鈴麻呂日記

50代サラリーマンのつぶやき

読書録「勝ち続ける意志力」

・世界一プロ・ゲーマーの「仕事術」 勝ち続ける意志力
著者:梅原大吾
出版:小学館eBooks(Kindle版)



年初にちきりん氏がブログで推薦してた作品。
読んですぐにKindleストアを覗いたらトップになってたから、みんな買ったんでしょうな。(電子書籍ユーザーの層が薄いってのもあるかもしれんけど)



内容としては、日本初のプロ・ゲーマーとなった作者の自分史+「勝負観」といったもの。
この「勝負観」の部分が「仕事論」に通じるということから執筆依頼されたんだろうし、ちきりん氏もその観点から推奨している。
「勝つ」だけではなく、「勝ち続ける」ためにはどのようなマインドセットが求められるのか。
が論じられ、その向こうに「プロフェッショナル」論が立ち上がる。
ここんところは羽生善治の将棋観を思い出されたね。



例えば、大会に優勝することを目的にするのではなく、日々の取り組みの中で「自己成長」することを目的とする。
世界一の座を目指すことは「目標」とはなっても、「目的」ではない。



「目標」と「目的」の定義には注意する必要があるけど、自己啓発本としては頷ける主張。
でもそれを徹底できる人はナカナカいない。
「勝ち続ける」ために作者が自らに科しているルールは厳しいものだし、だからこそ「自分の成長を目的に」という主張にも説得力がある。
語られる自分史の中で、正直に迷いや紆余曲折を語っているからこそってのもあるね。



プロ・ゲーマーってのは前例のない存在だけに、コレからどういう人生が作者の先にあるのかは分からない(そういや「高橋名人」は何してるんだろう)。
もしかしたらココから流転の人生が始まらないとも言えないだろう。
ただ「今現在」彼が辿り着いた境地ってのは評価出来ると思うし、そこには普遍性もあると思うよ。



ま、自分の息子がこの道を歩みたいって言ったら、悩むけどねぇw。
そういう意味じゃ、親御さんも立派だわ。