・女の甲冑、着たり脱いだり毎日が戦なり。
著者:ジェーン・スー
出版:文藝春秋
- 作者: ジェーン・スー
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2016/05/28
- メディア: 単行本
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ウィークエンドシャッフルの「コスメ特集」に登場した時から注目してるから、多分、世に出てきた早いタイミングからの「ファン」(?)じゃないかとは思うんですよね、ジェーン・スー。
今や「ゆうゆうワイド」の後番組を任されてるわけですから、スゲェ出世。
ま、「相談は踊る」なんかを聴いてたら、それだけの実力はあるかなってのは感じてましたが。ただそこら辺から個人的には「ちょっと面倒かなぁ」と思い始めたのも事実。
妻の方は相変わらずの「ファン」のようですから、ちょいと「男女差」が出てるのかもしれませんw。
で、最新刊。
相変わらず「ちょっと面倒臭い」w。
でも本で読む分にはまだ大丈夫です。「ついてけんなぁ」と感じたら、一旦、本を閉じればいいわけですから。
<世間の都合で勝手に定義された女の形に反発しながら、私はその形にぴったり嵌まる自分をどこかで夢見ています。年を重ねることを受容しながら、私は指の間からこぼれ落ちる若さをやや感傷的に眺めています。「こんなもんか」と半笑いしながら、私はやはり自分の容姿を気に病んでいます。と同時に、ほかの誰でもない特別な私になることも相変わらず切望しているのです。>
見事な自己分析。
その「見事さ」が「面倒臭さ」にも繋がるんですがね。(そしてそのことも本人は自覚的という…。いや、ホント面倒臭いw)
こういうポジションでエッセイを書く男性作家ってあんまりいないんじゃないかなぁ。(サブカル系は(屈折しつつも)自己肯定しちゃってるしね。昔だと山口瞳の「江分利満氏」あたりがそういうポジションだったのかもしれませんが、世の中が保守の傾向を強める中で、なんか権威的にも感じられるようになってるしなぁ)
ま、知らないだけかもしれませんが。
何度か思わず吹き出しちゃったりもしましたから、面白いのは間違いなし。
ただし男が読むのは「ちょっと面倒臭い」かも。
でもそれが「ジェーン・スー」なんですw。