鈴麻呂日記

50代サラリーマンのつぶやき

結構ガチなインタビュー本でした:読書録「かざらないないひと」

・かざらないひと 「私のものさし」で私らしく生きるヒント
インタビューアー:藤川明日香
出版:月と文社

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ネットでこの記事を見て興味を持って購入してみた本です。
https://mainichi.jp/articles/20240622/k00/00m/100/095000c(https://mainichi.jp/articles/20240622/k00/00m/100/095000c)
この出版社を立ち上げたのは、元日経ウーマン編集長の方だとか。
出版業界をめぐるあれやこれやっていうのは、最近いろいろなところで記事になっていますが、独立系書店の方向性とは別に出版社のほうも変わってきているというのが僕の認識です。
ます。で本を出版していくんじゃなくて、興味や趣味が合う人向けに丁寧にリアル本を作っていく…そういう方向性があるんじゃないかなぁと。
記事を見てみると、そういう傾向に、この出版社はぴったりに見えたので、本を購入してみました


テーマとなっている「かざらないひと」については、編者の藤川さんが丁寧に解説してくれています。
まぁ確かにそうかなぁとは思います。

<「かざらないひと」とは、社会的な役割や肩書きに縛られずに、自分の価値観や信念を大事にしている人々のこと。そんな存在たちが今、静かにしかし確実に増えている感じがしています。彼女たちの生き方を通して得られる何かを、多くの読者と共有したかったのです。

仕事の成績、地位、財力、学歴、外見など、世間が求める基準に左右されず、他人の期待に応えるための「自分」を演じるのではなく、ありのままの「自分」として生きていく。そんな生き方を志向する人にとって、この本が少しでも糧になればと思っています。>


インタビューの相手はこんな感じ。


アナウンサー:赤江 珠緒(「面白さ」を大事にするひと)
家政婦:タサン 志麻(「納得」を大事にするひと)
産婦人科医:高尾 美穂(「意志」を大事にするひと)
「北欧、暮らしの道具店」店長:佐藤 友子(「気持ち」を大事にするひと)
アナウンサー:堀井 美香(「普通」を大事にするひと)


もっとも「かざらないひと」っていうのは「努力しない人」じゃないんですよね。
むしろ本書でインタビューを受けている人たちは皆かなりの努力家です。
努力をすることで、自信をつけて、他人と自分を比べるようなことをしなくなったのか、
そもそも他人と比較をするようなところで努力をするのではなく、自分自身を見つめた努力を重ねる人だったのか
そこら辺はまぁ微妙にいろいろ変わってくるんでしょうけれども、最終的に努力に支えられて自分自身を確立したことによって「飾らなく」なったと言うのが共通するところかな、と。
そして、インタビュアーもまたその価値観に価値観を共有しています。
まぁ、日経ウーマンの元編集長さんですからw。


僕個人はそういう価値観を肯定しつつも、もうちょっと違うところにも行ったほうがいいかなぁとは思いつつありますかね。
ちょっと摩滅してしまうようなケースもありますからね。
まぁそういう歳になってきたと言うのもあります。


本の体裁は、ムック本プラスα位のイメージなんですけど、結構がっつりインタビューしていて、読み応えのある内容でした
写真も多くて、おしゃれ感もあるけど、軽い内容じゃないっていうのが読み終えた後の印象ですね。
リアル本としてのこだわりを感じる作品でもありました。


ちょっと頑張って欲しい出版社さんかな