鈴麻呂日記

50代サラリーマンのつぶやき

洗練はされてないけど、勢いはあった:読書録「町山智浩・春日太一の日本映画講義 時代劇編」

・町山智浩・春日太一の日本映画講義  時代劇編

著者:町山智浩・春日太一

出版:河出新書

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マニアックに、でも面白く映画を語る二人の対談。

本作では往年期の「時代劇」を取り上げています。

 

ピックアップされたのは以下。

 

七人の侍

宮本武蔵・五部作(内田吐夢版)

「剣」三部作・「斬る」「剣」「剣鬼」

「子連れ狼」シリーズ

「竜馬暗殺」「浪人街」

「御用金」「人斬り」

 

「剣」三部作は観たことがありませんが、他は観てますかね。(「子連れ狼」はもしかしたら見落としがあるかも。「剣鬼」は観てみたいなと、本書を読んで強く思いました)

個人的な感想で言えば、

「面白かったけど、どっか変なとこがある映画」

って感じかなぁw。

大作もあるし、ハリウッド映画に影響を与えた映画も少なくないけど、エンタメ映画としてはどっか洗練されてない。

正直言うと、そう言うところを「面白がって」たことが、日本のエンタメ映画を貧弱なものにさせたのかもなぁ、なんて思ったりもしています。

結局「予算をかけずに」って方向に流れちゃった感じもありますんで。

 

まあでも思い返せば「偉大な先達の実績」と言うのは輝かしくある訳です。

「あの日をもう一度」はないかもしれないけど、そこから何らかの隔世遺伝があってもいいんじゃないかと、心密かに祈ったりもしています。

 

何度か「時代劇」復権の兆しはあったような気もするんですけどね〜。

なかなかそれが「ウネリ」にならない…。

諦めちゃいないんですけど。

 

さてこの対談集。

来月には「戦争・パニック映画編」が出版されるとのこと。

楽しみ、楽しみ。

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