鈴麻呂日記

50代サラリーマンのつぶやき

りんたろうさんの人生アニメ業界の歴史とほぼ重なっています:読書録「1秒24コマのぼくの人生」

・1秒24コマのぼくの人生
著者:りんたろう
出版:河出書房新社

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冬休みの宿題に購入しておいた作品。
新年早々、たっぷりと楽しませてもらいました。
りんたろうさんも83歳
最近お名前を見かけることがなかったので、てっきりもう引退されていたと思ってたんですけど、まさかこんながっつりした作品を仕上げていらっしゃるとは
しかもはじめてPCで書かれたようです。
いやはや…


<概要>
『1秒24コマのぼくの人生』は、日本のアニメーション監督・りんたろうさんが自身の半生を描いた自伝的マンガです。もともとフランスでバンド・デシネとして発表され、大きな反響を呼びましたが、2024年12月2日に河出書房新社から待望の日本語版が発売されました。 


この作品では、りんたろうさんの少年時代からアニメーション監督としてのキャリアまでが、美麗な描線と迫力のある大画面で描かれています。特に、映画好きの父親の影響を受けて映画にのめり込んだ少年時代や、手塚治虫さんとの出会い、そして『銀河鉄道999』や『幻魔大戦』などの代表作の制作秘話が綴られています。 


序文は漫画家・アニメーション監督の大友克洋さんが執筆しており、りんたろうさんの人生とアニメーションの歴史が交差する様子が描かれています。この本は、戦後日本のアニメーション史を知る上でも貴重な作品となっています。 

(ChatGPTサーチ)


予想してたよりもずっとしっかりとした内容になっているけど、これってりんたろうさんの演出の基本的なところに近いのかもしれません。
アニメ業界に入ってに筆者の軌跡というのが内容になるんですけれども(最後は「メトロポリス」の完成)、テーマとしては夢を果たせなかった父親との関係がベースにある構成となっています。
こういうテーマを持ってくるあたりは古いような気もしますし、好き嫌いはあるかもしれませんね。


個人的にはやっぱりキャプテン・ハーロックと銀河鉄道999が出てきたところが1番上がりますね。
そういえば、「幻魔大戦」とか「カムイの剣」とか、もうりんたろうさんの監督だったなぁと思い出したりして。
一時代を築いたアニメ映画作家であった事は間違いないです。


本書で最後に取り上げられる「メトロポリス」は僕は見てないんですよね。
確か興行的には失敗したんじゃなかったかなぁ。
手塚治虫さんとの出会いと言うのは、父親との関係に続いて、りんたろうさんにとっては重要な意味を持っているので、この作品がりんたろうさんにとって大きな意義を持つと言うのもよくわかります。
一回は見といたほうがいいかなぁ。


もしこの作品が映画化されるとしたら、過去に作られたアニメーションたちが新たな視点で何らかの形で蘇るっていうのが見れるのが1番面白い観点かも。
しかしなかなか難しいかな。
見てみたいですけどね。


でもまあ、結局松本零士作品との食い合わせが一番フィットしたっていう感じはあるかなぁ。
こっちの思い入れのせいかもしれませんが。


#読書感想文
#1秒24コマのぼくの人生
#りんたろう