鈴麻呂日記

50代サラリーマンのつぶやき

評判になるのも分かる:読書録「地雷グリコ」

・地雷グリコ
著者: 青崎有吾
出版: KADOKAWA(Kindle版)

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直木賞候補になっている青崎さんの新作に満を辞してw、着手。
いやー、面白かったです。


カイジ/賭ケグルイ/イカゲーム系の展開かと思ったんですがギャンブル系のゲームと言う点では共通しますが、微妙にタッチは違います。
なんですかね。
普通のゲームと言うか遊び独自ルールを加えることで戦略性を増した「ゲーム」で勝負する。


1. 地雷グリコ(グリコ)
2. 坊主憎悪(坊主めくり)
3. 自由律ジャンケン(じゃんけん)
4. だるまさんがかぞえた
5. フォールーム・ポーカー(ポーカー)


でも所詮はゲーム…てところは外してないといいますか。
かといって、登場人物たちが真剣じゃないかというと、そうでもないんですけどね。
そこら辺の塩梅が読みどころだと思います


「だるまさんがかぞえた」あたりで、
「ありゃ、こっちの方向に行くのか」
と思わせながら、最後は青春物語に着地させるあたりがなかなか…。
もちろん物語としてはどんでん返しゲームを楽しむようになってるんですけど、こういうのってどういう枠組みを設定するかっていうのが結構大きいですから。
そこが絶妙です。


続編
ありますかね?
ラストとしてはオープンになってるとは思います。
でもこれやっちゃうと「賭けグルイ」の方向に行っちゃうからなあ。
個人的にはここで終わらせるのがいいんじゃないかと。
直木賞とか取っちゃうとそうもいかないかな。


しかし青崎さん。
登場人物の名前が無茶苦茶独特なのは、なんかこだわりがあるんでしょうか?