・AIで私の仕事はなくなりますか?
著者:田原総一朗
出版:講談社+α新書(Kindle版)
田原さんがAIに関して「勉強」してるのは、なんとなく聞いてました。
本書はクーリエジャポンに連載されたその「勉強」の成果をまとめたもの。
ま、「勉強」と言っても、自分が読んだことをその道のプロにぶつけて、具体的に「何が起きてるか」を引き出すと言う、田原総一朗流の「勉強」ですが。
AIに関しては僕も趣味であれやこれや読んでて(実際、本書の対談相手の多くの著作に目を通しています)、そういう意味では本書を読んだのは、「田原さんがどう見たのかな」ってのが一番でした。
<私は、大学は文学部で極端な文系人間である。「S」も「T」も「E」も「M」も、高校時代からまともに勉強していない。逆にいえば、科学と数学が苦手だったから文系を選んだのである>
法学部だけど、僕も似たようなモンですしw。
だから「目新しいコト」には期待してなかったし、実際その通りだったんですが、「田原総一朗」というフィルターを通すコトで、ちょっと違った感じで捉えられることもあるんだな〜と。
具体的には「デジタルからリアル」つまり、IoT等によってデジタルの世界で起きたことがロボットや自動車等を通じてリアルな社会や産業に影響を及ぼす段階に来ているコト。
でもその実現はそんな簡単じゃないよ。
…ってあたりでしょうか。
自動運転車なんか、先端を知ってる人ほど、「2020年はムリ」って言ってますしね。
(とはいえ、10年先と言われた碁でのコンピュータの勝利がすでに成し遂げられたように、なんらかのブレイクスルーがないとも言えないのが難しいトコです)
そして日本社会や産業がその段階でどういうポジションにあるのか。
どうあるべきなのか。
ここら辺、「第四次産業革命」とかで色々言われてるんですが、田原ビジョンでもっと身近に読むことが出来たって感じです。
僕の理解力の問題ともいえますがw。
もっとも田原さんは「シンギュラリティ」に一番興味があるようで、僕も興味の持ち方とは重点が違うっちゃあ違います。
そっちの方は僕は「考えてもしゃあない」派なんですよw。
(とは言え、中国のプレゼンスは気になりますね)