鈴麻呂日記

50代サラリーマンのつぶやき

読書録「『Chikirinの日記』の育て方」「クラウドソーシングの衝撃」

・「『Chikirinの日記』の育て方
著者:ちきりん
出版:ちきりんブックス(Kindle版)



・クラウドソーシングの衝撃
著者:比嘉邦彦、井川甲作
出版:インプレスR&D(Kindle版)



「Chikirinの日記」は、ここ数年、RSSなんかでフォローしているBlogです。
著作もいくつかは読んでますからね。
「熱狂的」じゃないけど、結構ファンではあるでしょう。
彼女の自由主義寄りの合理的・論理的な主張には、違和感を感じることも少なくありませんが、その首尾一貫さには感心させられます。「楽したい」ってスタンスには無茶共感、ですが。



「作り方」はそのBlogの運営方針と今までの経緯をまとめた本。
Kindleでの自主出版にもチャレンジしています。
ファンとしては勿論すぐ購入。
…したんですが、そのまま放りっぱなしでしたw。
今回、Kindleで購入した電子書籍を整理してて(「コレクション」で分類してます)、買ってたのを「再発見」。
今回は読み通しましたw。



まあ僕もこうやってBlogは開設してるわけですが、特にPVを稼ごうとも思ってないですからねぇ。
今のところは読書録やら映画評のアップとTwitterの取りまとめの収納をしてるくらいで…。
PV稼ぐんなら、チャンと記事投稿しませんとね。そのスタンスの差は明確です。



でもちきりん氏はBlogを開設する前から長い間こう言うスタイルの日記を書いてきていたとか。
何やら岡田斗司夫のスマートノートを思い出しましたが、要は「年季が違う」ってこと。
日記については永らく「三日坊主」の僕には真似できませんよ、そりゃ。



で、「クラウドソーシングの衝撃」の方は、その「ちきりん日記」で絶賛されてて、(Kindle版があったので)即「ポチッ」とし、これまたそのまま忘れてた本。
一緒に「再発見」して、続けて読みました。



うーん。
分かる。
でもこれが主流になる世界が本当に来るのかなぁ。



これが正直な感想です。
少し前にあったベビーシッターのマッチングサイト絡みの事件も思い出されます。
そこにニーズがあり、それを埋める技術も環境も整っている。
となればその方向性は…とは思うものの、速度感は「?」ですね。
本書の指摘は具体的で、実に分かりやすいんですが、「英語」に並んで指摘してる管理職の「マネジメントスキル」の問題。
このハードルはかなり高いと、自らを省みてw思いますね。
こう言うスキル、身についてないですよ、残念ながら。



そして中間管理職のマネジメントスキルがこう言う方向が強まって来ると、「経営層」をどう生み出すかって問題も出て来るんじゃないでしょうか?
求められるマネジメントの中身が全然違ってきますから。
これまた日本の現状との「格差」でしょう。



とは言え大企業内のコミュニケーション系のクラウドソーシングなんかは、確かに方向性としてあり得るかもしれません。
人材の活用と言う観点からは悪くない視点じゃないでしょうか?
その先に何があるのかは分かりませんが…。



ちきりん氏が本書を薦めるのは、そこに「個人」を活かす仕組みと理念が見えるからでしょう。
それは確かだと思うし、ある種の共感も覚えます。
ただその一方で僕の中には「個人」を信じきれない部分もあるんですよね。
人間、そんな大したもんじゃない、と。
そう思う時、「個人」に力を与え「過ぎる」こう言う流れや、考え方には違和感を覚えてしまうのです。
そのこと自体が、僕が「既得権益層」に脚を突っ込んでる証拠なのかもしれませんが。



さて、僕の子供たちにはどんな「社会」が待っているのかな?
それを作る一端を担うのも僕の役目ではあるのですが、こう言う本を読むと、ふとそんなことを考えてしまいます。