もしかしたらクリント・イーストウッドの最後の作品になるかもしれない映画。
94歳ですからね。
日本では劇場公開されないということが話題になりましたけど、確かにこれ映画会社の経営陣だったら、劇場公開には躊躇すると思います。
傑作なのは確かなんですけど…。
<概要>
クリント・イーストウッド監督の最新作『陪審員2番』は、法廷ミステリーとして注目されています。主人公のジャスティン・ケンプ(ニコラス・ホルト)は、ある夜、車で何かを轢いたものの確認できず、その後、恋人殺害の裁判で陪審員を務めることになります。裁判が進行する中で、彼自身が事件に深く関与している可能性に気づき、被告を有罪にすべきか否かのジレンマに直面します。
共演者には、トニ・コレット、J・K・シモンズ、キーファー・サザーランドなどが名を連ねています。また、日本人俳優の福山智可子も陪審員の一人として出演しています。
(ChatGPTサーチ)
主人公が善良な人間であるのは確かでしょう。
過去の自分を悔い、そこから立ち直り悲劇を乗り越えながらも、何とか幸せをつかもうとして努力をしている。
その彼が気づいていなかった自分の「罪」(?)に気づき、それに対してどう対処すべきかを苦悩し、模索し続けるというのが作品の内容になります。
ドラマチックな展開も、どんでん返しもなし。
ストレートな設定なんですけど、自分の感情をどう持っていけばいいのか逡巡し続けるようなそんな映画でした。
それでいて、目を離すことができないと言う…イーストウッドの熟練の腕を堪能できる作品とも言えるでしょう。
いや、もうこれって一般の人間としたら「悪夢」としか言うがないですよね。
もしかしたら自分の身にかかることさえあるかもしれないようなそんな設定。
そこにある真実
それに対して罪と罰はどう下されるべきなのか
「許されざる者」や「ペイルライダー」だと、ラストに神が憑依したような主人公が劇的なカタスロフィーをもたらすんですけど、この世界にいるのは平凡な人々だけ。
神は訪れない。
その中で我々はどう「罪と罰」を…。
劇場で公開できればよかったとは思いますよ。
思うんだけど、これを配信で1人で見つめると言うのも、それはそれで悪くないんじゃないかと思います。
イーストウッドにどこまでの意図があったかっていうのはわかんないですけど、もしかしたらそんなことさえ想定してたんじゃないかと…
いや、そりゃイーストウッドを神格化しすぎかw。
もし、最後の作品になったとしても、それにふさわしい作品と言えると思います。
映画監督としてのイーストウッドって、こういう人だったよね。
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