・アンデッドガール・マーダーファルス 1・2
著者:青崎有吾 ナレーター:坂本悠里
出版:講談社タイガ(audible 版)
「地雷グリコ」が評判になっている青崎有吾さんの作品です。
青崎さんの作品は以前「体育館の殺人」をAudibleで聞いていて、
「確かによくできてるんだけど、個人的には乗り切れるかどうか…」
て感じだったんで、
「地雷グリコ」には興味が湧くものの、さてどうしたものか…
と言うところに本書をAudibleで見つけました。
アニメ化されたようなので、敷居が低いかなっていうのもありまして…w
結論から言うと、むちゃくちゃ面白かったです。
最初は1巻だけお付き合いするつもりだったんですが、我慢できなくて2巻まで行っちゃいました。
「不死」と言う化け物で、生首だけになって生きている探偵・輪堂鴉夜
彼女に仕える1族の生き残りであるメイド・馳井静句
鬼の体を注入されたことで、半人半鬼となってしまった探偵の助手・真打津軽
「鳥籠使い」と呼ばれるこの3人が主人公で、探偵の体を取り戻し、鬼とさせられてしまった復讐をするために、日本からヨーロッパに渡ってきてからの活躍が描かれます
第1巻では、吸血鬼の館での不可能殺人とベルギーでの人造人間をめぐる密室殺人が描かれます
このベルギーで出てくるグリと言う警部は「エルキュールポアロ」でしょうね。
多分、著作権の問題で、直接は名指しされませんが。
第2巻は長編で、80日間世界一周を成し遂げたフィリアス・フォッグの館にある宝石を巡る争奪戦が描かれます。
登場するのはシャーロック・ホームズとワトソン
アルセーヌ・ルパンとオペラ座の怪人
モリアーティ教授に吸血鬼カーミラ、切り裂きジャック、等々
豪華絢爛のキャラクターたちが活躍しまくります
まぁその分、第二巻のほうは「推理小説」的な面白みは後退した感じもありますが。
ちゃんとパズル的な推理もあるんですけど、それ以上にキャラクターたちのあっちゃこっちゃでの大騒ぎが興味を惹きますもので…w
2巻では全然話が終わらなくて、とりあえず主要人物登場っていうところですかね
次の巻では、どうやら狼男が登場しそうですから、まだまだキャラクターは増えていくのかもしれませんが、
そういうキャラクターたちのワチャワチャが面白いのに加えて、主人公、2人の間の抜けた掛け合いがえもいわれぬユーモアになって楽しませてくれます
そういう意味じゃAudible向き作品でもあるかな
ここら辺がアニメでどうなってるのかはちょっとわかりませんけど。
まぁ、とりあえず一旦はここで終わりにしておいて、また機会を見て続きを聞こうと思います。
でもその前に「地雷グリコ」。
このシリーズを聴いて、期待感も高まりましたので。
…しかし、なんでこんなめんどくさい名前なの、主人公の3人は。