・2020年人工知能時代 僕たちの幸せな働き方
著者:藤野貴教
出版:かんき出版
- 作者: 藤野貴教
- 出版社/メーカー: かんき出版
- 発売日: 2017/05/15
- メディア: Kindle版
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「人工知能時代の働き方を知りたい」と言うよりも、「人工知能と働くと言うイメージを、あまり詳しくない人や肯定的に考えてない人にどうやって伝えればイイか?」を探して、手に取った本。
キングコングの西野亮廣氏が出てるあたり、「どうかな〜」とも思ったんですが、予想以上に良かったと言うのが読後感です。
「誰が日本の労働力を支えるのか?」にも具体的なシミュレーションがあって、すごく参考になりましたが(小売、物流、医療)、本作にも「営業・接客系」「製造系」「技術系」「事務・管理系」の事例があって、コレが具体的でイメージが湧きやすい。
「構造的/非構造的」「感性的・身体的・直感的/論理的・分析的・統計的」と言う軸から4分類して整理してるのも分かりやすかったですね。
「AIに仕事を奪われる」んじゃなくて、「AIを活用しながら、『働き方』を変えていく」って言うのは全く同感。それが具体的にどう言うことなのかが、事例のシミュレーションのなかから見えてきます。
色々なサイトや動画を紹介してくれてるのもイイですな。
見たことがあるのも結構ありましたが、コールセンターでWatsonを活用している「みずほ銀行」の動画は、「事務系」の仕事のAIとの協働の一つの姿として参考になりましたhttp://youtu.be/gEejZEhHLpA。(2015年ごろの動画だから、今はもっと進んでるんですかね?)
AIが職場に入ってくることで何が一番重視されるようになるかといえば、「コミュニケーション能力」。
ダニエル・キム氏の「成功の循環サイクル」に本書も言及していますが、「職場での関係の質」だけでなく、顧客との「関係の質」を如何に高めるか…がAI時代の「働き方」のキーなんじゃないかと思ってたんですが、それを裏付けてもらった思いもあります。(もちろん、もともと「コミュニケーション能力」が重要な「営業」なんかは、「行動データ」やその分析が重要になるんですが)
「伝える」「共感する」って意味では、「AIを知る」って取組みをもっとする必要があるかなぁ。
そこから「使う」「創る」に広げていく。
まあ「創る」は限定的かもしれないけど、「使う」はMUST。そのハードルを下げ、ITリテラシーのバラつきを減らすには、「知る」の場を広げる必要がある。
「どうやって」
が悩ましいっちゃあ、悩ましいですけどねぇ。