・こじらせ男子とお茶をする
インタビューアー:藤川明日香
出版:月と文社

個人的には「月と文社」の藤川明日香さんに興味があるんですよね。
日経BPの編集者としてバリバリやってたんだけど、40代後半で独立。
ひとり書店として出版を始めてらっしゃいます。
<月と文社>
「日常をもっと、味わい深く」をコンセプトに、読むことで自分と対話したくなるような本づくりを目指して、2023年5月に設立した出版社。代表の藤川明日香は25年勤めた日経BPで主に雑誌編集に携わり、建築誌『日経アーキテクチュア』、米国のライフスタイル誌の日本版『REAL SIMPLE JAPAN』の編集者や、『日経WOMAN』編集長などを務めた。(奥付けより。後略)
今までイラスト短編集の「東京となかよくなりたくて」、インタビュー集「かざらない人『私のものさし』で私らしく生きるヒント」の二冊を出版されてて、どっちも僕は読んでます。
本の体裁がちょっと面白くて、内容もなかなか楽しめました。
基本的には「東京で頑張ってる人」を後押しするような作品。
まあ、日経WOMANの元編集長らしいw。
なんだけど、「頑張って成功しよう」っていう価値観にちょっとした疑問も持ってるようなところも垣間見えて、そこらへんのモヤっとしたところが、僕にとっては興味深く読めるって感じかな。
3作目の本作は、もっとそのモヤってる感じが僕には感じられました。
(GPTo3mini)
「こじらせ男子とお茶をする」は、月と文社が刊行したインタビュー集で、タイトルにもあるように「こじらせている」と自覚する男性たちが、安定した社会のレールを敢えて外れ、自分らしい生き方を貫いてきた実例を対談形式で綴っています。
【本書の概要】
• 対象と内容
6人の男性―ひとり出版社の代表の島田潤一郎、元ニートのpha、ミニマリストの佐々木典士、芸人のファビアン、Unipos社長CEOの田中弦、そしてひとり出版社の下平尾直―が登場し、それぞれがどのように「こじらせる」ことを自認しながら、主流から逸脱した独自の生存戦略や自意識の向き合い方を語ります。編集者である藤川明日香さんが、まるでお茶をしながら対談しているかのようなリラックスした雰囲気で、各人の語り口や思考プロセスに迫っています。
• テーマと狙い
「こじらせる」という表現は、単に気難しい・変わっているという否定的な意味だけでなく、固定概念に囚われず自分自身を見つめ直す、立ち止まって考えるプロセスとも捉えられます。本書は、そうした生き方の中で見出される成長や自己実現のヒント、そして「他人には迎合しない」独自の視点が、現代の不確実な時代において一つの生存戦略になりうることを示しています。
• 構成と読み方
各インタビューには、印象的な台詞やエピソードがふんだんに散りばめられており、目次や引用から自分の心に響く部分から読み進めるのもおすすめです。対談形式のため、読者は実際に本人とお茶をしているかのような臨場感を味わいながら、彼らの「こじらせた」部分に共感したり、自分自身の生き方を見つめ直すきっかけを得ることができます。
【まとめ】
この本は、既存の枠組みから一歩外れた「こじらせ男子」たちのリアルな言葉を通して、固定観念に縛られない自由な発想や生き方を探るための一冊です。自分に自信が持てなかったり、世間の価値観に疑問を感じたりしている方に、勇気と新たな視点を提供してくれるでしょう。
「頑張る」ってワードから引っ張ると、「与えられたところで努力する」っていうだけじゃなくて、「自分で頑張るところを見つけてやっていく」って感じかな?
「頑張る」というより「生き残る」もしかしたら「生息する」って言った方がいいかも知れないけどw。
そういう意味では「生存戦略」ってのは悪くないワードかも。
「こじらせる」ってのは、「自分が生きていけるところを見つける」ってことかも知んないな、とか思ったりしました。
そういう視点で見たときに、対象となる人物が「男性」に多いっていうのは、ジェンダー的なもんよりは、社会的なもんなんでしょうね。
一昔前には「オタク」って気持ち悪がられる存在でしかなかったけど、今は割と社会的に認知されている、でもそういう「外れ値」的な生き方を<味がある>って感じで見られるのは男性の方が多くて、女性がそういう生き方をすることへの許容度はそこまで高くない。
…まあ、昔から「腐女子」はいたからそこまで男女差があるわけじゃないかも…いや、許容度はやっぱり違うか。
僕自身は(もう60だしw)、「頑張る」っていうのがメインで評価されるよりも、「生き方の多様性」みたいなものがヌル〜く認められる社会の方がいいよな、と思っています。
男女問わずね。
AIなんかに興味があるのも、「頑張る」の閾値を低くしてくれるんじゃないか、そのことでそれ以外の価値観が広がる可能性があるんじゃないか…ってとこもあるんですよね。
まあ、なかなか難しいところはあるんですけど。
藤川さんも「頑張る」とは違う価値観を探してるかも。
それが「モヤ」として感じられるのではないか、と。
勝手な思い込みかも知れませんが。
装丁や紙質、編集の内容等、「リアル本」としても味を感じさせてくれる一冊でした。
「月と文社」の次のチャレンジを楽しみにしたいです。
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