・アテンション 「注目」で動かす7つの新戦略
著者:ベン・パー 訳:依田卓巳・依田光枝・茂木靖枝 解説:小林弘人
出版:飛鳥新社
- 作者: ベン・パー,小林弘人,依田卓巳、依田光江、茂木靖枝
- 出版社/メーカー: 飛鳥新社
- 発売日: 2016/02/26
- メディア: 単行本
- この商品を含むブログ (3件) を見る
<情報過多時代において「注目」は希少資源だ>
いや、そりゃそうでしょう。そんなこと分かってますがな。
…って話ではあるんですがねw。
まあそこを理論的に整理してるってのが本書です。
ここら辺は日本語解説の「小林弘人」氏が非常にうまくまとめていて、
「即時」「短期」「長期」
の「注目」の区分の解説、
さらには「注目」を集める際に使われる動機付け=「トリガー」の7つについて簡潔に論じてくれています。(七つのトリガーは、「自動」「フレーミング」「破壊」「報酬」「評判」「ミステリー」「承認」)
論理的な部分なら、「これで十分」ってくらいw。
でもまあ、本書の面白さは、そういう論理的な部分よりは、引用されてる豊富な「事例」の方じゃないかと思いますね。
なんせ、「AKB48」まで出てくるんですから。
個人的にはその「事例」を楽しませてもらった…ってのが一番です。
逆に言えば、あんまり「仕事」に使うつもりで読んだんじゃないっていうか。
別にそんなに「注目」、集めたいとは思ってませんからw。
(それでも「フレーミング・トリガー」なんかは重要な視点だとは思いましたね。他も、説明されれば、「そうだよなぁ」って内容です)
「アテンション」って邦題ですが、原題は全然違ってて、「Captivology」。「魅了される」という意味の「captivation」をもじった造語のようです。
まあ、そのまんまじゃ「ナンノコッチャ」ですがw、読み終えてみると、「注目」よりは「魅了」のほうがフィットするように思います。
重要なのは「長期の注目」ですから。
そしてある意味ここで論じられているようなことは、「広く知られる考え方」になっていくんじゃないかとも思います。
だってそうじゃないと、あふれ返るような「情報」の中に埋没しちゃいますからね。
そして次々と新たに「注目」を浴びる手法が考えられていく…。
難儀な時代っちゃあ、時代w。