はこういうとこが実に多かったです。
(ラストの「拍手」のあたりなんか、冗談にしか見えませんでした)


「サムライ・ファンタジー」
としては楽しめるのは確かです。
アクションも(好みはあるでしょうが)上出来、美術/衣装も良かったと思います。
だからこそ
「もう一歩」
ってのが正直な感想ですかね。
言っちゃえば、「脚本」。
「ベイマックス」を見習ってw、もっと練り上げて欲しいもんです。エンタメ作品なら、特に。